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(回答先: 消費者は知らない食の舞台裏 連載G 出荷までに数十回も農薬を浴びるトマトやキュウリ・「熊本県61回」ほか[ゲンダイ] 投稿者 feel 日時 2006 年 9 月 30 日 03:16:20)
2006年9月30日号 日刊ゲンダイ
http://gendai.net/
消費者は知らない食の舞台裏 連載H
垣田達哉
葉物野菜にWHOの基準を大幅に上回る硝酸塩
ハム・ソーセージの発色剤と同じ薬品
市民農園が人気になるはずだ
ハムやソーセージに使われる添加物で、目の敵のように扱われる発色剤。その正体は硝酸塩や亜硝酸塩である。硝酸塩は体内に取り込まれると、還元されて亜硝酸塩に変化する。その亜硝酸塩は乳幼児のメトヘモグロビン血痕や発がん性物質である「ニトロソ化合物」を生成するおそれがあるとされている。
日本人は硝酸塩をどの年齢層でもADI(1日許容摂取量)を上回って摂取している。厚労省の調査によると、1〜6歳の子供でADI値の「2・2倍」、7〜14歳で「1・6倍」も摂取している。しかし、「添加物から摂取する量はわずかで、ほとんどを野菜から摂取している」というのだ。ハム・ソーセージの添加物が、野菜には肥料として使われているからである。
硝酸塩が野菜に多く含まれているといっても、すべての野菜というわけではない。含有量が圧倒的に多いのは「ホウレンソウ」「サニーレタス」「サラダ菜」「春菊(菊菜)」「ターツァイ」「チンゲンサイ」といった葉物野菜だ。植物の3大栄養素は、窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)。硝酸塩はこのうちの窒素分で、とりわけ葉物野菜は窒素分が少ない土壌では育たない。その窒素分が葉に多く残ってしまうのだ。
EU(欧州連合)は硝酸塩の残留基準値を1`当たり、ホウレンソウ(4〜9月収穫)「2500_c」、冷凍ホウレンソウ「2000_c」、レタス(露地栽培) 「2500_c」、乳幼児向けベビーフード及びシリアル「200_c」と定め、輸入規制などを実施している。
一方、日本の実態は1`当たりの平均残留値がホウレンソウ「3560_c」、サラダ菜「5360_c」、ターツァイ「5670_c」、春菊「4410_c」と非常に多い。
FAO/WHO合同食品添加物専門家会合は、ADIを「3・7_c/`体重」、50`の人であれば「185_c」と設定している。
ホウレンソウは1キロ当たり3560_c含まれているので、生のまま100c食べれば「356_c」摂取することになり、ADIをかなりオーバーする。サラダ菜、春菊、ターツァイ、チンゲンサイでもオーバーする。
日本では「ADI値を上回って摂取したからといって、すぐにがんになるわけではない」「体内のメカニズムが複雑で、野菜の硝酸塩がどのくらい亜硝酸塩に変化するのか不明」「硝酸塩の摂取とがんとの因果関係も不明な点が多い」といった理由から、野菜の硝酸塩の残留基準値を設定せず、規制もしていない。
食の安全への関心が高まっているにもかかわらず、その舞台裏はほとんど消費者の目から隠されているのである。(おわり)
◆かきた・たつや 1953年岐阜県生まれ。慶応大学卒業。消費者問題研究所代表として、食品表示や食の安全についてアドバイスを続けている。近著に「テレビじゃ絶対放送できない『食』の裏話」(リヨン社)。
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