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□校長の自殺原因はメディア、教育委員会のいじめ？ [ＰＪニュース]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2710043/detail
校長の自殺原因はメディア、教育委員会のいじめ？
【ＰＪニュース 11月13日】− また校長先生の自殺である。12日、北九州市立皿倉小学校長（56）が、首つり自殺をした。校長が５年生女児（10）に対する同級生らのたかり行為をいじめと認識しながら、同市教委にいじめの実態を隠し「児童間の金銭トラブル」と報告していたことで、悩んだ結果と思われる。同校長は11日の記者会見で「私の怠慢であり誠に申し訳ない」と話していたというが、もちろん実態をそのまま伝えなかったことは問題である。
しかし、このことを自身の死であがなうべき問題とまで校長はなぜ思い詰めたのだろうか。現在、「いじめ問題」が世間の耳目を集めており、少しでも関連があればメディアも役所もピリピリと反応することも確かである。記者会見の様子はどのようであったのか。また市教委が事実の発覚後にどのように校長に対応したのか。心無い言葉がありはしなかったか。
いまメディアや文科省はじめ教育委員会などお役所は、「いじめ」をやってはいけないと、日本中で大合唱である。一日とて「いじめ」の言葉を聴かぬ日はない。そんななかで、教育現場の責任者たる校長のプレッシャー、心理的ストレスは最高潮に達しているはずである。そんなときに、追い詰めるような質問、責任追及そして叱責の言葉といったものが、どのようにそうした心理状態の人間に届くのか、反対側の立場にいる人間はわかっているのだろうか。
現場責任者への原因追及は、二度と同じ過ちを起こさぬ対策を今後立案するために、建設的意味においてなされているはずである。「どうしたら、今後、このようなことを防げるか」の点に重点が置かれるべきである。
先ごろの履修不足問題での校長自殺。そして今回の不正確な市教委への報告を問題視されての校長の自殺。自殺した校長の学校にそれぞれ問題があったことは確かである。しかし、本来「いじめは悪いもの」と声高に言っているメディアや教育委員会が、問題ある現場に対しまさに「いじめ」を行う子供たちと同じ心境になって、その責任者たる校長を精神的に追い詰め、いじめを行ってはいないか。
これほど校長の自殺が相次ぐのは異様である。いじめを防がねばならぬ、そうした行為はやってはならぬ、一番見本を示さねばならぬ立場にあるメディアや教育委員会、文科省が現場で悩む人間たちを、結果としていじめているのではないのか。事実はそう語っているように思えてならない。【了】
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パブリック・ジャーナリスト 野田 博明【東京都】
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2006年11月13日05時35分
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