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本日(8月1日)は、「廃村集落・廃村集落跡を訪ねて」として、鳥取県用瀬(もちがせ)町の板井原と鳥取県智頭(ちず)町の上板井原をオートバイで訪ねた。ただし上板井原集落の方は「廃村集落」になりかかっていたけれど、保護運動の結果、現在少ないながらも住民がいて「廃村集落」とはなっていない。
オートバイで家を出たのは8時45分頃。兵庫県宍粟市千種町の峰越峠から岡山県を経由して国道373号線で鳥取県に入る。智頭町では旧街道沿いに智頭宿が町並み保存されている。その旧街道が国道と再合流する手前に板井原集落に向かう舗装林道の入り口がある。杉の美林の中をしばらく行くとトンネルに入る。トンネルを抜けたところが、板井原と上板井原への分岐点である。次に添付する地図では林道の一部が通じていないようだが、現在は立派な舗装林道でつながっている。
オートバイで訪ねていったのは時間的には上板井原の方が先だったが、投稿では便宜上板井原の方から始めたい。両集落は所属する自治体が別々だが、どちらも赤波川の渓流に沿った集落で、上流に位置する方が上板井原である。
トンネルを抜けたところの分岐を左折し、少し走ると「フォレストリア用瀬」という欧風の民間宿泊施設が現れる。そこを過ぎるとしばらくして板井原の廃村集落が見えてくる。林道沿いの広場が駐車スペースになっていて、そこに「板井原の里」と記した石碑(写真@)が置かれている。石碑によると、22戸が集団離村したのは昭和50年4月である。石碑の日付は平成17年10月となっているから、建てられたのは昨年だ。元の住民によるものだろう。
一言で言って、ここは廃村集落とは思えない明るさがある。
A B C
確かに集落の中に入っていくと、朽ちてゆこうとする廃屋(写真ABC)がいくつか散見される。
しかしこの廃村集落には、人間の営みが直接感じられるものがあちこちで見かけられるのだ。
D E F
畑にはこんな警告板(写真D)が立てられている。「この付近の山菜・ワサビ畑には関係者以外一切立入禁止 もし、進入者を見かけた場合は、智頭署に連絡します。地主」
道沿いの納屋と思われる建物の前には軽自動車が止められていて(写真E)、誰かが農作業をしている感じである。
廃村集落とは思えないほど手入れされた建物もある。(写真F)
ここを立ち去る前に軽自動車の止まっているところを見たら、今度はトラクターも止まっている。納屋の中でかなり年配のおじさんがなにやら作業に余念がない様子。「今日は」とだけ声をかけてオートバイで通り過ぎた。
おそらく写真Fの家の方か、どこか移住先から農作業通勤でもされている方なのだろう。一口で「廃村集落」といってもいろいろな形態があるのだなぁ、という思いでここを去った。