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□「スクールバスの安全を守れ!」茨城県庁前でハンスト [PJニュース]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2260969/detail?rd
「スクールバスの安全を守れ!」茨城県庁前でハンスト
【PJニュース 07月30日】− 茨城県の県南・県西・鹿行地域で27年にわたり養護学校のスクールバスを運行してきた常南交通(本社:茨城県石岡市)の労働組合(柴原洋次執行委員長)が、茨城県が行った養護学校スクールバスの一般競争入札の導入と、それに伴うサービス低下に抗議して、26日午後4時から72時間にわたり、ハンガーストライキを茨城県水戸市笠原町の茨城県庁庁舎前の県民広場で行った。県庁庁舎前でのハンストはこれまでのところ前例が無い。
常南交通労働組合によると、1979年(昭和54年)に養護学校の義務化が行われて以来、スクールバスの運行が実施されてきた。茨城県内の大手バス会社が引き受けなかったため、茨城県県南・県西・鹿行地域の養護学校スクールバス運行は常南交通が、茨城県県北・県央地域の養護学校スクールバス運行は茨城オート(本社:茨城県水戸市)の2社が随意契約で受け持った。
27年にわたる運行で、養護学校の子供たちや保護者たちとの信頼関係を築き上げてきたという。しかし、茨城県の行政改革の一環として、2001年(平成13年)に初めてスクールバスの増便分について一般競争入札が行われ、2005年(平成17年)には鹿島養護学校分のスクールバスが競争入札にかけられ、新規業者が落札した。落札金額は設定価格の6割だった。
だが、新規業者による運行となると、バスが変わったことにより子供の登校拒否が起きるなどトラブルが頻発し、結果として「安かろう悪かろう」運行となった。新規業者の労働条件はドライバーで月給18万円(支給総額・社保一切無し)で年収が約200万円、添乗員は時給730円という、仕事に見合うとは思えない低賃金だ。参考までに記すと、茨城県県南部のコンビニエンスストアの時給、早朝・昼時間700〜800円、深夜920〜1000円。
そのため従業員の入れ替わりが激しく、ある運行コースでは一学期に乗務員が5人も入れ替わったほどだ。このような低賃金の背景には、鹿島地区では仕事が無いため、低賃金でも受け入れざるを得ないという。
また、協和養護学校では一学期は常南交通が受け持つが、二学期からは新規業者が受け持つという。鹿島養護学校では見切り発車に近い形で行われたので問題が起きた為、協和養護学校では間をあけて業者を変える方針だという。
茨城県は「競争すれば質が良くなる」と一貫して主張してきたが、実際は低価格入札のしわ寄せが養護学校の子供たちに寄せられ、質は悪くなっている事態となっている。
これまで常南交通労組では養護学校に通う生徒の保護者と協力して、2004年8月に約1万6000人の署名を提出して「経験ある業者に委託継続を」訴えた。同年10月には組合と保護者、教師が集まって「障害児の通学条件を考える会」を結成した。
しかし、各地の養護学校で新規業者による受託が進み、今年の秋頃には来年春につくば市に開校予定の養護学校のスクールバスの競争入札が予定されている。このため会社の存続にも影響すると考えた常南交通労組は、今回のハンストを決行した。
「スクールバスは家庭と学校を結ぶ大切な時間」と、ハンスト参加者の一人は、障害児に対してきめこまかい対応ができるスクールバスの大切さを訴えた。取材中、茨城県庁の職員2人がハンストを止めて広場から退去するよう参加者を説得したが、取材記者がいる手前、穏便な態度に終始し、記者には「こういうこと(ハンスト)はいけないんだ、って書いてよ」と冗談めかした口調で言ってきた。参加者によると「ハンスト初日には県庁と、隣接する茨城県警本部から職員がやってきて大変だった」と語った。【了】
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJニュースはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。
パブリック・ジャーナリスト 崎山 勝功【茨城県】
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2006年07月30日19時45分