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□ライブドア上場廃止なら大規模M&A困難に [朝日/ロイター]
http://www.asahi.com/business/reuters/RTR200602130071.html
[焦点]ライブドア上場廃止なら大規模M&A困難に
2006年02月13日18時45分
[東京 13日 ロイター] ライブドア<4753.T>事件で、前社長の堀江貴文容疑者(33)ら4人と法人としてのライブドアなど2社が起訴されたが、東京証券取引所がライブドアの上場廃止に踏み切れば、同社の今後の経営に深刻なダメージを与えそうだ。企業の合併・買収(M&A)が事実上封印されれば、核となるポータル(玄関)サイトの成長戦略が描きづらくなるためだ。同社の「総合ネット企業」としての成長にはポータルサイトの育成が不可欠だけに、近い将来、事業の選択・集中を迫られる局面もありそうだ。
<ポータルは一時3位浮上、皮肉な結果に>
ネットレイティングス(東京都渋谷区)の調べによると、ライブドアが運営するポータル(玄関)サイトの利用者数は、東京地検による強制捜査以降に急増。強制捜査前の1月9─15日の週は、ヤフー<4689.T>、MSN、楽天<4755.Q>系のインフォシークに次ぐ第4位だったが、強制捜査後の1月16─22日、23─29日はインフォシークを抜き2週にわたり第3位に浮上した。
堀江貴文容疑者は昨年3月、ロイターの取材に対し、業界最大手ヤフー<4689.T>との差について「リーチ(閲覧率)の差に尽きる」と説明。リーチを高めることができればヤフーに追いつくことは可能との見方を示していたが、事件を受けて日産自動車<7201.T>や東京電力<9501.T>、ボーダフォン(東京都港区)、NTTコミュニケーションズ(東京都千代田区)などがポータルサイトへの広告掲載を相次いで中止。リーチは高まったが、むしろ不透明感は強まるといった皮肉な結果となった。
<ヤフーと異なるライブドアの収益構造>
堀江容疑者がライバル視していたヤフーは、2005年3月期売上高1177億円のうち、検索サービスなどのリスティング事業が約25%、オークションが約23%を占めており、証券など金融事業で全体の6割を稼ぐライブドアの収益構造とは大きく異なっている。ライブドアが「真の意味でのネット企業ではない」と揶揄(やゆ)されるのはこのためだ。ライブドアにとって「総合ネット企業」を標榜(ひょうぼう)するにはオークションやイーコマースの育成は不可欠で、そのために活用したのが積極的なM&Aだった。
ニッポン放送に買収を仕掛けたのはフジサンケイグループのリーチとブランドを手に入れるためで、旧ジャック・ホールディングス(現ライブドアオート<7602.T>)を買収したのはオークション事業拡大の一環。セシール<9937.T>買収は楽天に比べ見劣りするイーコマース「ライブドアデパート」の取扱商品を強化するためだった。ライブドアにとってM&Aは、課題となっていたポータルサイト事業を急成長させる最も手っ取り早い方法となっていた。
ただ、上場廃止になれば大規模なM&Aは事実上封印される。トップ企業が利益を大部分を押さえ、2位以下ではうまみがないとされるネット業界で、足を縛られての経営は致命的だ。
<事業特化かヤフー追随か、難しい判断>
1月30─2月5日の週のライブドア・ポータルサイトの利用者数は799万2000人と、ヤフーの2411万8000人、MSNの1014万7000人、インフォシークの844万6000人に次ぐ4位に再び順位を落とした。一時的に3位に浮上したのは、事件への好奇心からアクセスしたユーザーが多かったためとみられている。
リーチを高めることでユーザーを各種サービスに呼び込み、収益の拡大を図る──。社会的信用が傷ついた上に、M&Aが事実上封じられた今、ライブドアがこれまでの拡大路線を維持するのは困難との見方が有力だ。ヤフー追随型の総合ネット企業を目指すのか、それとも選択と集中で生き残りを図るのか。同社は豊富な現金・預金を保有しているため、当面の資金繰りに問題はないとみられているが、グループ企業の離脱表明が相次ぐなか、平松庚三執行役員社長は難しい判断を迫られそうだ。
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