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名古屋市道路工事差し止め 住民敗訴の一審破棄【中日新聞】
2007年6月16日 朝刊
名古屋市が千種区四観音道地区に建設中の一部高架式道路をめぐり、地元住民ら六人が「景観を壊し、騒音や大気汚染などの被害も受けかねない」と市を相手に道路工事の差し止めを求めた訴訟の控訴審判決が十五日、名古屋高裁であった。
満田明彦裁判長は「事業認可を受けた工事でも、私法上の権利に基づいて差し止めを求めることは不適法ではない」として、住民の訴えを却下した一審・名古屋地裁判決を破棄し、審理を同地裁に差し戻した。
問題の道路は、千種区の振甫町三から田代町に至る延長約七百五十メートルで高架部は地上約九メートル。市側は、原告住民は事業認可の適否を争う行政訴訟の原告となる資格があるので、この民事訴訟は不適法と主張していた。
この点について、満田裁判長は判決理由で「事業認可の取り消しを求める行政訴訟と、差し止めを求める民事訴訟では、機能、役割、請求原因などが異なる。たまたま行政訴訟の原告適格があるからといって、民事訴訟の訴えができないことはない」と退けた。
住民らは昨年九月、道路事業認可取り消しを愛知県に求める行政訴訟も名古屋地裁に起こしている。
【名古屋市道路建設課の話】 判決文を読んで今後の対応を検討したい。
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2007061602024501.html
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