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問題は「知」が どういう知かということ 
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投稿者 膝枕 日時 2006 年 3 月 12 日 00:01:46: 7Ub4fvxAMS/.2
 

(回答先: 知ることが悪であるのなら、みな無知なまま生きれば良い。  投稿者 haru 日時 2006 年 3 月 11 日 21:02:09)


 人間は「愚か」という一つの例なんでしょうね。
知ったがゆえに苦しみが生まれる・・・となれば「無知」の方がマシ。これも一理ある。
では「知」など邪魔者に過ぎないかと言えば少なくとも私は「無知」は嫌です。

「知」というものは厄介なものであることは間違いがない、最近特に嘆き節に陥っている考察者Kさんのように「何かを知る」ことで苦しみが増してしまっている人は多い。カルトに嵌るというのも結局は同じ仕組みなわけで、刷り込みを「知・・さらには真理」などと思い込むから操り人形に成り果てる。現在の日本の自虐的な姿も同じ構図で、多くの方が指摘しているとおり。

「知」というものを「入力される情報」と言い換えてみると問題の本質が分かる気がする。入力される情報の意味を真偽を含めて自分の中の分析装置で判断分類できることが必要不可欠。この分析力が確かであれば「入力される情報」は多いほどよいし、質が高いほど更によい。

ところが悲しいことに「入力される情報」を何らかの判断分析をしないで(できないから)そのまま吸収されてしまいそのまま「自分の考え」と錯覚してしまう人がこれまた多い。日本の政治の貧困さの理由はまさにこれでしょう。(愚民の仕組み)

話を戻して・・・「知」ですが、本来「知」とはただ単に「入力された情報」という意味ではなく、「入力された情報を吟味できる判断力」と私は思ってますが、その判断力が確かであればあるほど「全知」に近いわけ。勿論、欠陥構造体である人間などどれだけ判断力を磨こうと全知とは程遠いことは間違いがないけれどできるだけ全知に近い判断力を持ちたいものです。

私は常日頃、この世で出会う人々を「自分を見失ってしまう人間」と「見失わない人間」とに分類している。「感情が支配してしまう人間と常に客観的に眺められる人間」と言い換えてもよい。で、私が「最低限の人間」と認識しているのは後者であり、前者には興味はない。(なんて冷たい人間なんだろう・・・と思う方がいるでしょうけど)

この意味で言うと日本の(最低限の資質を備えた)人間の数は悲しいくらい少数なんでしょうね。また最近は愚民化政策が実を結び、愚民で溢れるようになってきている・・・という考え方を私はしていない。学生運動の盛んだった頃、皆が口走ることは「立派そう」に違いないけれど、大半が受け売りであったこともまた確かで、「本当に分かっていた人間の数」はその当時でもごく僅かで、結局は今となんら変わらない気がする。

いつの世も「分かっていない人が大半」というのが真相なんでしょう。だからこそ簡単に世論形成ができてしまいペテンがまかり通ってしまう。分かっていない人が大半なのに、「皆が判断力がある」という前提で同じ選挙権があるのだから政治の風向きなど変えられないのは当然の帰結。

別のスレの話題で申し訳ないけれど「今の世はここが問題だ、そして解決するにはこうすべき」というような投稿をされる方が多い、Kさんなんかもこのタイプです。私の場合、Kさんと根本的に違うのは「視点」なんだろうと思う。良いとか悪いとかの話以前にその差は「視点」。だからこそ、同じ日本にいて、同じペテン政治の中に生きていても「問題意識」そのものが異なっている。Kさんの意見は正論です。間違っていません。だけど、それはKさんの「視点」から言えば・・・という前提条件が付く。

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