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http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2547870/detail?rd
「日の丸検索エンジン」計画は成功するのか
「日の丸検索エンジン」計画をご存じだろうか。経産省が米グーグルに対抗し、官民一体で次世代検索エンジンを開発する巨大プロジェクトだ。300億円を投じ3年後の実用化を目指すというが、ナゾや不安が多い。
●目的
グーグル、ヤフー、MSNと検索エンジンはたくさんある。“日の丸”をつくる理由は?
「いま世界では、情報がグーグルなどを通じ米国に集中し、管理されているのはマズイという認識が広がっている。フランスは400億円をかけて自国版エンジンづくりをはじめ、中国や韓国はすでに完成に近づいている。この流れに日本も遅れるなという国のメンツがある。また既存の検索エンジンには個人情報が流出したり、特定サイトが除外されるリスクもあります」(ITジャーナリスト・井上トシユキ氏)
●成功率
次世代型は文字検索のほか画像や音声での検索も開発する。企業や大学など計56団体で取り組むというが、できるの?
「グーグルは米スタンフォード大の学生2人が共同開発しました。新しい技術は一握りの天才から生まれることが多く、人数が集まればよいというものじゃない。それと、開発グループにベンチャーが入っていないのも気になる。国内では『マーズフラッグ』というベンチャーが『見える!検索エンジン』という検索サイトを運営したりしている。彼らを加えないのはおかしい」(メディア評論家・美崎薫氏)
●3年後
霞が関では「実際の研究・開発期間は1年程度。最初の1年はメンバー招集と発足、残りの1年は書類書きで終わる」ともっぱら。こんなテンポでは、開発できても、グーグルには勝てそうにない。
「グーグルは『2009年までに世界中の全情報を検索できるようにする』と宣言している。画像、音声検索の開発と同時に毎日、本3000冊分の情報を取り込んでいる。本当に“世界制覇”しそうです。イチから研究を始める日本とはレベルが違う」(IT開発者)
実際、経産省は巨大プロジェクトを何度も失敗している。570億円もつぎ込んだ第5世代コンピューター計画、250億円のソフト開発「Σ計画」……。
●検閲エンジン
「グーグルは広告収入で運営している。情報が偏るのはスポンサーの意向が大きい。日本版の情報の選定は政府が行うのか。とすれば検索どころか“検閲エンジン”になる恐れもある」(美崎薫氏=前出)
国民には百害あっても一利なしになりそうだ。
【2006年10月6日掲載】
2006年10月09日10時00分