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7月28日付asahi.comの記事を紹介したい.まだこのことはほとんどの国民が知らないと思う.私もヤメ蚊さんのところで始めて知った.すでにこの記事は削除されているので,キャッシュから拾い出したものである.※→現在リンクは復活していることを確認(8月8日08:39頃).→8月8日14:21現在また切れている.このままリンク切れが続くのか?(転送歓迎!) 刑事訴追を受けたときに法的資格を持った弁護人を依頼する権利は憲法で規定する重要な基本的権利の一部である.憲法第34条には「何人も、理由を直ちに告げられ、且つ、直ちに弁護人に依頼する権利を与へられなければ、抑留又は拘禁されない。」また,37条第3項には「刑事被告人は、いかなる場合にも、資格を有する弁護人を依頼することができる。被告人が自らこれを依頼することができないときは、国でこれを附する。」と明記されている.今回の制度改悪はこの憲法上の明文規定を真っ向から踏みにじる違法なものであると断ずる.法の執行者たるべき法務省が憲法を蹂躙するなどあり得べからざる暴挙である.国選弁護人選定制度改悪の既成事実化を許してはならない!(馬場英治) --------------------------------------------------------------------- 資力の乏しい容疑者に国が弁護人をつける「国選弁護」制度で、法務省は「資力」の基準額を50万円にする方針を固めた。現金や預貯金の合計が50万円以上になる場合、国選ではなく、まずは私選弁護人を弁護士会に選任してもらうよう申し出ることが本人に義務づけられる。関係者からは「基準額が低く、制度からこぼれ落ちる人が多くなる」と懸念する声もあがっている。 容疑者国選弁護制度は、10月2日から施行される。殺人や強盗など重い罪にあたる事件の容疑者が対象で、3年後には窃盗、詐欺などにも拡大される。 これまで国選弁護人がつくのは、起訴後の被告だけだった。本人が「貧困その他」にあたると申告すれば、保有資産などを問われずに、ほぼそのまま国選弁護を受けられた。「資産のあるものは私選弁護人を依頼すべきだ」との意見があったため、04年の刑事訴訟法改正で容疑者国選弁護制度が導入された際、資力を申告する制度も盛り込まれた。50万円の新基準は今後、容疑者、被告ともに適用される。 新制度では、国選弁護を求める容疑者は、留置場や拘置所などで「資力申告書」に自分の資産を記載。申告書を受け取った裁判所は、日本司法支援センターに国選弁護人の指名を求め、選任する。資産が50万円を超えた場合は私選弁護人と契約交渉するが、それができないと、改めて国選弁護人の選任手続きに入る。 資産の範囲について法務省は、手持ちの現金や預金のほか小切手、郵便貯金などに限り、不動産や貴金属などは含めない意向。虚偽申告すれば10万円以下の過料になる。 基準額50万円の設定について、法務省は(1)平均世帯の1カ月の必要生計費は約25万円(2)刑事事件を受任した私選弁護人の平均着手金は約25万円――としたうえで、「50万円以上あれば、私選弁護人に着手金を払ったうえでひとまず生活できる」と説明している。 04年に全国の地裁で刑事裁判が終わった被告のうち国選弁護人がついたのは約6万1000人。全体の約75%だった。これらの人がどれだけの資産を持っていたのか、法務省や日本司法支援センターには資料がなく、「50万円」の新基準が国選弁護の対象者の増減に、どう影響するのかは分からないという。 国選弁護に詳しい関係者は「現行制度で国選弁護の対象になった人が新制度では救われない例も出るのではないか。格差社会が進み、なけなしの預貯金をはたいてしまえば後の生活にも困る。扉は広く開けるべきだ」と語る。 --------------------------------------------------------------------- 【参照リンク】 【追記】こういう問題↓もあるらしい.
画像ソース→法務省公式サイト http://www.moj.go.jp/
国選弁護に制限、「預貯金50万円以上なら私選を」
(asahi.com,2006年07月28日03時00分)
【参考資料】日本国憲法条文抜粋
第34条 何人も、理由を直ちに告げられ、且つ、直ちに弁護人に依頼する権利を与へられなければ、抑留又は拘禁されない。又、何人も、正当な理由がなければ、拘禁されず、要求があれば、その理由は、直ちに本人及びその弁護人の出席する公開の法廷で示されなければならない。
第37条 すべて刑事事件においては、被告人は、公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利を有する。2 刑事被告人は、すべての証人に対して審問する機会を充分に与へられ、又、公費で自己のために強制的手続により証人を求める権利を有する。3 刑事被告人は、いかなる場合にも、資格を有する弁護人を依頼することができる。被告人が自らこれを依頼することができないときは、国でこれを附する。
情報流通促進計画:50万円あったら,弁護人は自分で探せ!〜これは酷すぎる…
情報流通促進計画:法務省参加の団体との契約が必要になる国選制度って?!
『いま,弁護士会では,国選刑事弁護を継続して受任するかどうかが大きな問題となっている。10月から国選弁護活動をするためには,法務省管轄の日本司法支援センター法テラスと契約をしなければならないからである。これまでは弁護士会が国選弁護人を推薦する権利を有していたが,今後は,法務省管轄の支援センターが国選弁護人を指名することになる。争うべき事案を特定の法務省寄りの弁護士に集中させるようなことになるかもしれない。そういうことになれば,刑事弁護は死滅する,そういう危機感を抱いている弁護士も多い。』