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サブマリン訴訟 ( 脳性麻痺は帝王切開しても発生頻度に影響なし )
http://www.asyura2.com/0601/health12/msg/684.html
投稿者 どっちだ 日時 2007 年 4 月 19 日 04:00:12: Neh0eMBXBwlZk
 

科学を無視した司法による魔女狩りをいつまで続けるのだろうか。


---東京日和@元勤務医の日々------------------------------------------------
http://blog.m3.com/TL/20070419/2

[サブマリン訴訟にご用心?]1億3千万円
SkyTeam / 2007.04.19 02:00


帝王切開遅れ知的障害 1億3100万円賠償命令 札幌地裁、病院に


北海道新聞 04/19 00:18


 帝王切開手術の遅れで重度の知的障害を負ったとして、札幌市の女児(10)と両親が五輪橋産科婦人科小児科病院(札幌市南区)と担当医を相手取り、介護費用や慰謝料など計一億七千万円の賠償を求めていた訴訟の判決が十八日、札幌地裁であった。奥田正昭裁判長は病院側に一億三千百万円の支払いを命じた。

 判決理由で奥田裁判長は「胎児の心拍数が下がった(実際の手術より四十五分早い)時点で、担当医は帝王切開をすべきだった」と医師の過失を認定した上で、知的障害との因果関係も認めた。

 帝王切開が遅れた理由として、担当医は「両親が強硬に反対したため」などと主張したが、奥田裁判長は「カルテ上に、両親の反対をうかがわせるような記載はない」として退けた。

 判決によると、母親は一九九七年一月六日朝、同病院で当直明けの担当医が帰宅した直後に、別の医師による帝王切開で女児を出産した。女児は出生時、体重が約二千百グラムで重度の仮死状態だった。二○○三年に重度の知的障害と診断され、生活全般にわたり介助が必要となっている。

 同病院は「判決が届いていないのでコメントできない」としている。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/society/21323.html

 まぁ、当時のカルテの記載がずさんだったとか言われたら、その処罰がこの金額。この判決が妥当なのかは不明。

 ただし、僻地の産科医先生のブログの記事によれば、脳性麻痺は帝王切開しようと発生頻度には影響しません。こういう論文を読まないで、裁判がつづけば、またお産の担い手である産科医は撤退せざるを得ません。マスコミもこの事実を知っているんでしょうかね?堂々と書きゃいいってもんじゃなく、本当に訴訟の舞台裏(当時の様子や家族以外の証言)を取材して、そこから記事を書いているのかな?このまま周産期医療は廃絶かもしれません。

 ま、これもアメリカの後追いですかな。そのうち産科医の医師保険なんてどこの保険会社も引き受けていなくなりそうだ汗。気分はアメリカ・・・です。


----産科医療のこれから-------------------------------------------
http://blog.m3.com/OB_Gyne/20070331/1


脳性麻痺について。

もうね、何回も脳性麻痺について書くのはイヤなんです。    
イヤなのですが、こういう事件(※1)が起きてしまうと仕方がない。

下記に参考文献を挙げていきますが、日本の脳性麻痺訴訟の大部分が不当です。
なぜなら、分娩の形態によって脳性麻痺がほとんど減らないことがアメリカの大規模スタディによって確認されているからです。

分娩が経膣分娩か、帝王切開かによって減る脳性麻痺が10−15%しか認められなかった。つまり、全例帝王切開にしても期待されるほど脳性麻痺は減らないのです。
減らないものを、産婦人科医にどうせよと裁判所はおっしゃるのか!
基本的に現在の裁判所はかなりムチャをおっしゃっています。
私たちは神ではありません。

分娩の形態についても手持ちの策はせいぜい帝王切開にするか、鉗子分娩にするか、吸引分娩にするか。誘発をかけてなんとか陣痛が強くなるように願うか!それだけしか手段は持ち合わせていない。

母児ともにリスクも痛みももたない分娩なんて持ち合わせていない。

それらを組み合わせてなんとかしているというのに、何を高望みしているのかわかりません!

産婦人科医について『無過失であっても訴訟が多い』ってぴったりです!!(↓より引用)

婦人科外来と妊婦健診を再開 公立高島総合病院 4月から/滋賀

京都新聞 2007年3月28日(水) より引用http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007032800140&genre=A2&area=S10

本日の人手不足ニュース..。*♡ 3月29日 にもあります
もしもマスコミ関係の方いらっしゃれば産婦人科医不足についてお書きになる時に、ぜひこの一言を入れていただきたい!と強く切望いたします。

もうひとつ。↓脳性麻痺の判決です。

神奈川帝王切開賠償訴訟・判決文編

新小児科医のつぶやき 2007-03-29
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070329
以下、引用あげていきます。

それから。産婦人科開業医および病院勤務のみなさまにお願いです。
かならず臍帯血ガスは残しておいてください。
それから、これ買ってください。全員強制です。

「 脳性麻痺と新生児脳症 最新の病因・病態 」

http://7andy.yahoo.co.jp/books/search_result?kword_in=&kword_out=&title=%C7%BE%C0%AD%CB%E3%E1%E3%A4%C8%BF%B7%C0%B8%BB%F9%C7%BE%BE%C9&info=&writer=&publisher=&code=&ctgy=&publish_sy=&publish_sm=&publish_ey=&publish_em=&sort=0&disp=0&extract=0&oop=on&x=0&y=0

ACOGのTask Forceが米国小児科学会(AAP)と共著で 3年がかりで調査したものの翻訳版。
何故か。訴訟になったときに役立ちます。
臍帯血ガスについての理由は下記をみれば明らかですので。証拠になります。

脳性麻痺の原因としての分娩中の急性低酸素症の診断基準

【米国産婦人科学会、米国小児科学会、2003】

1.1:基本的診断基準(4 項目すべて必要)

 1.臍帯動脈血中に代謝性アシドーシスの所見が認められること(pH<7 かつ不足塩基量≧12mmol/l)
 2.34週以降の出生早期にみられる中等ないし重症の新生児脳症
 3.痙性四肢麻痺型およびジスキネジア型脳症
 4.外傷,凝固系異常,感染,遺伝的疾患などの病因が除外されること


帝王切開賠償訴訟、市に1億4300万円支払い命令

ある産婦人科医のひとりごと 2007/03/01 より引用!!
http://tyama7.blog.ocn.ne.jp/obgyn/2007/03/post_d6f6.html
脳性麻痺の内、分娩が原因である頻度は15%前後と考えられており、
米国産婦人科学会と米国小児科学会は2003年「脳性麻痺の原因として
の分娩中の急性低酸素症の診断基準」を示した。

一方、我が国の脳性麻痺訴訟においては分娩が原因であり医師の過失を指摘する判決が 約80%であるといわれ、その高額損害賠償額と共に重大な問題である。

日本産科婦人科学会誌57巻4号
http://www.jsog.or.jp/PDF/57/5704-047.pdf
 

周産期医療をめぐる訴訟の現状

(臨婦産61巻3号・2007年3月 259−263)
http://blog.m3.com/OB_Gyne/20070313/6

4.新生児脳性麻痺報告

 平成16年12件、平成17年18件、併せて30件の報告があった(表6)。
 22件(73.3%)で紛争が起こり、8例(26.7%)で不明である。ほかと比較しても、圧倒的に訴訟となるリスクが高く、不明も今後訴訟へと発展する可能性もある。紛争「なし」と報告した施設はなかった。

 分娩が原因であるCPは10〜20%といわれており、100%報告が未だなされていないことを考慮に入れても、この訴訟率の高さは異常であろう。


http://www.medicalview.co.jp/catalog/ISBN4-7583-0519-6.html

優れた産婦人科医であり法律家である奥山通雄氏は大阪府医師会医事紛争特別委員会委員として,20年ごとに産婦人科医事紛争を分析し統計を出しておられる。新著『産婦人科医事紛争の症例に学ぶ』(昭和58年〜平成10年,500余例の集計)が本書と同じ頃出版になる。

まさに紛争の大河ドラマを見るようであるが,「新生児の項をみると,多胎妊娠,discordant twinが増加し,殊に新生児にかかわる事件234件中108例と約半数に近いのが脳性麻痺で,分娩時のasphyxiaによるものは外国文献上10〜20%であるはずなのに敗訴になってしまうものが多い。CPになったからには産科医側に原因があったに違いないと訴えられる。正確なasphyxia診断を誤らないことが大切」と強調されている。

さらに事件の中で医師側に過失の認められるケースは約30%,過失のないのにトラブルになっているケースが約45%で,医師側の対応の悪さに警告を発しておられる。


(※1)
医療事故:医師らに1億2千万円賠償命令 青森地裁支部

毎日新聞 2007年3月30日
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070331k0000m040084000c.html

 青森県黒石市の市国保「黒石病院」(村田有志院長)で生まれた長男(3)が脳性まひになったのは医師が適切な処置を怠ったためとして、同市内の20代の夫婦と長男が市と医師を相手取り約1億3000万円の損害賠償を求めた訴訟で、青森地裁弘前支部(加藤亮裁判長)は30日、同市と医師に計約1億2000万円の支払いを命じた。

 判決などによると、03年8月に、同病院で生まれた際、長男は仮死状態でけいれんを起こしていた。その後、別の病院に転送され、低酸素性虚血性脳症による脳性まひと診断された。加藤裁判長は「医師が妊婦と胎児の状態を経過観察する義務を怠った。早期に帝王切開をしていれば脳性まひを発症しなかった可能性が高い」と指摘した。

 原告の夫婦は「判決の瞬間、頭の中に長男の顔が思い浮かんだ。病院側には控訴しないでほしい」と話している。一方、黒石病院は「判決を厳粛に受け止める。弁護士と協議して対応を決めたい」とコメントを出した。


黒石病院に1億2500万円賠償命令 男児障害、出生前処置に過失

2007/03/31 陸奥新報
http://www.mutusinpou.co.jp/news/07033102.html

 黒石市の国民健康保険黒石病院で生まれた長男に重度の障害が残ったのは、医師が適切な処置をしなかったため―と、黒石市に住む両親らが設置者の市と担当医に約1億2800万円の損害賠償を求めた民事訴訟の判決が30日、青森地裁弘前支部で言い渡された。加藤亮裁判長は「胎児の状態を注意深く観察する義務を怠った過失がある」として原告の請求をほぼ認め、約1億2500万円の支払いを命じた。

 判決によると、長男は2003年8月24日に黒石病院で出生。新生児仮死の状態で生まれ、酸素投与などをして保育器に入れられたが、約1時間半後にけいれんを起こした。同病院の小児科医が診察した後、弘前市内の病院に搬送されたが、硬膜下血腫(けっしゅ)と低酸素性虚血性脳症による脳性まひと診断され、04年1月に県から身体障害者等級一級に認定された。

 裁判で、原告側は「出産前のFHR(胎児心拍数)に異常があり、医師はCTG(分べん監視装置)による経過観察を継続的に行い、帝王切開などの準備をすべきだった」「出生時、泣き声が弱く体色が蒼白(そうはく)の重症な仮死状態だったのに、すぐに小児科医に連絡するなどの注意義務を怠った」と主張。

 一方、被告側は「(出産前の)FHRに胎児仮死を疑う異常はなく、脳性まひの原因が低酸素血症によるものかは不明」「母親の動きが激しかったため、CTGによる計測が困難だった。出生時男児は軽症仮死の状態だった」と主張し、男児が脳性まひに至った原因、医師の注意義務違反と過失の有無について全面的に争ってきた。

加藤裁判長は「脳性まひは、出生前に発症した低酸素性虚血性脳症が原因と認めるのが相当」とし、「担当医師は場合によっては帝王切開などをすべき注意義務を負っていたが、それを怠った。適切に処置すれば脳性まひは発症しなかった」との判断を示した。ただ、出生後の措置は「おおむね適切だった」とし、原告の訴えを退けた。

 判決を受け、男児の両親は「主張がほとんど認められたのは良かった。二度とこういうことがないようにしてほしい」と話した。一方、村田有志黒石病院長は「判決は厳粛に受け止めている。今後の対応は、内容を検討し弁護士と協議して決めたい」とした。

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