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http://www.zakzak.co.jp/top/2007_02/t2007020127.html
日本最大の掲示板「2ちゃんねる(2Ch)」の管理人、西村博之氏(30、写真)に対し、東京国税局査察部(通称・マルサ)が調査を開始したことが1日、分かった。現役国税職員を父に持ち、「年収1億円以上」と公言する西村氏だが、税金の納付が滞っており、このままでは差し押さえも時間の問題。2Chをめぐる金の流れの解明は、マルサの手に委ねられた。
夕刊フジが入手した東京国税局の内部資料によると、西村氏個人や自身が経営する会社に課された税金の一部は延滞が続いている。これまでは西村氏の住所、会社の所在地など所轄の各税務署が督促手続きをしてきたが、先月下旬になって東京国税局徴収部の中でも徴収困難な案件を扱う特別整理部門にまとめられ、西村氏には「徴収の引受通知書」が送付された。
国税局関係者は「所得税の7月分の予納が遅れて課された延滞税を、西村氏がまだ払っていない。半年たったということで、他の延滞分も合わせて特別整理に回った」と内情を明かす。夕刊フジが把握した分だけで、延滞分は300万円以上だ。
前年に一定以上の所得を申告した場合、所得税の納期は7月、11月の予定納税と、3月の確定申告時の3回に分かれる。税額は前年の所得を基準に決まるため、西村氏の年収が自己申告通り約1億円超ならば、1回の予納額も1000万円以上になる。前出の国税局関係者によれば「西村氏は昨年11月分の支払いができていない」という。
金融業界関係者は「西村氏は銀行口座よりも差し押さえされにくい先物口座に数千万円を預けていたが、かぎつけられて10月ごろ、差し押さえられてしまったようだ。大口の口座が凍結され、納税も苦しくなったのではないか」と指摘する。
29日、民事訴訟の被告として東京地裁に出廷してきた西村氏は、夕刊フジの直撃に対して「税金は払ってますよ」と応じた。郵便物をダミーの住所に転送しているため、通知書を受け取れていない可能性もある。
ある税理士は「特別整理に回った時点で崖っぷち。通知書が出た後も対応がなければ、早い段階で国が差し押さえに動くことになる」と指摘する。
これまで夕刊フジでも報じてきた通り、西村氏の父親は現役の東京国税局職員。定年を間近に控え、関東のある税務署で税務相談室長を務める。
先月30日に直撃したところ、頭髪こそ薄いが目元や唇は西村氏そっくりの父親は「はい」と応じたものの、「息子さんの滞納の件で」と言い終わらないうちに「そのことだったらもういい」と遮った。なおも「成人とはいえ、お父さんの仕事上、問題では」と食い下がると、「いいから。息子は関係ない」と記者を制して歩き去った。
西村氏の個人会社2社は本店を両親が住む実家に置いており、両社の延滞分の通知は実家に届いているとみられる。
ずさんな納税の一方、西村氏の懐事情は巧みに覆い隠されている。2Chに出される広告の代金は、西村氏の個人会社、2Chの実務を仕切る“黒幕”とされる「ゼロ」(札幌市)、「マリオネットコーポレーション」(東京都新宿区)などの広告代理店に入り、2Chのデータを送受信するサーバーの使用料として直接、米サンフランシスコの「PIE」など国内外の会社に振り込まれる仕組みだ。
西村氏自身が「自分が居ようが居まいが(2Chは)回る」と説明するサイクルの中、どの経路から西村氏に億単位の金が流れ込むかは謎に包まれ、債権者の差し押さえを困難にしている。
このため、国税では徴収部とは別立てで、「マルサも金の流れに関する情報を集め始めた」(前出の国税関係者)とされる。西村氏が取締役を務める「未来検索ブラジル」(東京都渋谷区)、「ニワンゴ」(中央区)などの関係会社も含め、今後、調査の手を広げていくとみられる。