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かんべえの不規則発言
"<6月29日>(木)
〇沖縄の新聞界は「琉球新報」と「沖縄タイムズ」という県紙が二分しており、本土の大手紙が付け入る余地がない。その理由として大きいのが「死亡広告」欄である。沖縄の読者にとっては、死亡広告こそがもっとも重要な情報であり、それが取れない新聞には存在価値がない。だから読売新聞も産経新聞も売れず、結果として非常にリベラルな立場の報道がなされている・・・・・。10年位前に、こんな説明を聞いた覚えがある。ということで今朝、興味津々で琉球新報を手にとってみたのであります。
〇ビックリ仰天、「謹んでお悔やみ申し上げます」というページが丸々1ページを占めている。葬儀場や墓石や花屋さんなど、付随する広告が反対ページまではみ出して掲載されている。普通の地方紙の「慶弔欄」を思い浮かべていたのは完全な勘違いでした。下は、ここに掲載されている死亡広告のごく一例である。
夫 金城XX儀(屋号=XXXX)病気療養中の処6月28日午前X時X分XX歳をもって永眠致しました 生前の御厚誼を深謝し謹んでお知らせいたします
告別式は先の通り執り行います
一、日時XXXXXX
一、場所XXXXXX(那覇市XXX X丁目X番X号 電話XXX−XXXX)
平成18年6月29日
自宅=那覇市XXXXXXXXX
喪主妻 金城XXXX
長男 金城XX
嫁 金城XX
次男 金城XXX
長女 具志堅XX
婿 具志堅XX
次女 知念XX
婿 知念XX
三女 XXウィリアムズ(在アメリカ)
婿 XXウィリアムズ(在アメリカ)
孫 金城XXX
孫 金城XX
孫 具志堅XX
孫 知念XXX
孫 知念XX
義兄 XXXXX
義妹 XXXXX
甥姪代表 XXXXX
親戚代表 XXXXX
弊社取締役XXXX殿ご尊父
金城XX様6月28日御逝去されましたので謹んで関係各位にお知らせいたします。
平成18年6月29日 株式会社XXXXXXX社員一同
〇地元の方におそるおそる尋ねてみた。「あのー、これって個人情報保護の観点から考えて、最近は名前を載せたくないという人もいるんじゃないでしょうか?」 ――すると、予想していたとおりの答えが返ってきた。「ああ、そういえばそうですね。でも、考えたこともありませんでした」
〇なにしろ上の情報、ちょっと読み込めば「ふーん、長男は結婚しているけど、次男は独身なのか」とか、「三女は結婚してアメリカにいるわけね」みたいなことがモロバレである。もちろん、孫の数までわかってしまうし、自宅の住所はおろか、勤務先まで書いてある。それこそ一族郎党のプライバシーが筒抜けである。
〇一方で、この死亡広告は、全県下に向かって一族郎党の現況を知らせる絶好の機会ともなる理屈である。沖縄のお葬式がどんなものであるのか、知識のない身としては想像するほかはないのでありますが、おそらく地域社会における非常に重要な役割を占めているのでありましょう。ということで、「沖縄ってすごい・・・・」と妙に感心してしまったのでありました。
〇かくして仕事は終わり、かんべえは自宅に帰り着いております。いや、面白かった。もう少し居たかったですね、沖縄に。
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沖縄にはまだ地域の伝統があるということか…。