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□証言・さよならライブドアバブル(3) 問い続ける“堀江メール”の意味 [ライブドア・ニュース]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1765028/detail
証言・さよならライブドアバブル(3)
問い続ける“堀江メール”の意味
【ライブドア・ニュース 03月10日】− .
送信日時: 2005年10月
件名:Re: 再度のご提案
「興味はありますが、別に会社を立ち上げるほどのプロジェクトではないと思います」
◆ ◆ ◆
東京都内で画像コンテンツ関連の会社を経営するC氏(59)は、当時ライブドア(LD)社長だった堀江貴文からこのメールを受け取ると、非常に暗い気持ちになった。「堀江さんから『おまえの企画は時代遅れだ』と宣告されたようで、いささかショックでした。当時のLDは光り輝いていましたから」とC氏は振り返った。
画像コンテンツ関連業界では、デジタル化を押し進める新興企業が、老舗を相次いで買収。インターネットへの対応に遅れた中小零細の廃業も続いていた。C氏の提案は、LDを中核として業界再編を促そうとするものだった。たった一文の“堀江メール”に対し、「超ご多忙のところメールをいただき恐縮です。自力でもう少し奮闘してみます」とキーボードに返事の文言を打ち込みながら、みじめな気持ちになっていったことを今でも鮮明に思い出すという。
C氏が、初めて堀江に事業提案したのは2005年1月。業界再編の動きを察知し、ブランド力、資金力さえあればビジネスチャンスありと見て、両者を持ち合わせる“旗振り役”を探していた。雑居ビルの1室に最新鋭のコンテンツ処理機が並ぶC氏の会社は、社員を置かず、業務はすべて外注やアルバイトでまかなう。固定費圧縮の努力もむなしく、300万円の欠損金を抱え、資金繰りに頭を悩ます日々が続いていた。
約束の時間に10分も遅れてきた堀江は、C氏の顔も見ず、同席する役員に業務連絡をするばかり。「失礼な人だな、噂通り」。C氏は席を立とうとしたが、堀江は突然向き直り、人なつこい笑顔で「画像コンテンツには前から興味があったんですよ」と話し始めた。提案に耳を傾け、饒舌になった堀江は、隣の役員に「面白いよ。やろうよ。この話進めてよ」と言い渡すと、C氏も「2億円ほど用意していただければ、数カ月で構想が実現できます」と踏み込んだ話に入っていった。
雑談になると、C氏の自宅近くに美味いレストランがあるという話、画像コンテンツ関連の会社を見学したときの話など、堀江からいろいろな話題を振り向けてきたという。わずか10分の面会だったが、C氏は手応えを感じた。だが、その後は進展も見られず、堀江に何度かメールを送ったが返事はなかった。
その直後、LDはニッポン放送株を大量取得し、フジテレビジョンと経営権争奪戦を展開した末に和解。堀江は、05年夏の衆院選に「改革」を訴えて出馬するなど、メディアで“時代の寵児(ちょうじ)”として描かれるようになる。C氏は、同10月ごろに堀江に再度メールを送信。「事業化は別として、興味ありか、なしかだけでもお聞かせください」と書くと、堀江からは2時間後に冒頭のような返事を受けた。「堀江の時代に乗り遅れたか」と肩を落とし、LDとの提携を断念した。
◆ ◆ ◆
06年1月、六本木ヒルズに東京地検特捜部の捜査官が入っていく速報映像を見て、C氏はハッとした。容疑は出版社買収をめぐる風説の流布と偽計取引。ライブドアマーケティングと「1:1」の比率で株式交換された出版社は社員3人、会社は錬金術を行う「箱」のように使われた。数カ月前まで、夢のためにLDとの提携を願った自身の姿が重なった。「堀江さんから『会社を買うから一緒にやらない?』と誘われていたら、経営権を譲ることになっても間違いなく売っていた。今ごろ業界全体に迷惑をかけていたかもしれませんね」と振り返り、安どしたような表情を見せた。
C氏は、LDに提案した構想を練り直し、ひとり大企業に飛び込んでは、営業活動を続けているという。「それにしても、堀江さんがメールに書いた『会社を立ち上げるほどのプロジェクトではない』というのはどういう意味だったのでしょうね。いまだにわからないんです」と語り、しわが刻み込まれたほおをにわかに緩ませた。(一部敬称略)【了】
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ライブドア・ニュース 常井健一
この記事に関するお問い合わせ先:newscenter@livedoor.net
2006年03月10日11時50分
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