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ギュンター・グラス氏のww2終了時までの経歴と、ヒトラーユーゲントの歴史を重ねてみました。
結論を先にいふと、ギュンター・グラス氏はナチス全体主義政権下の普通の独逸青少年だと思います。
ナチスとか親衛隊とか並ぶと、いかにもって感じですが、あの時代では”そんなもの”だと思います。それよりも恐ろしいのは、”そんなもの”だったこと、それが普通だったことではないでしょうか。
トージョー(軍部政権=大政翼賛政治)の場合は、ナチス政権ほど緻密でもなく、組織立ってもいなかったから、ニポン人はあまり感じないのでしょう。
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1927 ギュンター・グラス0歳
1931 団員の社会構成については、指導者の1人であるカウフマンによれば、1931年には、青年労働者と徒弟が69%、商業関係の職業が10%、ギムナジウムなどの中等学校の生徒が12%となっている。このことは、この時期のヒトラー・ユーゲントは、ワンダーフォーゲル、「同盟系」青年運動が上・中層階級の運動であったことを考えると「プロレタリア的」青年運動であったことを示している。
1933 1933年1月30日のヒトラー首相就任によるナチ党の政権掌握
1933 1933年4月5日、シーラッハはヒトラー・ユーゲント部隊を動員して、ベルリンの「全国委員会」の事務所を襲撃し、機関自体の指導権を横取りした。この行動により、シーラッハは他のすべての青少年団体の情報を入手し、ユダヤ人と社会主義系青少年団体を「全国委員会」から締め出した。共産党系の組織は一足先に禁止されていた。
1936 1936年12月1日に「ヒトラーユーゲント法」が発布された。「ヒトラー・ユーゲント―労働奉仕―国防軍」というナチ教育システムの確立を宣言するものであった。
第二次世界大戦勃発をひかえた1939年3月、ヒトラー・ユーゲント法施行規則が制定された。この規則により、ついにドイツの全青少年男女のヒトラー・ユーゲントへの服務が義務化された。
1939 9月1日、ドイツがポーランドに侵攻して第二次世界大戦が始まるわけであるが、それとともにヒトラー・ユーゲント団員たちもまさに多種多様な活動に動員されることになった。動員された団員の数は、最初の1ヶ月ですでに延べ109万1000人に及んだという。
彼らは、具体的にどのような活動をしていたのかというと、まず男子団員は、党大管区、管区での伝書任務、防空団、病院、国防軍事務局のための報告任務、配給切符や配給品の配布、駅業務、防空壕の構築、国防軍の移動の際の荷物積載の補助、公的な仕事への労働派遣、避難民の世話、国防軍や避難民移送の際の食事の引き渡し、避難民を宿泊所まで案内すること、当火管制下の道案内、警察補助、口コミ宣伝に対する闘争、装備品の回収に従事した。
女子団員は、駅業務、幼稚園の設営や運営、救急隊員としての訓練、防空方策、野戦病院の補助、食料の引き渡しないし分配、国防軍や避難民の移動、子供の多い家庭での手助け、生活用品店の手伝い、避難民の世話に動員された。この他に農村奉仕、古物回収、募金活動にも動員された。このように、戦争初期においては、前線に召集された大人たちの穴埋め的活動としての銃後の活動が中心であった。
1941 1941年冬にドイツ軍がモスクワで敗北したことによって、青少年の戦争動員は、その一部が戦闘への直接的な参加に転喚していく。
1943 ギュンター・グラス15歳。労働奉仕団・空軍補助兵
1943 1943年2月に男子を対象として開始された空軍補助動員。まず動員されることになったのは、1926年生まれと27年生まれのギムナジウムの生徒たち(この時点ではほぼ15歳と16歳)であった。4月の時点で3万4000人が動員されたという。
勤務内容は電話番、伝令、レーダーや照準算定機の操作、事務などとしていたが、訓練後に補助員の発達段階に応じて高射砲射撃手として配属する事ができ、重高射砲での勤務も著しい身体上の負担がない勤務に限って可能であった。しかし、その後すぐに通常の高射砲兵士とほとんど変わらない役目を担うようになった。
1943 1943年6月、ヒトラーはヒトラー・ユーゲント指導者アクスマンとの協議の後、「親衛隊機甲師団ヒトラー・ユーゲント」の設立を命じた。
1944 1944年9月には、ヒトラーが16歳から60歳までの男性は国民突撃隊を結成するようにという有名な命令を出した。
1944 ギュンター・グラス17歳。武装親衛隊に入隊した後、敗戦を迎え、米軍捕虜収容所で半年間の捕虜生活を送る。
参考資料
「第2章 ヒトラー・ユーゲント」(福岡教育大学学内LAN)
http://www.fukuoka-edu.ac.jp/~tamaki/joyama/joyama2000/kwmr2.htm
「ギュンター・グラス」フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%A5%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%82%B9