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http://www.afpbb.com/article/914244
【シカゴ/米国 18日 AFP】脳の指令通りに動き、温かさや冷たさを感じたり、握手もできる義手。今まではSFの世界の話だった。しかし、「バイオニック義肢技術」により、そんな義手が現実のものとなった。
■史上初の「バイオニック・ウーマン」
2年前、オートバイの事故で片腕を失った米海軍兵、クローディア・ミッチェルさん(26)は、2005年、シカゴ・リハビリテーション研究所(the Rehabilitation Institute of Chicago)で最先端の義手手術を受け、「バイオニック・アーム」を持つ史上初の「バイオニック・ウーマン」となった。ミッチェルさんの肩の神経を健全な胸部筋肉に繋ぐことで「バイオニック・アーム」のコントロールが可能となった。筋肉の「神経再支配」と呼ばれる機能を利用し、ミッチェルさんの思考に応じた信号が義手の表面に埋め込まれた電極に伝わり義手を動かす。神経への意志伝達の流れは通常と同じだ。
「手術を受ける前は、腕を失う前と同じ暮らしができるなんて信じられなかった」とミッチェルさんは語る。
「でも、この義手とリハビリテーション研究所のおかげで、今は前以上に活動的な生活を送っている。自信が持てるようになり、自立していると感じられて、とても幸せだ」
■義手使用者の生活機能が飛躍的に進歩
戦後62年で最も画期的といえる義肢技術、「バイオニック・アーム」の発明は、義手使用者の生活機能を飛躍的に進歩させた。瓶の蓋を開けたり、高い棚に置かれた物を取ったり、服の脱ぎ着を楽に行うことができるようになったのだ。研究者らは、アフガニスタンやイラクでの駐留活動で腕を失った400人以上もの米兵らに、「バイオニック・アーム」が役立つことを期待している。
「バイオニック・アーム」を開発した同研究所のバイオニック医学神経工学センター所長、トッド・クイケン(Todd Kuiken)博士は「医師であり科学者でもある身として、腕を失った人々、特に米軍兵士らの生活の向上に貢献できる義肢の研究にやり甲斐を感じる」と語る。
「研究所および研究チームを代表し、義肢研究を通じて米国および障害に苦しむ世界の人々のために尽くすことを光栄に思う」
■1年後にはミカンの皮がむけるように
2002年に「バイオニック・アーム」が開発されて以来、片腕を失った患者ら計6人に胸部神経の「神経再支配」プロセスを確認する臨床実験が行われた。その結果、1人を除き5人全員が思考どおりに義手の動きをコントロールすることができた。さらに2005年、「バイオニック・アーム」の思考コントロール精度を高めるため、研究チームは神経伝達プロセスを確認する初臨床実験を行った。その対象となったのは両腕を失った元サッカー選手のジェシー・サリバン(Jesse Sullivan)さんだった。
オートバイ事故の数か月後、科学誌でサリバンさんについての記事を目にしたミッチェルさんは、早速研究所に「バイオニック・アーム」手術について問い合わせた。その後、25歳の誕生日に手術を受け、「バイオニック・アーム」のコントロール訓練を1年間受けたミッチェルさんは、1年後にはミカンの皮がむけるようになっているはずだ。
写真は、「バイオニック・アーム」を見せるミッチェルさん。
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