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>>亀田」と「細木」で視聴率を稼ぐテレビ局の呆れたモラル喪失!
(会員制経済情報誌『現代産業情報』6月1日号より転載)
興毅、大毅、和毅の亀田三兄弟――マスコミが待望する久々のボクシングヒ
ーローである。
大阪・西成の貧しい環境から、父を師匠に世界を目指すというサクセススト
ーリー、「街のチンピラ風」の風貌でカメラに向かってメンチを切る悪童ぶり、
対戦相手をののしりKOラウンドを予告する「ビッグマウス」と、三兄弟はマ
スコミが期待する条件をすべて満たしたうえに、テレビカメラの前でそれを忠
実に演じる。
格闘技は、日常生活で暴力を封じられた一般人に、「肉体的言語」を思い出
させるスポーツである。
抑圧のなかから生まれたストレスは、鍛えられた肉体と磨き上げられたテク
ニックが織り成す「殴り合い」を観戦することで発散され、だからボクサーは
リングのなかで野獣を強いられる。
ただ、亀田三兄弟の場合は、その演出がリングの外にまで及び、見苦しいこ
と甚だしい。
年端もいかない中学3年生の三男・和毅が、まともに学校に通わず、行く時
は「アロハに短パン姿」と公言するのは異常である。それをテリ―伊藤は「い
いね!」と誉めそやし、三兄弟の演出に力を貸す。
すべては視聴率のためだ。“噛ませ犬”のタイ人ボクサーを長男・興毅の対
戦相手に選んで連勝を重ねさせるのも、「父と子」の親子鷹を強調するのも、
リングの外での悪童ぶりを際立たせるのも、全てテレビ局の演出といってよく、
「ボクシング馬鹿」でしかない三人の子供たちは、傍若無人のふるまいが許さ
れ、それがまた受けるので、ますます図に乗り服装も人相も言動もチンピラ風
となって視聴率に貢献する。
亀田三兄弟はカッコいい――テレビの演出による作られたヒーロー像を無批
判に受け入れがちな子供が、こう思ったとしても不思議ではなく、進む低所得
化の中で荒れる教育現場に明らかな悪影響を及ぼすだろうが、視聴率第一主義
のテレビ局にとっては「考慮の外」なのである。
三兄弟の背後も、テレビ局にとって関係ない。最近、三兄弟は大阪のグリー
ンツダから東京の協栄ボクシングジムに「3000万円の移籍料プラスアルフ
ァ」で所属ジムを変えた。
『週刊ポスト』が報じたように、グリーンツダの有力後援者は、広域暴力団
山口組の最高幹部の一人で、「移籍料プラスアルファ」にはそんな意味合いが
含まれているのだが、視聴率稼ぎのテレビ局にとっては、そんなことはどうで
もいいことで、むしろ「東京在住」の方が都合がいい。>>