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月刊Voice九月號
徳川家から見た近代日本 幕府と長州の「戰ひ」は今日まで連綿と續いてゐる より引用
二百三十七頁
北康利(作家)
徳川家に對して、長州閥の人々はごく最近まで、”色々仕掛けてきてゐた”やうですね。
徳川家廣(飜譯家)
・・・・・(笑)。例へば「三百年のベール」。徳川家康の出自の謎を「解き明かした」明治
のトンデモ本「史疑」の内容を紹介し、また其の本が世に出なかつた經緯を書いたものです。
此の著者の南條範夫氏は、一高、東大と進み、商工省から滿州國に行つて、戰後には時代
小説の大家と成つてゐるのは、皆さんご存知のとほりですが、實は舊制山口中學卒でもあ
ります。詰り、岸信介と物凄く近い人なのですね。
兔に角、長州藩閥人脈の方達は、大日本帝國の歴史を正確に記述される事を非常に恐れ
てゐる筈です。英吉利のバックアップを得て國を造り、シベリア出兵の失敗によつて中樞
から一時追ひ出されるものの、其の後、滿州事變を畫策する事で強引に權力を奪還して、
最後は大日本帝國の領土を失はせてしまつた。
終戰時の日本の領土は明治維新時よりも狹く成つてゐました。一人當たりのGNPでいつて
も、低く成つてゐたのではないか。此の樣な事實から國民の目を逸らし、責任逃れするには、
前任者に罪を擦り附ける ― 江戸時代が暗黒時代だつたと喧傳するしかない譯ですね。
谷澤永一(關西大學名譽教授)
成る程。近世の研究をしてゐても、未だ分からない事が澤山有りますが、近代に至つては、
まだまだ時代を動かした本當の事實が明らかに成つてゐないと云ふ事ですね。此れは一寸、
歴史學の埒内では書きやうがないですね。