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http://www.yukan-fuji.com/archives/2006/10/post_7396.html
■旭利彦「食養生訓」
筆者、鎌倉での中学1年生の時、クラス全員で菊作りをしていた。おそらく情操教育の一環だろうが、菊を育てる中学生。ちょっとなあ、と思いだしながら苦笑する。
その菊だが、もちろん観賞用。だが、今回紹介するのは食べる菊。関東在住の筆者にとっては、食用菊にはほとんどなじみがない。せいぜい刺し身のつま程度だ。
岩手県の郷土料理に「菊のくるみ和え」というものがある。茹でた食用菊と油で炒めたにんじんや糸こんにゃく、椎茸を、よくすりつぶした胡桃で和えたもの。ほかにも辛し和え、塩漬け、みそ汁、吸い物など食用菊を用いた郷土料理があるらしい。
なぜ菊が食べられるのか。なんでも、冬の長い東北地方では保存が効く菊が野菜の代用品だったとか。花びらを集めて蒸して板状に固めた「菊海苔」というのが食用菊の保存食料だ。
野菜の代用品というくらいだから、栄養価値も高い。ビタミンB1、ビタミンB2、カルシウムやカリウム、鉄分などミネラルの含有量もかなりのもの。さらに様々な健康情報が付いてまわる。
いわく、菊は5世紀ごろ、原産地の中国から朝鮮半島経由で日本に渡来したが、それは解熱作用や血圧降下作用に優れた薬用植物としてらしい。
現在の中国ではお茶として飲む。「菊花茶」だ。のぼせや眼の疲れを取ったり、アルコール性肝機能障害の改善効果があるからだ。
さらに、菊ならではの黄色い色素「アントシアン」は眼に良いとされる抗酸化物質。また、菊特有の香りは「テルペン」という精油成分で、自律神経を安定させイライラを改善するというもの、最近では 痴(ち) 呆(ほう)症予防も期待されている。
(2006.10.12紙面掲載)
(ノンフィクションライター、HPは(
http://www.asahi-t.com/
))
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