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もう高額の特許使用料は支払いません、ブラジル政府が「強制特許実施権」を発動
【テクノバーン 2007/5/8 19:29】ブラジルのルラ大統領は4日、米製薬大手メルク社のエイズ治療薬ストク(一般名:エファビレンツ)に係わる特許を無視する「強制特許実施権」を発動することを決定した。
「強制特許実施権」とは世界貿易機関(WTO)が開発途上国向けにエイズ撲滅のために特許権者の許可なくエイズ治療薬の製造・販売を認めた特例となる。開発途上国がこの「強制特許実施権」を発動するとエイズ治療薬に関して特許使用料の支払いが一切、免除されることとなる。しかし、この「強制特許実施権」はこれまでは、医薬品メーカーに対して交渉を有利に進められるために使われるのが普通で、実際に開発途上国が「強制特許実施権」を発動するのは異例中の異例の出来事なる。
これによりブラジル国内では特許権者となるメルク社の許可なく、メルク社のエイズ治療薬ストクのコピー薬の製造・販売を行うことが可能となり、いわゆるジェネリック医薬品並みの価格で薬剤の提供を行うことが可能となる見通しだ。
ブラジル政府は1997年から国内のエイズ患者向けに無償でエイズ治療薬の提供を行ってきた。しかし、このために高額なエイズ治療薬がブラジル政府の財政負担となり問題化していた。
メルク社はブラジル政府との交渉の上で、ブラジル国内向けにエイズ治療薬ストクを1 錠あたり1.59ドル(約190円)の定価の30%引きとなる1.10ドル(約132円)の割引価格で提供してきた。しかし、1錠あたり0.65ドル(約78円)での提供を求めるブラジル政府とこれ以上の値引きには応じられないとするメルク社との間の価格交渉が難航。その結果が、今回のメルク社の特許を無視するブラジル政府の決定につながった。
この決定に関して、メルク社ではこのようなことが続けば医薬品の開発のために研究開発費を調達することが困難になるとした上で、自社の権利が侵害されたことを抗議する声明を発表している。
「強制特許実施権」の発動は先月のタイに続いて2ヵ国目となる。画像を拡大する
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200705081929&page=2
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