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7月25日の兵庫県相生市矢野町三野村に続いて、本日7月29日、合併して和歌山県紀の川市となった内田町の廃村集落・今畑をオートバイを駆って訪ねてみた。単気筒特有のドコドコとした鼓動感を楽しめる愛用の機種である。
阪神高速道路の堺線の終点から国道26号線を泉佐野まで走り、あと府道62号線(泉佐野内田)で和泉山脈を越える。峠を挟んで大阪側に犬鳴山温泉、和歌山側に神通温泉がある。今日訪ねた今畑は、YahooのMapによると、神通温泉を右折して沢沿いの道を西に向かう。ただ不思議なことに地図の中心マーク付近に中畑という集落があるはずなのに、記載がなく、廃村となった今畑がその奧に記載されている。訂正の必要があるであろう。
過疎ではあるが集落として現在も機能している中畑集落を抜けると、道は俄然荒れてくる。そこここに「廃物捨てるな」とか、「幅員狭小につき自動車は通行できません」とかの標示が目立つようになってくる。それでも林道状の荒れた道路を進んで行くと、小生のオートバイ走行技能では不安なほど道が荒れてくる。残念だが安全には代えられない。テクシーで行くことにした。すると右斜め上にやはり林道風の道がついている。廃村集落への案内標示など望むべくもないから、ここだろうと見当をつけて登っていった。荒れてはいるが手入れをすれば車幅の狭い自動車なら何とか走行可能であろうか。
するとすぐに廃車が2台放置されていた。露天状態の方はサニーと読み取れる(写真@)、崩壊寸前の車庫にもう1台(写真A)。こちらは車種は確認しなかった。いずれも20年以上前のスタイルだ。集落を出て行った住民が使用していたものだろう。
@ A
この荒れてはいるがかつては辛うじて自動車が走行できた道をもうしばらく辿ると、かつての住居跡と思われる平坦地が現れる。ここまでは迷わずに来れたが、その先は踏み跡さえ定かでないほど夏草が生い茂っている。強引に進んでいくと、夏草の中に一株の紫陽花が…(写真B)。きっとこの向こうに何かあるぞと、ブッシュこぎして紫陽花の向こうに廻ると突然、暗い木立の中に建物が現れた(写真C)。2軒は確認できたが、夏草とブッシュがひどくて、それ以上は見つけられなかった。1軒は孟宗竹が住居内に繁茂して屋根や壁が落ちて内部まで完全に見ることができた。生活用具などがそのまま残されている。写真でははっきりしないがテレビも2台並んで残っている(写真D)。
B C D
廃屋の周囲は完全に孟宗竹の竹林が広がっている。ただし、この竹林は今もよく手入れされており、旬にはうまいタケノコがたくさんとれるのではなかろうか。また住居跡には用水をためるコンクリートの大きな井戸のようなものも残っていた(写真E…左)。
先ほど辿った林道状の道の登り切った平坦な住居跡らしき辺りを探索すると、石積みがしてありはっきりと住居跡と分かる所があったり、元多聞寺といった寺院跡にコンクリートのお堂が建てられていた(写真F)。中には多聞寺の仏像などを安置してあった。お堂の後ろに廃材(写真G)が積まれているが、かつてここに建っていた多聞寺のものだろう。廃屋として残っていた建物もついには倒壊したと思われる。
F G
HEYANEKOさんが調べられたことを拝借すると今畑はこんな集落らしい。
http://www.din.or.jp/~heyaneko/dj20.html
「角川日本地名大辞典 和歌山県」(角川書店刊)を調べたところによると,今畑は白髭党(南北朝時代の武士集団)の拠点で,葛城修験(山岳信仰)との係わりが強く,古文書が多く残されているとのこと。明治24年には14戸(88人),昭和25年には9戸(55人)だったのが,昭和59年には2世帯(5人)となり,住民基本台帳で0人になったのは平成10年とのこと。
小生が見た廃屋2軒はおそらく「昭和59年には2世帯(5人)」の居宅と思われる。
もと来た道を辿り、神通温泉で汗を流して家路についた。
[参考]
竹籔に埋もれた修験所縁の村 和歌山県打田町今畑
http://www.din.or.jp/~heyaneko/dj20.html
写真鮮明 説明示唆的
今畑廃村その1
http://www.rinku.zaq.ne.jp/bkaky707/Ano1.htm
今畑廃村その2
http://www.rinku.zaq.ne.jp/bkaky707/Ano1.1.htm
写真が豊富 中畑経由とは違うアプローチ
今畑 2000.11.04 (中畑〜今畑〜中畑)
http://www.geocities.jp/gonzow_2000/001104imahata/001104imahata.html
叔母さんが中畑の旧住民だったそうで、子どもの頃よく遊びに行っていたらしい
和歌山県那賀郡内田町○畑廃村
http://www.eonet.ne.jp/~hiro1911/page006.html
○畑廃村NO2
http://www.eonet.ne.jp/~hiro1911/page008.html
探訪として臨場感にとむ
和歌山県「消え逝く今畑廃村」その1
http://www.eonet.ne.jp/~hiro1911/page093.html
和歌山県「消え逝く今畑廃村」その2
http://www.eonet.ne.jp/~hiro1911/page116.html
不気味感一杯