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スタバのコーヒー、コカコーラ、マックのハンバーガーなどなどかなり気を使った生活してますか?
なにをするとイスラエル支援につながるか考えられたことがありますか?
最後に「fenestrae」というブログを貼り付けました
http://d.hatena.ne.jp/fenestrae/20060318
イスラエル支援企業
パレスチナ情報センター
注意深くお金を使うために
私たちが商品を買うために支払ったお金は、世界のどこかで、誰かを迫害したり殺したりするために役立っているかもしれません。
私たちが商品を買うために支払ったお金は、胸クソ悪くなるような人物を儲けさせているかもしれません。
私たちが買った商品が生産される過程で、誰かが途方もない悲劇を経験しているかもしれません。
私たちは、商品を選ぶことができます。
私たちには注意深くお金を使う責任があります。
印刷用ページ
イスラエルに対するボイコットと資本の引き揚げ、制裁措置を行うよう求めるパレスチナの市民社会からの呼びかけ
『アラブ諸国のボイコット運動』 ロバート・フィスク
パレスチナ製品とフェアトレード
パレスチナ情報センター・トップページ
主なイスラエル支援企業
Starbucks
(スターバックス・コーヒー)
スターバックスの会長ハワード・シュルツは、イスラエル軍がパレスチナのジェニン、ナブロス、ベツレヘムなどに侵攻し破壊と虐殺を欲しいままにしていた 2002年 4月、シアトルのシナゴーグにおいて、パレスチナ人を非難しイスラエルへの支持を訴えるスピーチを行い、観客からスタンディング・オベーションによる喝采を受けたとのことです。
スターバックスの会長ハワード・シュルツは活発なシオニスト (用語解説) です。1998年には、彼のシオニズムへの貢献を讃え " The Jerusalem Fund of Aish HaTorah " から " The Israel 50th Anniversary Tribute Award "(イスラエル50周年記念賛辞賞)が授与され、イスラエル外務省も彼のイスラエルに関するPR活動を賞讃しました。
■ 参考サイト
・BOYCOTT ISRAEL CAMPAIGN:Starbucks
《付記》
日本においてスターバックス・コーヒーを展開しているのは、株式会社サザビーです。株式会社サザビーの代表取締役・鈴木陸三氏は、石原慎太郎氏の学生時代からの友人であり選挙参謀でもあったという経歴の持ち主です。株式会社サザビーは、スターバックス・コーヒーの他に、
SAZABY (サザビー)
Afternoon Tea (アフタヌーン・ティー)
アニエス b.
なども手掛けています。
■ 参考サイト
・株式会社サザビーが経営するブランド
・鈴木陸三インタビュー
スターバックス・コーヒーは、フェア・トレードの観点からも、コーヒー豆生産者に対する容赦ない搾取ぶりによって批判されています。
■ 参考サイト
・スターバックス・ボイコット・キャンペーン
McDonald's Restaurant
(マクドナルド)
マクドナルド会長兼 CEO の Jack M. Greenberg は、シカゴのアメリカン・イスラエル商工会議所の名誉会長です。
またマクドナルドは、 様々な活動や資金援助を通じてイスラエルを支援する " Jewish United Fund "(ユダヤ人基金) 及び、" Jewish Federation "(ユダヤ人協会)の主要な企業パートナーだとのことです。
" Jewish United Fund " と " Jewish Federation " は、イスラエル政府がパレスチナ人を追放して略奪した地域を開発するための資金も提供しています。
マクドナルドは、アメリカ政府が 2001年のアフガニスタン攻撃時にプロパガンダとして行った、恥知らずな「上空からの食糧ばらまき作戦」( " Humanitarian Daily Ration " 人道的配給)にも参加していたとのことです。 参考サイト
■ 参考サイト
・BOYCOTT ISRAEL CAMPAIGN:McDonald's Restaurants
Coca-Cola
(コカ・コーラ)
コカ・コーラ社は、イスラエルに対する様々な形での援助に対して、イスラエル関連団体やイスラエル政府から表彰されています。
またコカ・コーラ社は、イスラエル政府がパレスチナ人から略奪した土地に工場を建設する予定です。そこにはすでに、インテルの工場があります。建設予定地の al-Manshiyya 村では、イスラエル政府によって 300軒あった家が全て破壊され 2000人のパレスチナ人が追放されました。
コカ・コーラ社の製品は多肢に渡りますが、まず、コカ・コーラが販売されている自動販売機で売られている商品がコカ・コーラ社のものであると判断できます。店頭では商品ラベルを確認すれば判断できます。日本で販売されている代表的な商品としては、
コーラ、ファンタ、スプライト、爽健美茶、ジョージア(コーヒー各種)、リアル・ゴールド、アクエリアス、紅茶花伝、Qoo、ミニッツ・メイド(フルーツ・ジュース各種)
などがあります。詳しくは「製品一覧」を御覧下さい。
・製品一覧
■ 参考サイト
・BOYCOTT ISRAEL CAMPAIGN:Coca-Cola
コロンビアにおけるコカコーラ社の人権侵害については 「コカコーラ製品を避けましょう」 をご覧下さい。
Estee Lauder
(エスティ・ローダー)
エスティ・ローダーの会長ロナルド・ローダーは、熱烈にして活発なシオニスト活動家 (用語解説) です。彼は、イスラエルによるパレスチナの軍事占領への強硬な支持を広言してきました。また、パレスチナ難民の故郷への帰還も許してはならないとの立場を貫いているとのことです。
エスティ・ローダーの関連ブランドには、Clinique(クリニーク:コスメ関連)、DKNY(ダナ・キャラン・ニューヨーク:ファッション関連)、Origins(オリジンズ:コスメ&リラクゼーション関連)、Tommy Hilfiger(トミー・ヒルフィガー:ファッション関連)などがあります。
■ 参考サイト
・BOYCOTT ISRAEL CAMPAIGN:Estee Lauder
Nestle
(ネスレ)
ネスレは、その多額の投資がイスラエルへ多大な貢献をしているとして、1998年ネタニヤフ首相(当時)から "Jubilee Award" を授与されました。
ネスレの製品は多肢に渡りますが、代表的なものに、Nescafe(ネスカフェ:インスタント・コーヒー)、KitKat(キットカット:チョコレート)、Maggi(マギー:調味料)、Buitoni(ブイトーニ:パスタ&ピザ)、Perrier(ペリエ:ミラネル・ウォーター)、Vittel(ヴィッテル:ミラネル・ウォーター)などがあります。詳細については「商品リスト」を御覧ください。
・ 商品リスト
■ 参考サイト
・BOYCOTT ISRAEL CAMPAIGN:Nestle
Intel
(インテル)
インテルは、最も大きなイスラエル支援企業のひとつです。
1999年、インテルはイスラエル政府によって略奪されたパレスチナ人の土地に工場を建設し、そこから大きな利益を得ています。インテルの工場が立つ al-Manshiyya 村では、300軒あった家が全て破壊され 2000人のパレスチナ人が追放されました。
Intel は、主にコンピュータの主要なパーツである CPUを生産販売している企業です。製品名は、Pentium(ペンティアム)やCeleron(セレロン)などです。
■ 参考サイト
・BOYCOTT ISRAEL CAMPAIGN:intel
→ Intel の代替品
「インテル、入ってる」のCMでおなじみの Intel の CPU は、市販されている多くのパーソナル・コンピュータに内蔵されていますが、Intel が入っていない商品も一般的な店舗で容易に買うことができます。
代替品としては、AMD が販売している Athlon(アスロン)や Duron(デュロン)、Trancemeta(トランスメタ)が販売している Crusoe(クルーソー)などの CPU があります。コンピュータを購入する際は、Intel が入ってるかどうかをカタログで確認する、または店員に「インテル以外のものを」などと相談してみることをおすすめします。
(Intel はコンピュータのメーカー名ではなく、内蔵パーツのメーカーであるということに注意してください)
Macという選択肢もありますが、Apple Computer が マイクロソフトから出資を受けている ことや、Mac が動作するマシンの CPU( PowerPC )が IBM 製であることを考えると、問題は複雑です。
Microsoft
(マイクロソフト)
イスラエル軍によるジェニンへの侵攻と虐殺が行われていた 2002年 4月、マイクロソフトは、イスラエルのテルアビブ付近の高速道路脇に「心からイスラエル国防軍への感謝を捧げます」と書かれた広告を多数掲げました。拡大写真 参考サイト
マイクロソフトは、ブッシュ共和党政権への献金にも励んでいます。その献金額は、並み居る競合を押え、毎年、共和党政権献金企業トップ5に食い込んでいます。 参考サイト:共和党献金企業トップ 20
また、持ち前の大人げなさを存分に発揮して、なり振りかまわず市場を独占していこうとするマイクロソフトの経営手法は、多くの人たちの失笑と軽蔑と怨みをかっています。
Windows 以外のマイクロソフトの製品には、Office(ワード、エクセル、アクセスなど)、インターネット・エクスプローラ(WEB ブラウザ)、アウトルック・エクスプレス(メール・ソフト)などがあります。
→ Microsoft の代替品
Windows の代替品としては、Linux や BSD などの OS があります。Linux や BSD などのほとんどは無料で使用することができます。それらは、インターネットや書籍の付録などから入手することができます。Linux をインストールして使うことは、Linux を使ったことがない人が想像しがちなほど困難ではありませんし、ものによっては Windows とそう変わりがない場合もあります。が、使いこなすには、Windows 同様、初心者は少々の勉強を必要とするでしょう。("SuSE Linux" は、ボイコット対象である "APAX PARTNERS & CO. LTD" からの出資を受けています)
市販されている多くのパーソナル・コンピュータには、否応なしに Windows がインストールされ、Windows の料金が価格に上乗せされる形で販売されています。Office がインストールされていれば、さらに価格が上がります。(参考価格) よって、Linux や BSD などをインストールしてみようとお考えの場合は、Windows がインストールされていない商品を購入することをお推めします。または、マシンの自作という手段もあります。(これも想像しがちなほど困難なことではないと思います。あるいは、もの好きな人に作ってもらうことも可能かもしれません)
Macという選択肢もありますが、Apple Computer が マイクロソフトから出資を受けている ことや、Mac が動作するマシンの CPU( PowerPC )が IBM 製であることを考えると、問題は複雑です。
IBM
(アイ・ビー・エム)
IBM は、イスラエルがパレスチナ人を本格的に迫害し始める以前は、自社のパンチカード・マシンをナチスに売り込み、ユダヤ人の判別とユダヤ人を収容所に連行するための鉄道の効率的な運行を容易にすることでナチスによるユダヤ人問題の「最終解決」に多大な貢献をし、密かに巨利を得ていたことが明らかとなっています。
■ 参考サイト
・『IBMとホロコースト』
・『IBMとホロコースト』著者インタビュー
ナチスによるユダヤ人絶滅計画が頓挫して間もなく、1948年にイスラエルが建国を宣言すると、IBMはすかさずイスラエルに進出し、現在に至るまでイスラエルでの事業展開に多大な投資を行っています。
IBM の商品は多岐に渡りますが、最も身近な商品はパーソナル・コンピュータでしょう。ほかにも IBM の身近な商品としては、ソフト・ウェアがあります。代表的なものに、「ホームページ・ビルダー」「インターネット翻訳の王様」「デジカメの達人」などがあります。また IBM は、同社のパーソナル・コンピュータに Windows をインストールして販売している一方で、 Mac に使われている CPU ( PowerPC )の製造もしています。
■ 参考サイト
・BOYCOTT ISRAEL CAMPAIGN:IBM
Disny
(ディズニー)
ディズニーは、"Walt Disneys Millennium exhibition"(ウォルト・ディズニー・ミレニアム博覧会)という催しにおいて、イスラエルの首都をエルサレムとして提示しました。しかし事実としては、エルサレムはイスラエルによって国連安保理決議 194・242・252 を始めとする数々の決議を堂々と無視して 1967年以来 30年以上に渡って不法に占領され続けている土地に過ぎません。
イスラエル外務省は、イスラエルの首都を「エルサレム」として提示するというこのアイデアに対して 180万ドルを与えました。これは、エルサレムが占領中の土地であるにも関らず首都であるかのように宣伝して既成事実化しようと目論むイスラエル政府のキャンペーンの一部として行われたものであるとのことです。
■ 参考サイト
・BOYCOTT ISRAEL CAMPAIGN:Disny
その他、イスラエルの経済に大いに貢献している主な企業
ダノン (ヨーグルト、ミネラル・ウォーターなど)
関連情報:日本で「Danone」を販売しているのは、「カルピス」と「味の素」の合併会社です。
関連商品:エヴィアン(ミネラル・ウォーター)など多数
参考サイト:BOYCOTT ISRAEL CAMPAIGN:DANONE
ロレアル (コスメ&ファッション)
関連ブランド:POLO / Ralph Lauren(ポロ/ラルフ・ローレン)、Giorgio Armani (ジョルジオ・アルマーニ)など多数
参考サイト:BOYCOTT ISRAEL CAMPAIGN:L'OREAL
サラ・リー(ファッション)
関連ブランド:Hanes(ヘインズ)、Champion(チャンピオン)など多数
参考サイト:BOYCOTT ISRAEL CAMPAIGN:SARA LEE
ジョンソン&ジョンソ(医薬品)
関連商品:ワンデー アキュビュー(コンタクト・レンズ)、ジョンソン綿棒、リーチ(歯ブラシ)、バンドエイドなど多数
参考サイト:BOYCOTT ISRAEL CAMPAIGN:Johnson & Johnson
ノキア(携帯電話)
参考サイト:BOYCOTT ISRAEL CAMPAIGN:Nokia
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上記以外については、BOYCOTT ISRAEL CAMPAIGN のサイトを御覧ください。
イスラエルの特産品:ダイヤモンド
イスラエルの特産品には様々ありますが、中でも「ダイヤモンドの加工」は世界市場の多くを担っており、全世界で宝飾品として使われる小型ダイヤの約 80%がイスラエル製です。
ダイヤモンドについては、その採鉱・流通に対しても多くの批判がなされています。
アフリカでは、ダイヤモンドを巡って多くの血が流されています。国際人権擁護団体のアムネスティ・インターナショナルは、アフリカ西岸のシエラ・レオーネで産出されるダイヤモンドの利益が紛争の(殺人や暴力のための)資金源の一部になっていることを批判し、世界の宝石用ダイヤモンド原石の取引の70%を(数十年前まではほぼ100%を)独占する南アフリカの「デビアス社」が放映しているコマーシャルをパロディー化したアニメーションを製作しました。その内容は、ダイヤモンドの指輪が手にはめられようとした瞬間、時間が逆行し、そのダイヤモンドが指輪という商品になるまでに辿ってきた物語を辿りなおすというものです。この作品は、私たちが買う「商品」というものが私たちの前に商品として現れるために、なんらかの過程を経て「商品になった」のだという、当然のことでありながらも忘れがちな事実を強く思い起こさせます。
アムネスティが作成したアニメーション:" The true cost of diamonds " 『ダイヤモンドの真実のコスト』(動画と音楽)
ダイヤモンドの指輪に、どのような「コスト」がかかっているのかを表現した 漫画 と 写真 (写真の元サイト Washington Post )
あるいは、、以下のような指摘があります。
「貴金属や宝石類を採掘するために、南アフリカ共和国やオーストラリア、ブラジル、ジンバブエ、マレーシアなどの鉱山や採掘所では、住民が強制移住させられたり、地元民が危険と隣合わせの作業過程で劣悪な労働条件で働かされたり、大量のエネルギー消費、森林破壊、土壌の浸食、河川・湖沼・地下水の汚染などが日常的に行われ、広大な荒廃地が生み出されていること。そして、わずか1グラムのダイヤモンドを得るためにおよそ20トンもの岩が掘り起こされ、採掘される鉱石の90%は残さとして有害物質を含んだまま捨てられていることを報告している」 『地球文明ビジョン』 (NHK出版)書評より引用
また、次のようなレポートもあります。
・ダイヤモンドが煽るアフリカの殺戮
イスラエル政府の最大のスポンサー
United State of America
(アメリカ合州国)
イスラエル政府の最大のスポンサーはアメリカ合州国政府です。アメリカ政府は、例年30億ドル(2003年までの総額、約1000億ドル)もの膨大な財政援助と惜しみない武器供与によってイスラエル政府が日々パレスチナ人の悲劇を生産するための資金と手段を提供しているばかりでなく、国連などの場で国際社会の批判からイスラエルを保護するという重要な役割も果たしています。
【付記】
「テロとの戦い」において世界をリードしている(ことになっている)アメリカとイスラエルは、1987年、国連総会において「国際テロリズムを予防する手段、テロリズムの背景にある政治経済的要因の研究、テロリズムを定義し、それを民族解放闘争と区別するための会議を開催する」という提案に反対しました。その提案に反対したのは、155ヶ国中アメリカとイスラエルの2ヶ国のみです。
■ 国連におけるアメリカのイスラエルへの配慮を示す一例
【国連総会での配慮】
(アメリカとごく少数の国だけが反対した事例の一例)
1978年
パレスチナ人の生活状態について 110対2(米国・イスラエル)
占領地におけるイスラエルの人権侵害を非難する決議 97対3(米国・イスラエル・グアテマラ)
1979年
イスラエルにより追放された住民の帰還権に関して 121対3(米国・イスラエル・オーストラリア)
イスラエルが行っているいくつかの人権侵害を停止する要求 111対2(米国・イスラエル)
パレスチナ人への支援に関して 112対3(米国・イスラエル・カナダ)
アラブ諸国被占領地域での資源に対する主権に関して 118対2(米国・イスラエル)
国連女性会議の準備と実行について 121対2(米国・イスラエル)
米国女性会議のアジェンダにパレスチナ女性を含める提案 122対2(米国・イスラエル)
1980年
イスラエルに追放された人々の帰還を認めるよう要求する提案 (米国・イスラエル・カナダ)
パレスチナ人の生活状態についてイスラエルの政策を非難する決議 118対2(米国・イスラエル)
占領地でのイスラエルの人権侵害について 118対2(米国・イスラエル)
パレスチナ人の権利に関して 120対3(米国・イスラエル・オーストラリア)
1981年
東エルサレムのいくつかの場所をイスラエルが発掘していることに対する停止要求決議 114対2(米国・イスラエル)
パレスチナ人の生活状態についてイスラエルの政策を非難する決議 109対2(米国・イスラエル)
イスラエルによる核兵器所有の放棄を要求する決議 101対2(米国・イスラエル)
パレスチナ人の権利 121対2(米国・イスラエル)
エルサレムの地位に関して 139対2(米国・イスラエル)
追放されたパレスチナ人が自らの家に戻る権利に関して 121対3(米国・イスラエル・カナダ)
パレスチナ人難民の財産から得られた収入に関して 121対3(米国・イスラエル・カナダ)
占領地でのイスラエルによる人権侵害に関して 111対2(米国・イスラエル)
占領地でのイスラエルによる大学閉鎖に対する非難決議 114対2(米国・イスラエル)
パレスチナ及びアラブ諸国の占領地域における国家資源に対する恒久主権について 115対2(米国・イスラエル)
1984年
パレスチナ市長暗殺計画非難と実行犯の逮捕と裁判要求決議 143対2(米国・イスラエル)
イスラエルが自国の核施設を国際原子力機関の監視下に置くことを拒否したことについての非難決議 94対2(米国・イスラエル)
パレスチナ人に対する経済社会支援案 146対2(米国・イスラエル)
1987年
国連とアラブ連盟との協力に関して 153対2(米国・イスラエル)
西岸のパレスチナ人難民を家と財産から引き離し再定住させようとするイスラエルの計画断念を求める要求 145対2(米国・イスラエル)
国際テロリズムを予防する手段、テロリズムの背景にある政治経済的要因の研究、テロリズムを定義し、それを民族解放闘争と区別するための会議の開催提案 153対2(米国・イスラエル)
【安保理での配慮】
(アメリカが拒否権を行使して提案を葬り去った事例の一例)
1980年 パレスチナの権利を巡って
1982年 1967年の第三次中東戦争以後、イスラエルが占領しているシリアのゴラン高原について
1982年 ラマッラーとナブルスの市長を辞任させた件について
1982年 エルサレムのアル・アクサ・モスク襲撃について
1985年 イスラエルによる占領地の状況について
1988年 イスラエルによる占領地の状況について
1989年 イスラエルによる占領地の状況について
1997年 東エルサレムのジャバル・アル・グネイムにおける不法な入植地建設を直ちにやめるようイスラエルに要求する提案
2001年 パレスチナ人民間人を保護するための国連監視部隊の設置案
2001年 パレスチナ人統治地区からのイスラエル軍の撤退と、イスラエル軍による民間人へのテロ行為に対する非難決議案
2002年 イスラエル軍による国連職員数名の殺害と世界食料計画(WFP)の倉庫の破壊に対する非難決議案
■ 参考サイト
『アメリカの国家犯罪全書』(2003年3月刊行)より、「第20章・米国対世界:国連を舞台に」
国連安保理における米国の拒否権行使
■ リンク
『アラブ諸国のボイコット運動』 ロバート・フィスク 原文(英語)
BOYCOTT ISRAEL CAMPAIGN:ボイコット・イスラエル・キャンペーン
BOYCOTT ISRAELI GOOS:ボイコット・イスラエリ・グッズ
boycottisrael.org
BIG:BOYCOTT ISRAELI GOOS
『アナグマ軍団がスターバックスを占領』
[ 2002年 10月 31日 ロンドン発 ]
水鉄砲で武装したアナグマ軍団がロンドン中心街オックスフォード・ストリートのスターバックスを急襲、「イスラエルがやっていいなら、俺たちだって」と、ここは先祖伝来の土地だと宣言し、イスラエル入植者の理屈を使って、スターバックスの客を追い出し、ロンドンに最初のアナグマ入植地を設立した。
・写真
・ニュース・リリース(英文)
ブッシュ政権及び戦争支援企業リスト
「ボイコットとは、市場における民主主義の実践、消費者たちが、社会や経済を変えるための投票行為なのです。そして、それは誰もがいつでも一人でもできるアピールでありメッセージの発信でもあります」
Peace Choice
「私たち市民が日々モノを買うことは、選挙のようなもので、製品をつくる企業や経済政策に一票を投じているのと同じことだと言われます。アメリカの政治、とりわけ共和党のブッシュ政権は、アメリカの大企業に支えられています」
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【 用語解説 】
シオニズム / シオニスト
シオニズムとは、ユダヤ人の離散状態を否定し、パレスチナに「ユダヤ人だけのため」の民族国家を持つことを至上命題とするユダヤ民族主義。イスラエル建国の基本理念。その考え方を支持する人をシオニストという。
シオニズム運動は、当初「民なき土地に、土地なき民を」をスローガンとしたが、パレスチナを「民なき土地」にするためには、そこに暮らしている人々を追放する、あるいは殺すことが必要であった。そして、それは実際に実行された。ユダヤ人入植地を作るためのパレスチナ人の追放や土地没収は現在も継続中。それに抵抗するパレスチナ人の殺害や暴行や逮捕も継続中。シオニストは、それらに抵抗するパレスチナ人を「テロリスト」として非難することも多い。
http://d.hatena.ne.jp/fenestrae/20060318から以下引用****************************
E.モラン、S.ナイル、D.サルナヴ「イスラエル−パレスチナ問題という癌」
2002年6月4日づけのル・モンドでエドガール・モラン、サミ・ナイル、ダニエル・サルナヴの3人は連名で「Israël-Palestine : le cancer イスラエル−パレスチナ問題という癌」という記事を発表した。この記事を以下に訳出紹介する前に、それが置かれた時代的、社会的文脈を少し確認したい。
2000年7月末の中東和平キャンプ・デイヴィッド首脳会談の失敗、同年9月のアリエル・シャロン(当時野党のリクード党党首)のアルアクサ・モスク訪問をきっかけに、パレスチナ・イスラエル間の新たな大規模衝突−−パレスチナ側の抵抗に焦点をあてれば第2次インティファーダ−−がはじまった。紛争は、緊張増加を背景とするイスラエル国内世論の支持を得て翌年首相に選ばれたシャロンの強硬な治安策強化・軍事行動と、それと対になって増加する爆弾テロで休むことなく激化し、 2002年4月のイスラエル軍によるジェニン難民キャンプの大規模襲撃によって頂点に達した。
第2インテイファーダ期のこうした紛争の激化は、フランスの世論・言論界にも大きなインパクトを与えた。それまでは潜在的な形で、あるいは一部でのみくすぶっていた、ユダヤ系住民(多くの部分がイスラエルに連帯を示す)とイスラム系住民(多くの部分がパレスチナの人々に連帯を示す)の間の中東問題の評価をめぐる対立が、顕在的に正面衝突するようになった。
言論界ではユダヤ系の知識人と、イスラム系の移民出身の知識人やもともとパレスチナの人々に強い連帯を示していた左翼系の知識人の間での論戦が激しくなり、直接パレスチナ問題に関わりがない問題にも、パレスチナ問題におけるそれぞれの立場による差異、あるいは差異と外部から想定されるものが、影を落とすようになってきた。
陣営にかかわりなく、先鋭化し互いに過激化する対立を理性的な議論にもどそうという冷静な人々のイニシァティヴで、討論やシンポジウムも行われたが、多くが「あちらかこちらか」という二分論による攻撃の中で泥まみれになり、人々は、ある者は一方的攻撃に対する反発・防御反応から極端な者たちの陣営に退却し、ある者は自己の意志とは関係なくあちらかこちらの陣営に分類されていった。また、ホロコースト否定主義の気運が広まり、それに対抗するように一種の言葉狩り的状況が生まれ、それに対してまた、このあと顕在化していく「ショア・ビジネス批判」につながる見解も聞かれるようになってきた。
イスラム系住民とユダヤ系住民の間での相互不信の高まりは、小中学校内でのハラスメント、暴力事件、宗教的施設の損壊行為などとして現われるようになってきた。そうした事件をめぐる報道や統計の発表さえもが論争のまとになり、さらに相互不信をつのらせる種となった。
2002年6月に発表された問題のモラン、ナイル、サルナヴの論文は、こうした中で、憎悪の連鎖の元にあるパレスチナ問題を正面から見、現状を確認し、連鎖をいったん断ち切り、対話を取り戻そうという緊急の問題意識から書かれた。エドガール・モランは、紹介するまでもないだろうが、一都市での三面記事的なうわさの裏に潜む反ユダヤ的偏見の構造を分析してみせた『オルレアンのうわさ』や近年では複雑系の理論の思想的応用で有名な社会学者・思想家。アルジェリアでユダヤ系の家系に生まれている。サミ・ナイルはアルジェリア系の政治学者で1999年から2004年まで欧州議会議員(社会党−市民運動連合リスト選出)を務め、マグレブ系・アラブ系・イスラム系移民の視点から積極的に発言している。ダニエル・サルナヴは作家・翻訳家でパリ第10大学で教鞭をとるとともにル・モンドの定期的寄稿家である。1998年には自らのパレスチナ体験に基づいた『占領下パレスチナの紀行−ガザ・ヨルダン西岸1997年11月 Carnets de route en Palestine occupée, Gaza-Cisjordanie, novembre 1997』を出版している。
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イスラエル−パレスチナ問題という癌
エドガール・モラン、サミ・ナイル、ダニエル・サルナヴ
ル・モンド、2002年6月4日
Israël-Palestine : le cancer
Par Edgar Morin, Sami Nair et Daniele Sallenave
Article paru dans Le Monde daté du 04.06.02*1
イスラエル−パレスチナ問題という癌は領土問題をめぐる病理から生まれた : 一つの同じ地域に二つの国が作られたことである。これが二つの政治的病理の元となった。片方は支配から、もう片方は剥奪から生まれた。この癌は、一方では、過去において迫害された民族の歴史的恐怖感と地理的な不安定性、そしてもう一方では、現在において迫害され、そして政治的権利を奪われている民族の不幸によって成長していった。昨日の被抑圧者から明日の抑圧者、とヴィクトル・ユゴーは言った。イスラエルは、ナチによる絶滅の試みにまでいたる数世紀にわたる迫害の被害者となったユダヤ人の代弁者を名乗る。その誕生において、アラブ諸国からの攻撃を受け、死滅の危機にあった。以来、イスラエルは、アメリカの援助を得て核兵器を備え、地域のスーパーパワーとなった。
しかしシャロンは、イスラエルの存亡のために戦っているのだと主張する。パレスチナの人々を抑圧し窒息させ、学校を文書庫を登記簿を破壊し、家々を壊し、水路をずたずたにし、ジェニンで虐殺を行い、しかもその規模を調査することさえ禁じながら。
生存の危機を根拠にする議論は、イスラエル人の間に1948年の不安を掻き立て、アウシュヴィッツの亡霊を演じさせるために役立つものでしかない。すでに存在しない過去に幻影による現在性を与えながら。こうして新たなインティファーダは不安を掻き立て、その不安が再征服主張者シャロンを権力の座につけた。
が実際のところシャロンは、テロルによってイスラエルの当座の安全を確保しようとしながら、中東におけるイスラエルの存続を危うくしている。シャロンは今日の勝利が明日の自殺を準備しているということを知らない。短期的には、ハマスがシャロンの政治を作りあげているが、中期的には、シャロンがハマスの政治を作りあげることになる。ある限界を越えないところでは、インティファーダはイスラエルを交渉へと無理矢理向かわせたが、限度を越えるとそれは、自殺テロに激昂した犠牲者としての恐怖心を呼びさまし、そして過酷な弾圧が脅威への正当な反撃と思われるようになる。もし外部から止めるものがなければ、シャロンのイスラエルは、断片化されたパレスチナ領のバンツースタン化を少なくともめざすことになるだろう。
犠牲者だったという意識がまさにイスラエルをパレスチナ人の抑圧者にするのである。ユダヤ人が犠牲になった歴史を特別化して他のそれ(ラーゲリでの、ジプシーの、奴隷黒人の、アメリカインデイァンの)を平凡なものにしょうとする「ショアー」なる語が、パレスチナ人に対する植民地主義、アパルトヘイト、ゲットー化を正当化するものとなる。
この被害者意識は当然、状況と出来事にたいする一面的な物の見方を伴う。
シオニズムの当初から、「民なき土地に土地なき民を」という標語は、そこにそれ以前にパレスチナ人が住んでいるという事実を覆い隠した。ユダヤ人が一つの国を持つ権利が、パレスチナ人が自分たちの国を持つ権利を覆い隠した。
パレスチナ難民の帰還の権利は今日、パレスチナに一度も住まなかったユダヤ人の帰還の権利と対称にみなされることはなく、犠牲であると同時にイスラエルの人口学的自殺を要求するものだとみなされている。この権利は、交渉可能条件の中での分配であり得たはずなのに。
自殺テロが行っているように、集団責任の原則によって一般市民を殺すというのは恐ろしいことだ。しかしそれは、サブラ・シャティラの、レバノン北部の時代そして今日いたるまで、そして悲しいかなおそらく明日もイスラエルが、一般市民、女性、子供を爆撃することで、そしてテロ攻撃の犯人の家族の家をや畑を破壊することで適応している原則なのである。パレスチナの市民犠牲者は今やイスラエル人の犠牲者の15倍から20倍になっている。いったい慈悲心というのは一方にだけ向けられ、片方には向けらずともいいというものなのだろうか。
イスラエルは、パレスチナ市民に対する自らの国家のテロリズムを自己防衛としてしか見ず、パレスチナのレジスタンスの中のテロリズムしか見ようとしない。そのユニラテラリズムは、イスラエルとパレスチナ自治政府の最終的な交渉の失敗をアラファト一人の責任に押しつけている。そのユニラテラリズムは、オスロ合意以来たえまなく占領地域に入植が進められる事実を覆い隠し、ヨルダン渓谷地域の入植地域とイスラエルによる制圧を温存しながら限定的、断片的な土地返還を「気前のいい提案」と見なそうとする。
交渉の複雑な歴史は、この「気前のいい提案」がオールオアナッシングで拒否されたという一方的な見方、そしてそのいうところのオールオアナッシングの拒否はイスラエルを滅亡させる意志だという解釈によって、かき消される。
ユニラテラリズムは弾圧とテロの−−そして両陣営の極端な集団によって強さを増す−−仮借のない弁証法を覆い隠す。それは、シャロンのモスク訪問が仮借のない悪循環を強化し、両陣営の最悪な部分を力づけるものでしかないという事実を覆い隠す。
片方の最悪がもう片方の最悪を次々呼ぶこの恐ろしい悪循環は、イスラエルにおいては国家主義・原理主義的グループに権力を与え、植民者出身の将校たちをツァハルのトップにつけ、そしてこの占領軍のある部分を略奪や殺人、ときには虐殺(ジェニン)までをもおかす無規律な兵士集団に変えた。そしてそれは、パレスチナの若者たちに対する狂信的宗教運動の威光と影響力を高めた。
もちろん、パレスチナ側の一種のユニラテラリズムというものもある。しかし本質的には、PLOがその憲章でイスラエルの存在否定の原則を放棄して以来、パレスチナ自治政府はその占領者に対し主権国家の権利−−後者が前者に対し拒否している権利−−を認めている。シャロンはいまだ「領土とひきかえの平和」の原則を拒否し、オスロ合意を一度も認めず、ラビンを裏切り者と見なしている。
西洋では、メディアはひっきりなしにイスラル−パレスチナ戦争について語るが、この語の偽の対称性は手段のアンバランス、死者のアンバランス、ライフルやカラシニコフに対する戦車やヘリコプター、ミサイルの戦争というものを覆い隠す。偽の対称性は力関係の全面的なアンバランスを覆い隠し、この紛争は占領を強める占領者と抵抗を強める被占領者の間の対立だという単純な事実を覆い隠す。
その偽の対称性は権利と正義は抑圧される者の側にあるという事実を覆い隠す。それは二つの陣営を同じ平面におく。戦争をする手段を持たず散発的なレジスタンやテロで抵抗する片方に対して片方が戦争をしかけているにもかかわらず。そしてまた、シャロンとアラファトの間にも偽の対称性がある。一方は国連に挑戦し、アメリカの(たしかに手ぬるくはある)非難に挑戦できる力を持っている。もう片方はしだいしだいに力を失っている。アラファトに対し、その行動を不可能にしながら、テロをやめさせるよう要求するのはあきれた茶番である。
追われた者たちの国、人類の歴史の中で最も長く迫害され、最悪の辱めと最悪の軽蔑を経験した民族から生まれた国が、2世代の間に「圧迫し慢心した民」となり、賞賛すべき少数者を除いて、他に屈辱を与えることに満足を見出す尊大な民になったということを想像するのは困難なことだ。
メディアは、幾重ものそして絶え間ない軽蔑の発現、身分証検査で、家宅で、通りで経験される幾重ものそして絶え間ない屈辱をうまく伝えない。この軽蔑と屈辱の論理はイスラエル人に特有のものではない。それは人間以下の状態におかれた人々を前に征服者が優越意識をいだくというあらゆる占領行為に固有のものだ。そして反抗の兆候や動きが見られるや、支配者は容赦のない姿を見せる。イスラエルがフランスに自分たちがアルジェリアで行った植民地主義的抑圧を思い出させるのは正当である。そしてそれは、イスラエルがパレスチナ人に対し、少なくとも、フランスがアルジェリアに対して行っていることを示しているのだ。ヨルダン西岸を再占領しようとする最近の動きの中で、ツァハルは略奪、無益な破壊、殺人、処刑の行為に赴き、そこで優等人種としてふるまう選ばれた民の姿をみせた。戦車や大砲にしか目を向けない者、軽蔑と屈辱に目を向けない者は、パレスチナの悲劇に一方的な見方しか持たない。
「テロリズム」という語は、あらゆる占領者、征服者、植民地主義者によって、国民的抵抗を形容するために濫用された。そうした抵抗のいくつかのものはたしかに、ナチがヨーロッパを占領していた時代と同じように、テロリスト分子、すなわち主として一般市民を襲うものを含んでいた。しかし、国民的抵抗をテロリストの部分だけに−−たとえそれが大きなものであろうと−−帰着させるのは不当である。そして特に、地下テロリズムと、圧倒的な兵器を持つ国家のテロとを同じ尺度で測ることはできない。二つの武力の間にアンバランスがあるように、二つのテロルの間にアンバランスがある。人間爆弾によって虐殺された一般市民犠牲者を前にした恐怖と憤激は、その犠牲者がパレスチナ人であり、人間爆弾でない爆弾=非人間的爆弾であるときには消えなければならないだろうか。
人間爆弾となった若者、娘たちの問題について問いを投げかけることを恐れてはならない。絶望がたしかに彼らを突き動かした。しかしその要素だけでは十分ではない。そこにはまた非常に強い復讐の動機もある。これは、極めて根深いアルカイックな論理の中で、特に地中海地域において、復讐を罪の張本人だけでなく、それが属する共同体全体にもたらすことを要求するものである。それはまた、絶対的な反抗の行為、父や家族が屈辱を蒙ったのを見た子供が、失われた名誉を回復し、殺人の中で死ぬことで自らの尊厳と自由を取り戻す手段としての反抗の行為でもある。
そしてまた、自らの生命の犠牲によって民族の解放の大義を増そうとする殉教者への賛美もある。当然、そうした行為の裏には、爆弾と戦略をさずけ、教化によって殉教への意志や良心の呵責の不在を強めようとする政治的・宗教的組識がある。そして人間爆弾の戦略は、イスラエルとのあらゆる妥協、あらゆる和平を−−将来のイスラエル国家の抹消のチャンスを温存しようとして−−挫折させるために極めて効果的である。人間爆弾は、一人の若者のレベルでは究極的な実存的行為であると同時に、過激組識にとっての政治的行為でもある。
そしてここでわれわれは信じがたい逆説を前にする。ゲットーというアパルトヘイトの犠牲者の子孫であるイスラエルのユダヤ人がパレスチナ人をゲットーに押し込めている。辱めを受け、蔑まれ、迫害されたユダヤ人たちが、パレスチナ人を辱め、蔑み、迫害している。残酷極まりない体制の犠牲になったユダヤ人たちがパレスチナ人たちに残酷極まりない自分たちの体制をパレスチナ人に押し付けている。非人間性の犠牲となったユダヤ人たちが非人間性を示している。あらゆる悪のスケープゴートとなったユダヤ人たちが、アラファトとパレチナ自治政府をスケープゴートとし、テロの防止を防止しなかったとし、その責任者とされている。
イスラエル−パレスチナ問題という癌から生まれた反ユダヤ主義の新しい波がアラブ−イスラム諸国全体に広がり、マンハッタンのツインタワーの破壊をイスラム世界の抑圧を正当化するためのユダヤ・アメリカの陰謀だとする噂までが世界的に広がる。
その隣人のイスラエル人のほうでは、テロがあるたび「アラブ人に死を」を叫ぶ。ユダヤ世界に反アラブ主義が広がる。西洋各国でユダヤ人の代表と自らを称する「共同体」組識がユダヤ人の世界をイスラエルへの無条件の忠誠の中へひきこもらせようとしている。
お互いを強め合う二つの憎悪の弁証法、二つの軽蔑−−植民地化されたアラブ人にたいするイスラエル人支配者の軽蔑、そして伝統的なヨーロッパの反セム主義のあらゆる要素から養分を受ける新しい反ユダヤ的軽蔑−−の間の弁証法が輸出されていく。イスラエル−パレスチナの状況の悪化とともに、二重の思考麻痺、反ユダヤ的なそれとユダヤ中心的なそれが、ユダヤとイスラムの民が共存しているあらゆるところへ広がっていく。イスラエル−パレスチナ問題という癌は世界じゅうに転移しつつある。
フランスのケースは多くを語る。アルジェリア戦争とその傷痕、そしてイラク戦争にもかかわらず、イスラエル−パレスチナ問題の癌にもかかわらず、ユダヤとイスラムの人々はフランスでは平和に共存してきている。
にもかからわずセグレゲーションが始まっている。イスラエルに同一視されるユダヤ人へのひそかな恨みがマグレブ出身の若者の中にくすぶっている。一方で、ユダヤ人共同体のためとされるユダヤ人組識が、フランスの国の中でユダヤ人への例外的扱いと、イスラエルとの無条件の連帯を存在させ続けていく。
シャロンによる仮借のない弾圧が、心の中の反ユダヤ主義を、シナゴーグや墓地への攻撃といった、憎しみの最も激しい行為へと変えていく。しかしそれはリクードの戦略を強化する。すなわち、フランスではユダヤ人の安住の場所はなく、反セム主義が戻ってきたと証明し、彼らがフランスから離れイスラエルへ移住する動機をあたえるというものだ。われわれはこれと反対に、イスラムとユダヤの人々の間の連帯を作る力としての市民についてのフランス的な考えを動員するべきではないだろうか。
セム系の人々−−今日40%以上のイスラエル人がアラブ諸国から来ていることを忘れてはならない−−はいつの日か自分たちのアイデンティティが従兄弟の関係にあること、言語が近しいこと、同じ神をいだいていることを認めることができる。自由を求めることで有罪とされている人々にふり下ろされる途方もない懲罰は、やっと、世界に控えめがちな非難以外のリアクションを起こすきっかけとなるだろうか。国連が介入軍を導入することが可能になるだろうか。シャロンは自らの政策を放棄しなければならなく可能性はある。
2001年9月11日には、しかしそれどころかシャロンを元気づけるような電気ショックがあった。アメリカの「テロとの戦争」は、彼がパレスチナのレジスタンスを西洋に敵対するテロリズムの中に含めることを可能にした。イスラエルとパレスチナの直接の対決が、二つの国の間ではなく二つ宗教、二つの文明の対立となるといったぐあいに。そしてシャロンが、原理主義の野蛮に対する大十字軍の一員として登録することを可能にした。
実は逆の電気ショックもやってきた。あらゆる国連決議に従って1967年の国境線を回復することを条件に、すべてのアラブ諸国がイスラエルの存在の最終的に承認するというサウジアラビアの提案である。この提案は国ぐにの間の包括的な平和を可能にするだけでなく、イスラムの聖地に責任を持つ国から永続的に認められるであろう宗教的な平和を可能にすることになるかもしれない。したがって、国際社会の保証を含むある合意に達するための国際会議を開催できる可能性はある。
いずれにせよ、極めて大きな責任を担うアメリカは、イスラエルに対し、援助を凍結するという威嚇によって決定的な圧力を加える力を持っており、また安全保障同盟を結ぶことで決定的な保証を与える力も持っている。
問題は単に中東だけのものではない。中東は、東と西、北と南、富める者と貧しい者、非宗教と宗教、複数の宗教どうしが対立する、世界の震源地である。イスラエル−パレスチナ問題という癌が地球上に放とうとしているのはこうした対立なのである。問題は、真実と正義が解きがたく結びついている紛争というだけのものではない。それは、われわれの世界を蝕み、連鎖的に次々と地球規模の破滅的事件をもたらす問題なのである。
文章が書かれたのは、ジェニンの事件の2か月あとで、事件に際してのイスラエル軍の行動やイスラエル政府のあのときの態度に対する書き手たちの怒り、それに続く言論界における緊張のようすが今読んでもはっきり伝わってくる。
その後さらにさまざまなことがあった。そして、不幸なことに、彼らの描いた憎悪のスパイラル、紛争の世界中へのそしてフランスへの転移はそれからさらに進行していった。
イスラエルによる分離壁の建設、それとセットになったようなガザからの撤退宣言、アラファトの軟禁と死、自治政府の治安機能低下とテロの激発、自らよりもさらに過激な者たちを抑えられなくなってきていたシャロンの−−健康上の問題とあいまった−−政治的生命の終り、ハマスのパレスチナ自治区での議会選挙勝利、そして3月15日のイスラエル軍によるエリコ刑務所襲撃。その間にフランスではイスラエル−パレスチナ問題の転移によるユダヤ系の住民とイスラム系住民の対立、両者のフランス社会に対する不満は深化した。
そしてこの文章の運命そのものが、紛争の転移の中に皮肉にも巻き込まれた。
3人の執筆者エドガール・モラン、サミ・ナイル、ダニエル・サルナヴとル・モンドの社主で主筆のジャン=マリー・コロンバニは二つのユダヤ系団体から、この記事が人種差別的侮辱にあたるとして告訴された。2004年5月にナンテールの大審院では無罪判決がいったん出たが、翌年6月26日、ヴェルサイユの控訴院で訴えが認められ、逆転敗訴となった*2。ペナルティは2つの団体に払う1ユーロの象徴的賠償金とル・モンド紙への有罪判決広告掲載という最低限のものであったが、何よりも人権や差別とたたかっているはずの3人の著者とル・モンドが、人種差別の廉で法的に裁断されるという屈辱をこうむることとなった。モランはすでに1997年9月11日リベラシオンで、2002年の連名記事のと論理の骨子を共有する「イスラエル−パレスチナ 二重の視点 Israïl-Palestine : Le double regard」という文章*3を発表しており、2002年の記事の発表は長年の確固たる信念に基づいているものだが、84歳になって人種差別主義者の刻印を捺されたショックは大きく、判決直後のリベラシオン紙のインタビュー(6月29日)では、「いかなるときいかなる相手にもレッテルばりを避け、それを信条としてきた自分の一生を否定された」という趣旨の発言をしている。
3人の執筆者とル・モンド社主へのこの判決に対しては、ユダヤ系の知識人を含む多くの人の抗議があったが、抗議運動は言論界をたばねるほどの盛り上げは見せなかった。代りにユダヤ系組識からの攻撃は執拗に続いている。一方、ユダヤ人のパレスチナ占領に憤りを感じる人々からは、この文章は、そのイスラエル批判のトーンの強さゆえに好意的に迎えられはしたが、自爆テロに宗教的意味づけをして政治的に利用することへの批判の部分が真剣な問いとして受け止められることはなかった。執筆者と新聞が訴えられ有罪とされた事実が、フランスの言論が「シオニスト」に支配されている例証にさえ使われるようになった。その出自を異にする複数の書き手によって和解の糸口をめざして書かれた論文が、皮肉にも、悪循環にすくいとられ、その悪循環をさらに深めるのに貢献する道具してさえ使われることとなった。
すでに裁判の判決に先立ち、2002年6月の記事から2年もしない2004年2月18日にモランはルモンドに「反セム主義、反ユダヤ主義、反イスラエル主義 Antisémitisme, antijudaïsme, anti-israélisme」という記事*4を書き、ユダヤ人自身そしてイスラム世界における、これらの概念の混乱、ユダヤ人−シオニズム−イスラエルの同一視を問題にし、概念の切り分けを行った。イスラエルの行動とこれらの概念の混乱の組み合わせがユダヤ人全体に対する新たな迫害を生み出しつつあることに対する恐れがそれを書かせた。自らが2年前に恐れた事態がはるかに進行している地点で、彼はあらたな対応をせまられることになっていた。記事をモランは次のように結んでいる。
パレスチナ人が今日辱められ、侮蔑されていることははっきりしており、いかなるイデオロギー的理由をもってしても、彼らに対する共感をわれわれから遠ざけることはできない。たしかにイスラエルは侮蔑し辱める側だ。しかし、反ユダヤと化した反イスラエルのテロの中には、ユダヤ人の存在そのもの対する究極の侮蔑がある。ユダヤ人を男も、女も、子供も関係なくまとめて殺すこと、ユダヤ人すべてを殺すべき獲物とし、せん滅すべきネズミとすること、それはユダヤ人全体を辱め、傷つけ、侮辱することである。シナゴーグを襲撃し、墓を汚すこと、すなわち聖なるものを冒涜すること、それはユダヤ人を不浄のものと扱うことである。ユダヤ人に対する恐ろしい憎悪がパレスチナで、そしてイスラム世界で生まれていることは確かだ。その憎悪は、ユダヤ人すべての死をめざしているものであるとしたら、恐るべき辱めである。激しい勢いで広がる反ユダヤ主義はユダヤ人の新たな不幸を用意する。そのようにして、またもやとめどないしかたで、辱め、侮蔑する者が、自ら侮蔑する者であり、再び辱められるものとなるのである。同情や憐れみの情はすでに憎悪と復讐心の氾濫の中に溺れてしまった。この恐ろしい事態の中で次のように言う以外に何かことばがあるだろうか。メーテルリンクの『ペレアスとメリザンド』の中で老王アルケルは悲しくこう言う−−「もし私が神だったら、人々の心に憐みをいだくだろう。」*5
*1:原文は、ル・モンドのサイトでは有料領域に入っているが、いくつかのサイトに転載されている。例えば http://www.monde-solidaire.org/spip/IMG/pdf/Israel.pdf (PDFファイル)
*2:上の訳文で17段落目の「追われた者たちの国、人類の歴史の中で最も長く迫害され...」以下ののくだりと、22段落めの「ゲットーというアパルトヘイトの犠牲者の子孫であるイスラエルのユダヤ人がパレスチナ人をゲットーに押し込め...」以下のくだりが問題となった。
*3:再録するサイトのページは : http://nicol.club.fr/ciret/bulletin/b12/b12c13.htm
*4:再録するサイトのページは : http://www.communautarisme.net/Antisemitisme...
*5:第4幕第2場