★阿修羅♪ > 地域10 > 432.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
□「豊洲の土壌汚染は尋常ではない」…築地市場移転問題 [ZAKZAK]
http://www.zakzak.co.jp/top/2007_03/t2007031501.html
「豊洲の土壌汚染は尋常ではない」…築地市場移転問題
東京都知事選の焦点の1つに、「東京の台所」である築地市場(中央卸売市場)の移転問題が浮上している。石原慎太郎知事(74)が決定・推進しているものだが、移転先となる江東区・豊洲地区の土壌が、ベンゼンやヒ素など高濃度の有害物質で汚染。1200万都民の「食の安全」にかかわることだけに、各候補者の判断が比較されることになりそうだ。
「豊洲の土壌汚染は尋常ではない。そんな場所に食品市場を移転すれば、都民の『食の安全』は守れない。港区では同様の汚染地への小学校移転を中止している。何年後に人体への影響が出るかが分からないのに強行すべきではない」
築地市場の水産仲卸業者(約800業者)のうち約210業者でつくる「市場を考える会」の山崎治雄代表は本紙取材にこう語った。15日午後、6万1000人の移転反対署名を都庁に届けるという。
手狭で老朽化が目立つ築地市場を刷新するとして、石原知事は2001年に豊洲にある東京ガスの工場跡地への移転を決定した。
築地市場の跡地には、招致運動を続けている16年オリンピックの「メディアセンター」建設を計画している。
ところが、移転先の土壌から、環境基準値を超えるベンゼンやヒ素、シアン、水銀などの有毒物質が検出されたため、市場関係者が反対運動を展開。築地市場がある中央区も別に10万人を超える反対署名を集めた。
環境基準値の1500倍が検出されたベンゼンは発がん性物質。49倍が検出されたヒ素は、多数の死傷者を出した1955年の「森永ヒ素ミルク中毒事件」で有名。シアンは推理事件によく登場する、俗に「青酸カリ」と呼ばれる猛毒。推定の経口最低致死量は200ミリグラムで、皮膚から吸収しても中毒を起こす。
都は地盤から4・5メートル下までの土壌汚染を基準値以下に処理し、30−40センチのアスファルトで覆うというが、「有害物質の中には揮発性のあるものもあり、都の対策では不十分という指摘もある。汚染された地下水は処理されず、何年後かに地上に染み出してくる」(前出の山崎代表)
今月7日には「市場を考える会」が移転反対を訴えて都内をデモ行進。農水省と環境省を訪れ、各大臣あてに請願書を提出している。
石原知事は「他に適当な土地はない。都民や消費者の利益を考えれば、(築地)市場を維持するわけにはいかない」と移転強行の立場。
一方、前宮城県知事で慶大教授の浅野史郎氏(59)は10日、豊洲の現地を視察し、「毒だと言われる土地に移転したら風評被害が発生する。科学データを広く知らせて議論すべきだ」と慎重姿勢を表明。共産党の吉田万三氏(59)と建築家の黒川紀章氏(72)は移転に反対している。
都民の判断は?
【築地市場移転先の土壌汚染度】
有害物質 環境基準超過倍率 影響や特徴
ベンゼン 1500倍 発がんなど
シアン 490倍 青酸カリ
ヒ素 49倍 医薬用外毒物
水銀 24倍 水俣病
六価クロム 14倍 気化しやすい
鉛 9.3倍 鉛中毒
(2001年、東京ガス調べ)
ZAKZAK 2007/03/15