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古いウィンドウズは危険にさらされている──サポート終了に注意【日本経済新聞】
ウィンドウズの最新バージョンは今年1月に発売されたウィンドウズ・ビスタだが、多くの人は旧バージョンのウィンドウズを使っている。1世代古いXPだけでなく、さらに古いウィンドウズMe、ウィンドウズ98を使っている人もまだまだいる。(宮島理のネット危険地帯)
先日発表されたIPA(独立行政法人情報処理推進機構)のリポートによれば、2006年度のパソコンの基本ソフト(OS)利用状況は、ユーザーの85.1%がウィンドウズ・ビスタもしくはウィンドウズXPを使っている。
一方、ユーザーの9.8%が、依然としてウィンドウズMeもしくはウィンドウズ98を使っている。1割弱のユーザーが「古いウィンドウズ」を利用しているのだ。(http://www.ipa.go.jp/security/txt/2007/05outline.html)
しかし、マイクロソフトでは06年7月にウィンドウズMeとウィンドウズ98のサポートを終了している。つまり、何か不具合が発見されたとしても、それに対処するための更新プログラムを配布することはなくなった。IPAのレポートでもその辺を考慮して、「サポートが終了したOSを搭載したPCの危険性を認識しよう!!」と、ウィンドウズMeやウィンドウズ98を使用し続けることによる危険性を訴えている。
マイクロソフト自身も、「このサポート終了は、これらの製品が最新の状況に対応できなくなっており、ユーザーの皆様にセキュリティ上の危険性をもたらす可能性がある」として、新しいバージョンへの移行をすすめている。(http://www.microsoft.com/japan/windows/support/endofsupport.mspx)
なお、ウィンドウズXPについては、今年1月にマイクロソフトがサポート期間の延長を発表した。今のところ、延長サポート期間は2014年4月8日までとなっている。(http://www.microsoft.com/japan/windows/lifecycle/homeeol/default.mspx)
「サポートの終了」に気を付けるというのは、セキュリティーの初歩中の初歩だ。サポートが終了したOSを使用していると、OSの不具合を突く新たな脅威が現れたときに、無防備となってしまう。
この問題はOSに限った話ではないので注意してほしい。ウイルス対策ソフトなどのセキュリティーソフトについても、サポートが終了してしまうと、最新のウイルスに対応するための定義ファイルが配布されない。
新規にパソコンを買うと、ウイルス対策ソフトが一緒にインストールされていることが多いが、その多くは90日間程度の期間限定となっている。サポートを延長したければ、更新料を支払わなければならないのだが、これをケチるのは避けた方がよい。また、更新料が0円のソフトも出ているので、そちらを利用するのもいいだろう。
この機会に、現在自分が使っているOSやセキュリティーソフトのサポートが終了していないかどうか改めて確認してみてはいかがだろうか。
[2007年5月23日]
-筆者紹介-
宮島 理(みやじま ただし)
フリーライター
略歴
1975年生まれ。山形出身の大阪育ち。東京理科大学理学部物理学科中退後、IT系企業設立を経て1996年、フリーライターに。現在は関東在住。著書に『ヒルズではたらく社員の告白〜ネット企業って、実際どうよ?』(洋泉社、共著)などがある。
http://it.nikkei.co.jp/security/news/index.aspx?n=MMITzt000022052007