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勝った戦争よりも負けた戦争の方が今後の為になる。その為には優れた戦略家の分析を生かすことが大切だ。
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投稿者 TORA 日時 2006 年 6 月 16 日 14:24:08: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
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勝った戦争よりも負けた戦争の方が今後の為になる。
その為には優れた戦略家の分析を生かすことが大切だ。

2006年6月16日 金曜日

◆日本の弱点さらけ出してしまった豪州戦 6月15日 アーセン・ベンゲル
http://hochi.yomiuri.co.jp/column/wenger/news/20060615-OHT1T00164.htm

今日もオーストラリア戦について語ろう。守備面にスポットを当てたい。日本はカイザースラウテルンで、F組のライバル国に決定的な弱点をさらけ出してしまった。

 言うまでもないだろうが、ロングボールへの対処、そして、空中戦の弱さだ。23人のメンバーを見ても分かる。前線の柳沢も高原もサイズはない。宮本と坪井、茂庭も決して高くない。中盤もそう。そして、川口もGKとしてはかなり小柄な部類だ。彼の長所はシュートへの素早い反応やフィードで、空中戦やハイボールの対処ではなかった。それが第1戦で起きてしまったすべてだ。

 とにかく、ケーヒルの同点弾の場面が悔やまれる。川口はそれまで素晴らしい活躍だったが、パンチングやキャッチできる確信がなければ絶対に飛び出してはいけない。あの場面では注意力が少し足りなかった。もし、彼がペナルティーボックスにとどまっていれば何の問題も起きなかった。

 あの敗北を繰り返さないために私からアドバイスがある。プレーの選択を焦りすぎてはいけない。川口の同点弾の場面では、焦りが飛び出すという決断を急がせたと感じる。最終場面では常に冷静に、落ち着いていなければいけない。それが重要だ。

 第2に、不要なファウルを繰り返してセットプレーのチャンスを相手に与えてはいけない。茂庭はボールを奪える可能性が少ない局面でタックルに出て、無駄なファウルを与えすぎた。それがハーフライン付近だとしても、前線に3枚のFWがエリア近くにいるわけだから、失点のリスクが非常に高くなる。辛抱強さが必要だ。相手は常にフリーキックを得ようとしているわけだから。カウンターの場面でも急ぎすぎてはいけない。精度を欠けばゴールは生まれないのだから。

 ベンチに本当の意味での切り札がなかったことも問題だ。終盤にDFを1枚増やすことは、前線の選手が1人欠けることも意味する。これは危険策で、2点目を奪い、試合を決めなければいけなかった。稲本を投入する考えもあった。彼はボール奪取力に優れ、空中戦でも十分、力を発揮する。小野投入だけでは不十分で、2人とも必要だったかもしれない。選手の交代は本当に難しい。1―0で早めに交代に動いたら、ゲームプランが崩壊する可能性もある。稲本投入でも失点したかもしれない。すべては結果論だ。

 日本は弱点をさらけ出したわけだが、同時に他の国にはない武器を持っている。テクニック、コンビネーションと機動力に優れた中盤の構成力だ。豪州をはるかに凌駕(りょうが)していた。それを忘れてはいけない。80分までの日本は称賛に値すると思う。豪州戦で味わった最大級の落胆をすべて推進力に変えてもらいたい。もう後がないというプレッシャーをピッチ上でポジティブに表現してほしい。私はクロアチア戦での奮起に期待している。(アーセナル監督)

(2006年6月15日14時51分 スポーツ報知)


◆残り10分間のパワープレーでは全てが起こりうる 6月14日 アーセン・ベンゲル
http://hochi.yomiuri.co.jp/column/wenger/news/20060614-OHT1T00142.htm

私は言いようもないほど落胆している。日本は80分まで本当に素晴らしかった。2―0の勝利か1―1でドローにもっていけた試合だった。だが、そうはならなかった。最大の敗因は、決着をつけるチャンスを幾度となく逃したことだ。

 オーストラリアは後半、長身FWを次々に投入するパワープレーに出た。日本は相手に一か八かのポーカーのテーブルに着かせることに成功した。相手の中盤から後ろには広大なスペースもあった。だが、カウンターアタックでは右サイドの駒野からのクロスは正確性を欠いた。ラストパスにも精度はなかった。何より前線にパワーが足りなかった。柳沢と高原のチームプレーと自己犠牲を私は愛するが、残念ながら試合を決定づけるフィニッシュの精度や力強さ、特別なパワーがなかった。

 そしてケーヒルが途中出場した瞬間、「これはまずい事態だ」と直感した。彼は試合の中で消えている時間が長いが、決定力はすさまじく高い。嫌な予感は当たった。彼の2得点が日本の息の根を止めた。

 欧州CL決勝のFCバルセロナ戦で我々アーセナルに起きた現象と同じだった。1点リードの状況で我々は攻勢だったが、追加点を奪うことができなかった。そして、同点弾の衝撃から精神的に立ち直る前に決勝点を許してしまった。数的不利だった我々の方がより困難だったが、ボクシングの世界でも同じ状況はある。日本は残り20分間で疲労のピークだった。オーストラリアはさほど危険な相手ではなかったが、残り10分間のパワープレーではすべてが起こりうる。日本にはあの同点弾はかなりの衝撃だったはずだ。

 逆に光明もある。中盤だ。オーストラリアのフィジカル強調型のサッカーを、技術と連動に優れる日本が完全に凌駕(りょうが)していた。個人的には中村が一番際立っていた。視野が広く、技術が非常に高い。マーカーのグレラは早い時間で退場しても不思議でないほどファウルを頻発したが、ゲームをコントロールした。福西も最高だった。彼は信頼に値する。中田はこのレベルでは、決してフィジカルが強いタイプでないのにピッチ上で常に戦っていた。だが、中盤で勝ってもDFと前線で負けたら試合には勝てない。私はオーストラリアのロングボールの多いパワー型サッカーを好まない。まるでボルトンの試合を見ているようだった。中田は自分のチームと戦ったことになる。

 初戦の敗北は言うまでもなく痛手だ。優勝候補筆頭のブラジル戦が残るだけに勝つべき、いや勝てた試合だった。ジーコのさい配については、今日は触れないでおこう。まだ彼には重大な使命が残されているわけだし、後半途中で坪井を失ったことは不運だった。だが、次のクロアチア戦は決勝トーナメント進出のために、絶対に勝たなければいけない。このことだけは間違いない。(アーセナル監督)

(2006年6月14日12時38分 スポーツ報知)


アーセン・ベンゲル
 1949年10月22日、フランス・ストラスブール生まれ。54歳。フランス1部ナンシー、ASモナコの監督を経て、95年にJリーグ・名古屋監督に就任。天皇杯制覇を達成し、96年9月にアーセナル入り。就任7年間でリーグ優勝3回、FAカップ優勝3回を達成した名将。日本、フランス、イングランドの3か国で最優秀監督に選出された。

(私のコメント)
サッカーなどのゲームは誰にでも分かりやすく直ぐに結果の出るものだから説明がつきやすい。ワールドカップのテレビ中継を見ていてアナウンサーや解説者のレベルが低くて聞いているのがいやになる。アナウンサーはボールを持っている選手の名前を言うだけだし、解説者は元監督や元選手がほとんどなのですが、話し方の専門家ではなく見所などの解説もお粗末で「そろそろもう一点が欲しいですね」では解説にならない。

監督としての見かたや選手としての見かたもあるのでしょうが、専門としてのテレビ中継の解説者が話した方がもっと楽しく観戦できると思う。だからテレビの音声を消してもいいのですが会場の雰囲気が分からなくなる。野球もそうなのですがアナウンサーも解説者もないスタジアムの音声だけのテレビ中継は出来ないものだろうか?

日本のテレビの解説者はオーストラリアの選手の事をあまりよく知らないようだ。オーストラリアの選手はほとんどがヨーロッパで活躍しており、ベンゲル監督はオーストラリアの選手をよく知っていた。しかしジーコ監督をはじめ選手達もある程度は分析したのでしょうが、相手への研究が足らなかった事が対応のまずさにつながってしまった。

ジーコ監督は日本とブラジルを行ったり来たりするだけで本場のヨーロッパの状況をよく知らない。もしヨーロッパ人の監督ならワールドカップでどの国と対戦してもヨーロッパで活躍している選手が多いのだから、オーストラリア、クロアチア、ブラジルなど、どのチームもヨーロッパで活躍している選手なのだから対策も出来たはずだ。

だから次のワールドカップ対策としてはヨーロッパ人の監督を起用したほうがいいし、韓国はオランダ人監督を起用し続けているからワールドカップで強い。川渕チェアマンはどういう理由でブラジル人監督を起用したか分かりませんが、相手チームの選手や監督が分からなければ試合は不利になる。日本人はその辺の情報感覚を軽く見がちだ。

ワールドカップの観戦評などをいろいろ見ているのですが、やはり名将ベンゲル監督の観戦評が一番優れていると思う。ケーヒルのことをよく知っていたし、中田や中村や稲本などの日本人選手もよく知っている。ベンゲル監督は川口は背は高くないのだから飛び出してもボールは取れないからゴールで守るべきと指摘している。ところが川口は飛び出してしまった。

ジーコ監督の采配についてはどの観戦評も同じですが、二戦目からは中田が実質的な監督として采配を振るうのではないだろうか? 戦法もスリーバックからフォーバックに変えるようですが、韓国チームは第一戦の途中でスリーバックから従来のフォーバックに変えた。日本もオーストラリアはマンツーマンで来たのだからポジションチェンジなどで撹乱すべきだったと思う。

ベンゲル監督も指摘していますが、1−0でリードしている時の選手の交代は非常に難しい。トルシエ監督の時も1−0でリードしている時に選手交代を遅らせてしまって、選手のスタミナ切れで負けてしまった試合があった。このような時は2点目をとるために攻撃しなければならない。イングランドみたいに1点を守りきる試合は日本には出来ない。

プロ野球やプロサッカーの名選手は自分の出た試合の全てを覚えていると言う。何年も前のどの試合のどの選手にどんなボールを投げて打たれたかをプロの投手は覚えていて、それくらいでないと大投手になれない。これを国家に当てはめてみると、大東亜戦争のどんな時にどんな事があったのか全て解明しなければ同じ間違いを再び繰り返すことになるだろう。その為には政治家や軍人が回顧録などを残して、後世の歴史家に資料を残すべきだと思うのですが、当事者の書いた回顧録が日本には少ない。

戦後の日本は軍隊を持たないことを選択しましたが、これでは反省にもならないだろう。日本人はムードや感情に流されて空気に支配されてしまいがちだ。だから空気の流れが変われば同じ間違いを繰り返すことになる。そして、しなければならないことは歴史家による冷静な分析であり、優れた戦略家による解説が必要だ。

昨日書いた福井日銀総裁のインサイダー疑惑ですが、今日になって年間で数百万円の利益があったそうだ。1000万円に対して1年で数百万円だから、ゼロ金利時代には考えられないほどの高利回りだ。こうなると一種の賄賂ですが、それを日銀総裁になっても数年間続けていた。それで今年の2月に解約したのは金融緩和解除の前であり、インサイダーだ。小泉信者のサイトは問題ないと書いているかスルーしていますが、インサイダー疑惑と賄賂の疑いで絶体絶命だ。いよいよMHKのKは日銀出身ですが日銀への粛清が始まるのだろうか?

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