★阿修羅♪ > IT9 > 567.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
http://www.yomiuri.co.jp/net/interview/20070327nt0f.htm
インターネット上の良質な個人ブログを支援するため、新たな広告配信システムを2月から導入したアジャイルメディア・ネットワーク(AMN)の坂和敏社長に、その狙いと展望を聞いた。
ビジネスに有用な情報を発信する12のブログをネットワーク
―― AMNは、良質なブログだけをネットワーク化して広告配信する日本では初めての企業ということですが、良質なブログとはどのようなものですか?
坂和 ネット技術に関するものや、公認会計士の視点でネットビジネスについて書いているもの、海外のメディア事情をウォッチしたサイトなど、12のブログです。ビジネスの情報源となる有益なブログを対象にして、ブロガーの方に声をかけました。声をかけていくうちに、ブロガーつながりで12サイトに増えました。いずれも実績のあるブログばかりです。12のブログの月間総アクセス数は、300万もあります。
ネットワーク化した12のブログ
isologue - 磯崎哲也事務所(http://www.tez.com/blog/)
ネタフル(http://netafull.net/)
情報考学Passion For The Future(http://www.ringolab.com/note/daiya/)
Ad Innovator(http://adinnovator.typepad.com/)
メディア・パブ(http://zen.seesaa.net)
FPNニュースコミュニティ(http://www.future-planning.net/x)
Life is Beautiful(http://satoshi.blogs.com/life/)
On Off and Beyond(http://www.chikawatanabe.com/blog/)
404 Blog Not Found(http://blog.livedoor.jp/dankogai/)
mediologic.com(http://www.mediologic.com/weblog/)
みたいもん!(http://mitaimon.cocolog-nifty.com/)
ワークスタイル・メモ(http://www.ariel-networks.com/blogs/tokuriki/)
―― これらのブログにどのような広告を配信しているのですか?
坂和 それぞれのブログのタイトル近くに横長の大きなバナーを置く「ラージバナー」広告と、ブログ内に他のブログの記事見出しを紹介する枠を設け、その中に企業のブログへの小さなバナーを表示させる「ブログ・オン・ブログ」広告の二種類があります。
ブログ・オン・ブログ広告では、他のブログの記事見出しを掲載するので、これまでつながりのなかったブログ同士を連携することができます。
通常、広告というとクライアント企業のサイトへ誘導するだけのものでしたが、AMNは、良質なコンテンツを提供するブロガーを支持するブログ読者のために存在したいと考えています。AMNが掲載する広告は、広告を出稿する企業が発信するブログへ誘導します。広告を含めて、ブログ読者にとって有用な情報を配信するプラットホームを目指したいと思います。
―― どのような狙いで始めたのでょうか?
坂和 日本国内でもブログを登録している利用者は800万人を超えていますが、そのほとんどは、ネット上の日記と言われているように、身近なことをつづった内容がほとんどです。ここ数年、既存のメディアにひけをとらないほど質の高いブログが出てきましたが、ブログで生計を立てている人はほとんどいません。良質な情報を発信し続けてもらうためにも、ブロガーが報酬を得る仕組みが必要だと思っていました。
AMNが広告営業を個人ブロガーに変わって代行することで、ブロガーは情報発信に集中できるようになるのです。
http://www.yomiuri.co.jp/net/interview/20070327nt0f-1.htm
第3の広告としてアメリカでは売上拡大中
―― すでにアメリカでは、ブログネットワーク広告を扱う企業が何社もありますね。
坂和 そうです。ニュースサイトの海外担当デスクをしていたこともあり、アメリカで、ブログネットワーク広告が伸びていることは知っていました。
著書「ザ・サーチ」でグーグルについて執筆したジョン・バッテル氏が2006年3月に始めたフェデレイティッド メディア パブリッシング社は、約110のブログに広告を配信しています。月間のアクセス数は3億6500万に達し、年間売上高は1000万ドル(約11億8000万円)を超えたと言われています。同氏は、今年は5倍の売り上げになると雑誌のインタビューで答えています。
編集者のジェイソン・カラカニス氏が04年1月に始めたウェブログズインクは、05年10月にAOL(アメリカ・オンライン)に、約2500万ドル(約30億円)で買収されました。人気ブログを運営しているゴーカーメディアの売上も年間300万ドルといわれています。
アメリカでの動きをみて、検索連動型広告や成功報酬型のアフィリエート広告以外の第3の広告として、ブログネットワーク広告が日本でもはやると感じていました。
―― 課題は何でしょうか?
坂和 ブログは、タダで情報を得られる一方、匿名のままの情報発信などにによって、ネット上でトラブルになっているケースが多くあります。こういった「ノイズ」をいかに出さないようにするかだと思います。AMNがブログをネットワーク化することで、ノイズを下げれば、それだけ質の高いブログを読者に提供できるわけで、広告価値も高まり、ブロガーへの配分も多くできます。
―― 今後の目標についてお聞かせください。
坂和 広告売上の規模はまだまだアメリカと違いますが、まずはブログネットワーク広告のビジネスを継続させ、優れたブロガーに一定の報酬を支払える態勢にすることが目標です。2年間で100のブログをカバーできればと考えています。
(メディア戦略局 山根 章義)
(敬称略)