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(回答先: 棚田サミット 日南市で開幕/第12回全国棚田(千枚田)サミット【西日本新聞】 投稿者 gataro 日時 2006 年 10 月 08 日 14:36:58)
2006年10月08日
http://www.the-miyanichi.co.jp/news/index.php3?PT=1#2006100813
第12回全国棚田(千枚田)サミット=全国棚田(千枚田)連絡協議会主催=は最終日の7日、日南市の坂元棚田に県内外の約450人が来場し、現地視察した。水田と石垣が整然と並ぶ坂元棚田の景観保全の重要性を再確認し、共同宣言を採択して閉幕した。
会場となった坂元棚田の美しい景観は、すべての参加者を魅了。「当たり前のように見える風景が、実は貴重な財産なのだ」。土に根を張って棚田を継承してきた日南の人々は誇りを胸に、農と古里の新たな地平へ思いを込めた。
棚田を一望できる展望台からの景色に、現地視察で訪れた県外で棚田保全に取り組んでいる参加者は一様に息をのんだ。愛知県新城市の千枚田を守り続ける林義明さん(50)は「水田と石垣が整然と並んでいる上、水田一枚一枚が均一にそろっている」と驚きを隠さない。
坂元棚田の美しい景観を保つためには石垣の補修、整備を手作業で行わなければならず、農作業用の機械も小型のものしか使用することができない。その上、総面積が9.4ヘクタールと狭いため専業農家で食べていくことは不可能だ。それでも、坂元地区の住民は先祖が昭和の初めに開墾した棚田を地道に守ってきた。
数少ない若手後継者の石灘喜紹さん(31)は閉会式で共同宣言の読み上げを任され、景観の保全に率先して努めることを高らかに誓った。「物心つく前から当たり前のようにあった棚田。広い田んぼをうらやむこともあるけど、この風景と棚田で収穫したおいしいコメがあるから、続けていける」と誇らしげに語る。
地区の人口は48人。うち20―50代はわずか15人で、オーナー制度や石垣清掃のボランティアなどを募ることで棚田の保全に活路を見いだしてきた。高齢化が進み、若手後継者が増える見込みも少ないだけに、サミットの成功がオーナーやIターン者の増加など、地区の活性化につながることを期待する。
石灘喜紹さんの父で、区長を務める健次さん(61)は「来場者に褒めてもらえたことが何よりうれしい。観光客のためにも、この美しい棚田をずっと守っていければ」と抱負を語る。棚田に懸ける人々の思いは、来年のサミット開催地・栃木県茂木町に託された。
写真/坂元棚田で行われた現地視察。地元住民らが整備した美しい景観が来場者を魅了した=7日午前、日南市