★阿修羅♪ > ホリエモン・ライブドア事件とその裏1 > 149.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
私は挑み続ける ホリエモンは反面教師になったけど…
ライブドアの前社長、堀江貴文容疑者(33)が証券取引法違反の罪で13日、起訴された。ホリエモンとは何者だったのか。期待を抱いた人たちにはいま、やりきれなさと同時に、全部を否定して良いのかという戸惑いも残る。
ライブドアが家宅捜索された翌日の1月17日。
新潟市内の会社員男性(38)は、批判一色の新聞を眺めていて、ある一言に目が止まった。
「ま、ああいう人だよ。ハゲタカの運命だ」
プロ野球巨人軍の渡辺恒雄会長(79)が語っていた。04年夏、近鉄球団の買収に名乗りを上げた際も、渡辺氏は「僕の知らない人」と一蹴(いっしゅう)した。
●38歳4度転職「自分とだぶる」
「何、言ってんだ」
会社員は胸のうちで言葉を投げつけた。堀江前社長のあけすけな言動にはなじめないが、彼を批判する上の世代にはもっと違和感があった。
職場でも似たような体験は数知れない。
「そうは言ってもねえ」「いきなりというのもねえ」
4度転職したが、何かを変えようとすると、必ず耳にした。それで失敗すれば、失笑される。堀江前社長が既得権益や古い慣習の壁にぶつかる姿が、自分とだぶって見える瞬間があった。
「罪は罪。ただ、彼を見て、ほくそ笑んでいる世代の人たちの時代に戻らないことを願う」
●32歳IT社長「ある面で正直」
堀江前社長が逮捕された1月23日。
ITベンチャー「宣伝ジョーズ」は東京・六本木から渋谷に移転した。
代表の藤原健吾さん(32)はこの日まで、六本木にある約2畳の起業家向けスペースにいた。
ライブドアが入居する高さ238メートルの六本木ヒルズを見上げ、「いつかは俺(おれ)も」と拳に力を込める日々だった。
「堀江さんは反面教師になってしまった。でも、彼の言葉は、ある面では正直だった。僕も利潤追求や事業拡大を堂々と口にしたい」
大学の先輩たちに会うたびに「地に足のついた生き方をしろ」とコツコツ働く道を説かれる。この社会は、人と違う道を歩むとすぐに止めようとすると感じている。
渋谷の移転先は3倍ほど広くなった。近くには、高さ184メートルのセルリアンタワーがそびえる。やはり名だたるIT企業が入居している。
「ここも高(たけ)えなあ」
段ボール5箱分の引っ越しを終えたあと、決意を新たにした。
●13歳の娘の母「どう伝えたら」
起訴2日前の11日。
横浜市の中学1年生平山奈菜子さん(13)は、親類の結婚式でバイオリンを弾いた。演奏後、司会者に「将来は何になりたいの」とマイクを向けられ、こう答えた。
「社長です」
昨春のフジテレビ買収騒動では、母の寛子さん(40)を質問攻めにした。「ホワイトナイトって何?」「TOBは」「時価総額って」……
経済の仕組みへの興味を膨らませた。昨年、参加した起業家塾で、同世代の6人の「社長」を引き受けた。以来、「ホリエモンのような起業家になりたい」と口にするようになった。
寛子さんも、チャレンジするのはステキなことと励ましていた。
テレビを見て奈菜子さんは母に尋ねた。
「ホリエモン、つかまっちゃったの?」
寛子さんは少し戸惑った。彼がしてきたことの意味をどう伝えればいいのだろうか、と。
罪に問われたライブドア事件と、社会のあり方に一石を投じたホリエモン事件とは別々に考えなければならない−いま、そう思っている。
http://www.asahi.com/paper/national.html
▲このページのTOPへ HOME > ホリエモン・ライブドア事件とその裏1掲示板