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(回答先: 卵アレルギーの治療法を開発=米の大学チーム [AFP=時事] 投稿者 white 日時 2006 年 11 月 24 日 15:55:12)
卵に含まれる主要アレルゲンはオボムコイドですが、加熱すると変性して抗原性が低下することは古くから知られています。卵以外のアレルゲンは加熱だけでは抗原性を低下させ難く、他の抗原性低下手段を工夫する必要があります。
除去食で症状を改善させた後、負荷テストでアレルゲンであることを確認し、加工度の高い卵を少量負荷することから始めて、反応を見ながら徐々に増量し、生に近い物までエスカレートして行く方法は、日本でも経験的に採用されています。
ピーナツアレルギーは欧米では食物アレルギーによる死亡原因の第1位ですが、日本でも増えています。ご紹介の記事では短絡的に関連付けていますが、ピーナツやソバのアレルギーに対する減感作は、卵の場合ほど簡単ではありません。
以下は1年ほど前の記事です。
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http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/200510/404476.html
2005. 10. 19 日経メディカルオンライン (アクセスには登録が必要です)
低アレルゲン化した卵で卵アレルギーが改善
キユーピーと藤田保健衛生大がメカニズムの解明に成功
キユーピーは10月19日、低アレルゲン化した卵白(加熱脱オボムコイド卵白)を摂取すると、卵白に対するアレルギー反応性が低下し、アレルギー体質が改善されることをマウスを用いた実験で確認したと発表した。藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院小児科教授の宇理須厚雄氏らとの共同研究による成果で、盛岡市で開催されている日本アレルギー学会学術大会で10月21日に一般演題として発表する。
加熱脱オボムコイド卵白は、卵白を加熱して凝固させ(ゆで卵状にする)、それを粉砕して水で洗ってオボムコイドを除去したもの。卵アレルギーの原因となっているのは、主に卵白のたんぱく質であるため、卵白のたんぱく質を変性させることで低アレルゲン化したものだ。これまでに、32人を対象に加熱脱オボムコイド卵白を使ったクッキーを28日間食べると、卵アレルギーの人の約50%がアレルギー症状を起こしにくくなるという結果が得られているという。今回はこの機構を説明する成果となる。
研究グループは、腹腔内に通常の卵白溶液を投与して卵アレルギー体質にしたマウスに、加熱脱オボムコイド卵白を1%または10%含む飼料を8週間与えた。そして、最終日の5日前から、20mg/mLの卵白溶液を1頭あたり0.5mLづつ胃内に投与して再感作し、最終日の血清と糞中の卵白に対する抗体価を測定した。
その結果、卵白に対する血清中のIgE、糞中のIgAは、ともに飼料中の加熱脱オボムコイド卵白量が多い方が低い値を示しており、卵白に対するアレルギー反応性が低下していることが分かった。
さらに、脾臓細胞を培養し、培養液中のサイトカインを測定したところ、飼料中の加熱脱オボムコイド卵白量が多い方がアレルギー反応を抑制するIL-12が増加し、アレルギー反応を引き起こすIL-4 が低下していることを見出し、卵白に対するアレルギー体質が改善されていることが分かったとしている。
キユーピーは今後は、加熱脱オボムコイド卵白の利用を検討していく予定としている。(横山勇生)
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