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阪神大震災:直前、大気中のラドン濃度上昇…予知に効果
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070117k0000m040080000c.html
放射線医学総合研究所(千葉市)と神戸薬科大(神戸市東灘区)などは16日、阪神大震災(95年1月17日)前に震源地近くで大気中のラドン濃度が異常に上昇していたとする分析結果を発表した。特殊なモデルにあてはめると、発生日を17日前後と予測することにも成功しており、今後の地震予知研究につなげたいという。
地震の前に地下水や大気のラドン濃度が上昇したという報告はこれまでにもあり、地震との関係が研究されてきた。
大震災の震源地周辺は放射性物質のラジウムやラドンを多く含む花こう岩地帯。震源地から25キロ北東に位置する神戸薬科大では、自然放射線監視のため、構内で大気中のラドン濃度を84年1月から常時観測していた。
研究グループはこのデータを分析。93年12月までの9年間の平年値と、震災前のデータを比べると、94年9月ごろから、ラドン濃度が上昇し始め、同12月以降には平年の2倍以上に達した。
さらに、94年9月から12月までのデータを、地震発生までのエネルギーの状態を表すモデルにあてはめると、翌年の1月13〜27日にエネルギーが解放されるという結果が出て、実際に地震が起こった17日が含まれていることが確かめられた。グループでは、大地震の前に起こる微少な地震活動などにより、岩石中にわずかな割れ目ができ、ここからラドンが放出されたと推論している。
放医研自然放射線被ばく研究チームの石川徹夫主任研究員は「(地震が起きると予測されている)断層近くに観測装置を設置してデータをとり、モデルの精度を上げて、地震の予知研究に役立てたい」と話している。【下桐実雅子】
東京大地震研究所の阿部勝征教授(地震学)の話 ラドンと地震との関係は昔から指摘されてきたが、実証性に疑問が残っていた。今回、成功したとしても、他のケースに適用できるかについては、確実な実証とメカニズムの解明が必要だ。
毎日新聞 2007年1月16日 20時57分 (最終更新時間 1月16日 21時38分)