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http://www.zakzak.co.jp/top/2007_01/t2007012419.html
日本最大の掲示板「2ちゃんねる(2Ch)」の管理人、西村博之氏(30)への全財産仮差し押さえ申し立て、第三者破産申し立てに続き、一連の閉鎖騒動の中であぶり出された札幌市のIT関係企業に対しても、第三者破産が申し立てられたことが24日、分かった。2Chの膨大な数のサーバー管理を6年前から一手に引き受け、かねてから実質的な運営会社として2Chの経理、書き込みの削除や規制などにも大きな権限を持つとされてきた“黒幕”の実態とは?
“黒幕”とされるのは、札幌市厚別区のショッピングモールに本社を構える株式会社X社(仮名)。
「一連の報道以降、2Ch運営側による“申立人暴き”やNGワード設定が、西村氏の指示や承認もないまま進められた。問題解決を図るなら、所在不明な西村氏だけでなく、実質的な運営会社に対して法的手段をとったほうが実効性が高い」
すでに西村氏の全財産仮差し押さえを申し立て、24日までに同社の第三者破産を申し立てた東京の男性会社員(35)は説明する。
X社の社長(47)は「2Chのサーバー管理、書き込み削除や規制も担当する、西村氏に極めて近い人物」(関係者)だ。
男性の申し立てを13日付夕刊フジが報道後、2Chの運営側が話し合う掲示板では、この社長とみられるハンドルネームの人物が音頭を取り、男性の素性や問題となった書き込みを探り当てる作業が始まった。だが、作業は難航している模様で、男性は「そもそも2Chでの私に関する書き込みにはデマが相当数含まれており、運営側もどれが本当でどれがウソなのか混乱しているようだ。自縄自縛だ」と苦笑する。
さらに夕刊フジ記事をネットで配信するサイト「ZAKZAK」に対して、この社長とみられる人物が16日、≪zakzak禁止にでもしようかしら≫と提案。ニュースを扱う掲示板では他紙からの引用は続けながら夕刊フジ記事のみ引用を見合わせる通達がなされ、ZAKZAKへのリンクを張ることも全面禁止された。
2Chではこうした措置に賛成意見がある一方、≪言論封圧≫≪らしくない≫≪自分に都合の悪い主張は見せませんってか?≫などの失望感も広がった。管理人の西村氏すら≪NGWORDなんて作ってもしょうがないと思うのですが≫と遺憾表明したが、いまだ規制は解かれていない。
運営側のやりとりを見た男性は、「2Chの運営管理の権限を持つのは西村氏ではなく、この社長であることが確認できた」として、今後の2Ch訴訟の被告がこの社長が率いるX社になると想定。財産隠しを防いで賠償金を確保するため、X社に対する第三者破産の申し立てを決めた。
2Chの実権を握る社長とは、いかなる人物なのか。この社長は平成3年に資本金1000万円でX社を設立し、9年にはダイヤルQ2の成人向け番組関係で摘発されている。西村氏との本格的な提携は13年ごろとされ、2Ch内部関係者は「西村氏の側近というより後見人」と指摘する。
「2Chの人気が上がるにつれてデータの転送量が急増したため、どのサーバー会社にも敬遠されて西村氏は困っていた。そこにこの社長が接近し、米国のサーバーを破格値で仲介した」(同)
もちろん思惑あっての助け舟で、「2Chのアダルト関係の掲示板は、新たに併設した18歳以上向けの『PINKちゃんねる』に移し、全利権を社長が握った」(同)。
アダルト業者にとって、1000万ユーザーを抱えながら広告規制が極めてゆるい2Chは魅力的な出稿先だ。年間数億円にも達する広告料は、2ChひいてはX社の重要な収入源となっている。
別の関係者は「西村氏を広告塔として表に出して訴訟リスクをかぶせ、裏でこの社長が現場を取り仕切ってきた。だが西村氏は今や自分が誰に訴えられているかも把握していない有様で、社長もさすがに焦っているようだ」と内情を明かす。
ある2Ch被害者の弁護士は「2ChとX社の関係は不透明で、訴えるには根拠が弱かった。今回の申し立てがどう判断されるかで、今後の対応も変わる」と期待を寄せる。
これまで問題が起こるたび隠れ蓑になってきた「2Chは西村氏が個人で管理する掲示板」という建前が覆されるのか。
ZAKZAK 2007/01/24