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多くの産科診療所を営業停止に : 全国的に『お産難民』だらけになって、全く収拾がつかなくなってしまう
http://www.asyura2.com/0601/health12/msg/196.html
投稿者 どっちだ 日時 2006 年 8 月 31 日 02:59:01: Neh0eMBXBwlZk
 

http://tyama7.blog.ocn.ne.jp/obgyn/2006/08/post_d6f6_16.html
(ある産婦人科医のひとりごと)
産婦人科医療全般、産婦人科医不足の問題、地域周産期医療の現状と未来、当医療圏の産科問題に対する取り組み。


2006/08/30
無資格助産:「堀病院」とは別の診療所でも 横浜市、立ち入りへ(毎日新聞)

****** コメント(私見)

日勤帯、準夜帯、深夜帯の各勤務帯に助産師を配置する勤務体制とするためには、大勢の助産師を雇う必要があるが、一般の産科診療所では、そのような勤務体制をとれないところも非常に多いのが現実の姿である。

我が国では、従来から『産科看護師』による内診が長年の慣例として一般に広く行われてきたが、これをいきなり違法行為として一斉に摘発し、多くの産科診療所を営業停止に追い込めば、そこで分娩を予定していた妊婦さん達の分娩場所が突然なくなってしまうことになる。

もしかしたら、全国的に『お産難民』だらけになって、全く収拾がつかなくなってしまうかもしれない。

****** 毎日新聞、2006年8月30日

無資格助産:「堀病院」とは別の診療所でも 横浜市、立ち入りへ

 横浜市瀬谷区の産婦人科病院「堀病院」による無資格助産事件で、同市青葉区内にある診療所でも助産師資格のない看護師らが助産行為を行っている疑いが浮上し、横浜市は30日にも医療法に基づく緊急立ち入り調査に入る方針を固めた。無資格助産を繰り返してきた医療機関は少なくないとみられ、事件は産科現場に大きな波紋を投げかけている。

 市によると、今月28日夕、青葉区福祉保健センターに「区内の診療所が無資格者による助産行為を行っている」との情報提供があった。内容に具体的な部分もあることから、市は緊急立ち入り調査で同診療所の医師や助産師などの数や勤務状況を関係資料などで確認するとともに、院長や看護師などから直接事情を聴いて事実関係を確認する方針。

 堀病院の事件を受け、横浜市は市内で分娩(ぶんべん)をしている27病院と21診療所に対し、9月上旬までに立ち入り調査を実施する方針を表明していた。【鈴木一生】

(以上、毎日新聞、2006年8月30日)

****** 朝日新聞、2006年8月30日

助産行為の実態 県19カ所調査へ

  横浜市瀬谷区の堀病院が看護師らに助産行為をさせていたとされる事件を受け、県は29日、横浜、川崎、相模原、横須賀、藤沢の5市を除いた県内地域で分娩(ぶんべん)をしている産婦人科・産科診療所計19カ所に立ち入り調査することを決めた。医療機関によっては、看護師が妊婦の内診をする違法行為が恒常化しているところもあるため、実態を調べるのが目的。

  県医療課によると、年1回立ち入り調査する病院と異なり、診療所の場合、各地域の保健所長が立ち入り調査するかどうかを独自に決めている。昨年度の診療所への立ち入り調査は、19カ所中1カ所だけだった。助産録や看護日誌、勤務記録を照合して確認するという。

(以上、朝日新聞、2006年8月30日)

****** 毎日新聞、2006年8月29日

現場の待遇改善を 横浜・病院無資格助産行為

 ◇厚生労働省検討会座長・山路憲夫教授(白梅学園大)に聞く

 横浜市瀬谷区の産婦人科病院「堀病院」(堀健一院長)による保健師助産師看護師法違反(無資格助産)事件で、同法のあり方に関する厚生労働省の検討会座長を務めた山路憲夫・白梅学園大教授(59)が28日、毎日新聞のインタビューに応じた。山路教授は産道に指を入れてお産の進行状況を見る「内診」について「高度な医療行為で、専門家である助産師と医師以外に認めるべきではない」と主張。「助産師は不足と言うほどではない。産科現場での待遇改善が急務」と指摘した。【伊藤直孝】

 ◇証拠があるなら立件当然

 ----昨年4-11月に検討会で、看護師の内診についてどのような議論が交わされたのか。

 山路教授 日本産婦人科医会は助産師の人手不足を理由に、看護師に分娩(ぶんべん)第1期(陣痛開始後、子宮口全開まで)の内診を認めてほしいと陳情していた。02、04年に厚労省は「認められない」と通知したが、これも含め保助看法の課題を話し合おうと検討会が開かれた。取りまとめは「両論併記」と言われたが、内診は微妙な判断を要する医療行為で、医師と助産師以外に認めるべきではないとの意見が大多数だった。

 ----助産師は不足しているのか。

 山路教授 厚労省の報告書をみると、10年は助産師の需要2万9600人に対し、供給は2万8700人となる見通し。日本助産師会は稼働していない人も含め助産師が5万5000いると試算しており、看護師として働いている助産師もかなりいるはずだ。不足というほどではない。

 一方、滋賀県は昨年3月、助産師の勤務実態について、産科診療所は病院に比べ労働条件が悪く、パートも多いとの報告をまとめた。そもそも産科診療所が正規の助産師募集をしていないから、助産師が根付かない、常勤助産師がいない産科診療所もたくさんある。厚労省は産科診療所に助産師配置を義務付ける立法措置が必要ではないか。

 ----産科は経営が苦しいので、助産師の正規雇用が難しいのでは。

 山路教授 中央社会保険医療協議会の実態調査をみると、産科は相対的には厳しいが、経営が成り立たず、診療報酬を上げなければいけないほどの実態はない。結局、人件費を削るために助産師を正規雇用していないから、看護師に内診を認めてほしい、と主張しているように見える。安易な考えだと思う。

 ----事件によって産科医の分娩離れが加速するのでは。

 山路教授 看護師の助産行為は現行法上明らかに違法で、証拠があるなら警察が立件するのは当然だ。まして分娩第2期の准看護師の内診が事実とすれば、検討会の議論(分娩第1期)以前の問題だ。これまで半ば公然とやっていた産科医側は反省するきっかけとしてほしい。

……………………………………………………………………………

 ■人物略歴

 ◇やまじ・のりお

 1946年三重県生まれ。慶応大卒業後、70年毎日新聞社入社。論説委員などを経て03年4月から白梅学園短大教授(社会保障論)。昨年4月から現職。著書に「医療保険がつぶれる」(法研)など。

(以上、毎日新聞、2006年8月29日)

投稿日 2006/08/30 出産・育児, 報道記事 | リンク用URL
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コメント

日産婦の政治力のなさにはがっかりです。
助産師団体にいいようにやられているじゃないですか。
なんで、現場の最高責任を取らなければならない医師の意見(看護師の内診許可)が反映されないんでしょうか?
それでいて、「医師に問題がある」報道ばっかりです。
転科を真剣に考えてます。

投稿 若手産科医 | 2006/08/30 09:28

>◇やまじ・のりお
>1946年三重県生まれ。慶応大卒業後、70年毎日新聞社入社。
>助産師は不足しているのか。
>山路教授 厚労省の報告書をみると、10年は助産師の需要2万9600人に対し、供給は2万8700人となる見通し。日本助産師会は稼働していない人も含め助産師が5万5000いると試算しており、看護師として働いている助産師もかなりいるはずだ。不足というほどではない。


医師でもないこんな人物に、かような無責任な発言を許して、いいのでしょうか?
産科は門外漢の小生ですら、腹のそこから激しい憤りを感じます。
開業の産科の先生方の心中お察しもうしあげます。

投稿 開業整形外科医 | 2006/08/30 11:54

><無資格助産>横浜市、緊急調査へ 堀病院以外にも疑惑浮上

「発露」まで、看護師や准看護師がみるのは、どう思いますか?
これは、分娩第2期ですね。
さすがに、医会は、そこまで要望していないですよね。
助産師の怒りがわかりますか?

皆さんの家族が、このような産科にかかることは平気でしょうか?

全国の産婦人科の看護スタッフの資格と就労状況を緊急調査する必要があると思います。

ついでに、私は、山路教授のインタビュー内容は真っ当だと思いますが・・・。

投稿 産科通 | 2006/08/30 12:48

産科通様へ
 勤務医ですが、病院ですらなかなか助産師が集まらないというのは実感しています。当院の場合主導権は助産師が握っていて、医師は分娩に立ち会うだけに近いですが、それでも中堅くらいになると結婚したりほかに生き甲斐を求めて海外に渡ってしまったりで、助産婦外来をやれるほどの人数はいた試しがありません。計算上は不足していないといいますが、あちこちのブログで開業医が助産師を募集しても集まらないという悲鳴を上げているのを見聞しますし、一方で医者がいなくなって産科が閉鎖されても、助産師が看護師として働いて病院を離れないという話もよく聞きます。話題の堀病院でも、近くに実際に住む人は「看護師助産師募集の広告を見る」と別スレッドで言っていたくらいだから、新聞記事で「正規の募集もしていない」というのは言い過ぎでしょう。

 アメリカでは助産師というのは基本的にいないそうだし、今の4年制看護大学では半年足らずの研修で助産師国家資格が取れるようですから、助産師をそれほど絶対視するのはいかがなものでしょうか。医者の手が有り余っている某大病院では、助産師はいても全く働かず、分娩経過の監視から分娩介助まで、すべて医師がやっているとそこで研修した医師から聞きましたよ。

「助産師は不足していない」論には海外に行ってしまった人や専業主婦、厚生省で働いている人や管理職で実務をやっていない人まで免許取得者には入っているわけです。そしていくら募集しても助産師が来ず、募集をあきらめた開業医や病院の分は切り捨てです。すべての分娩にまんべんなく助産師が関わるためには、週40時間労働として最低4.2人助産師が必要です。このほかに有給休暇対応や産休対応のために必要な人数を考えれば、どんな小規模の開業医でも6-8人の助産師が必要です。それだけの助産師が現実にいるかどうか考えてみてください。

投稿 pochi | 2006/08/30 13:43

毎日新聞の記者上がりの、医療の実務を知らない人間に、毎日新聞が、同社の意向に沿う発言をさせた、とした見えませんね。助産師は不足していない、助産師のいない産科施設は違法だというなら、助産師のいない施設では、一時的に産科から撤退したらどうでしょうか。そうして初めて、毎日新聞は、自らの誤りに気づくことになるのでしょう。

投稿 田舎の小児科医 | 2006/08/30 14:53

先程は、今日立ち入りする産婦人科についてのことですが、堀病院について申しますと、助産師を募集しても集まらなかったとか、少ないとか言う以前の問題、院長のお産に対する考えを根底から改めなければならない問題として捉えなければならないことです。

助産師が、助産業務を全くさせていただいていないと聞いていますが、その事実を知ったなら、どうお感じになられますか?

それで良いんじゃないの?という方はおられないでしょう。
考え方が変わったのではありませんか?

院長が隠し事をしないで、嘘はもう止めて早く真実を述べることを願っていますし、たくさんの産婦さんに心配のないような安全を考えた医療に改めて欲しいと願ってもいます。

投稿 産科通 | 2006/08/30 15:01

毎日新聞は、堀病院の問題を取り上げた紙面で、助産院でのお産を勧める記事を載せていました。毎日新聞が助産院でのお産を勧めるキャンペーンを行ったことを忘れないで下さい。

このブログの筆者も述べておられますが、お産には、母子に重大な合併症が確率的に「必ず」生じます。「必ず」重大な経過をとるケースが生じます。その際に、同紙をはじめとするマスコミは、踵を返して、助産師叩きに走るのでしょう。

マスコミは、自らの記事に責任を取りません。

「怒っている」助産師の方もいらっしゃるようですから、産科でのお産は全国的に中止し、助産院でのお産に切り替えてもらったら良いでしょう。

投稿 非産科医 | 2006/08/30 15:32

もう一つ。

看護師による内診が、「法律」違反と報道されていますが、それを禁じたものは、「厚生労働省看護課長の通達」でしかありません。法律ではありません。看護師による内診を認めるべきかどうかは、厚生労働省内部でも研究会を立ち上げて、検討されているはずです。

一官僚が、地方からの問い合わせに対して回答した通達をもって、法律違反とはいえません。その通達は、法律の一つの解釈にしか過ぎません。

投稿 非産科医 | 2006/08/30 15:38

産科通さん

堀病院で

>助産師が、助産業務を全くさせていただい>ていないと聞いています

とは、どこからの情報ですか?ニュース源を正確に教えてください。

投稿 田舎の小児科医 | 2006/08/30 16:00

元看護師の保健師からみると助産師の実労働数は、全然足りないと思います。
実際に資格を持っていても、産科医療に従事していないのは、彼女達は、看護師よりも出産や母子関係に思い入れがあって、助産師を目指す者が多く、自分に子どもができた時、我が子を他人に預けてまでも医療に従事しようとは、思わない人がいるからです。私の同級生で、助産師として働いていた人達は、出産を機に辞めることが多いようです。
また、看護師・助産師の資格を同時に取得した者は、最初の就職で看護師として働くは、当然の成り行きです。出産に危険が伴うことを少しでも理解しているのなら、まずは基本的な看護技術を習得したいでしょう。
助産師資格の存在自体が、問われるようになるのではないでしょうか?

投稿 nsiku | 2006/08/30 16:18

 産科通さん

>たくさんの産婦さんに心配のないような安全を考えた医療に改めて欲しいと願ってもいます。

 安全な医療を受けたいと言うお気持ちは分かります。厚労省の通達違反である、と言うことと安全でない、と言うことはこの場合必ずしも同義ではないと思います。
 それにその通達を徹底しすぎれば結局、まともに医療を受けることすらできないもっとたくさんの妊婦さんが生じることになるのではないでしょうか。
 ま、もっとも医療を受けることすらできませんので「医療ミス」や「医療事故」で妊婦さんや新生児が亡くなることは確実にありませんが。自然経過で亡くなる方は激増すると思います。

 実際、横浜市ではもう困っている人がたくさん出てきているのではないでしょうか?「産科通」さんは実際困っていない人なのでしょうね、あくまで傍観者として現実離れした正義を振りかざしているだけなんですよね。私たち夫婦は3人目は既に産みようもないと感じています。

投稿 ないかい | 2006/08/30 16:36

先日、医学部の学生と話をする機会がありました。来年卒業する学生たちです。口々に「産婦人科って恐い」と繰り返していました。この前の福島事件もそうですし、日々報道される産科訴訟のこと、はたまた今回の看護師内診事件のこと...どう理解して良いか、彼らを惑わせる多くの事案によって、産科医療は自分たちの近寄れない魔窟のように見えているようです。一種の「風評被害」のようにもみえますが、困ったものですね。

投稿 某救急医 | 2006/08/30 20:32

産科通様へ
「医師が最終責任を負うのだから、分娩は医師が介助する」と堀院長が述べたという記事は私も読んだように思います。これはこれで立派な見識だと思います。分娩介助させてもらえないから、助産に思い入れのある助産師が定着しにくいというのはあると思いますが。

投稿 pochi | 2006/08/30 21:00

 助産師の絶対数が足らないのはあきらかです。
 毎日新聞も医療の現場をしらない大学教授よりも現場の声を聞くべきではないのでしょうか。
 助産師が足らない現状で

@看護師が内診するけど、産科医がいる診療所・病院
A助産院

 どちらが安全だと思っているのでしょうか。
 毎日新聞の論調ではAを勧めたいようですが。

 助産師さんの怒りもあるでしょうけど、分娩で一番大切なのは妊婦・新生児の安全ではないのでしょうか。
 内診問題で産科開業医を潰し助産院を増やす方向ならおかしいと思います。
 自然を歌うだけでなく、適切な医療介入が安全なお産に必要なこと、正常分娩か異常分娩かは終わってみないとわからないことをはっきりいうべきではないのでしょうか。
 50年前とは患者さんの安全なお産へのニーズが違うので、昔はみんな助産院・自宅分娩だったというのは現状にそぐわないと思います。

投稿 一医師 | 2006/08/31 00:30

>実際、横浜市ではもう困っている人がたくさん出てきているのではないでしょうか?「産科通」さんは実際困っていない人なのでしょうね、あくまで傍観者として現実離れした正義を振りかざしているだけなんですよね。

同感です。
「産科通」さんには、現実と理想の乖離ということを
考慮する思考回路が欠落しているように
お見受けします。
実働助産師の数が絶対的かつ恒常的に不足している現状で、
厚生労働省の通達を厳密に遵守すれば、多くの
個人の産科医院では出産制限を強いられ、最悪
閉院に追い込まれるところも出てくるに違いありません。
その結果、巷には行き場を失った多くの妊婦が
「お産難民」として溢れかえることになります。
その点について考察することなしに、理想論を
振りかざすのは、無責任でしょう。

ところで、いったいどこが「お産通」なんです?

投稿 開業整形外科医 | 2006/08/31 01:07

 山路憲夫は所詮産科の現場を知らない、素人で、無資格者である。助産業務には資格を求め、この問題を論評する人間に資格は求めない。おかしいだろ。こいつが何故厚生労働省の座長をやっているんだ。医師が議長をするのが当然だろ。
 これでは馬鹿らしくって、産科を目指す医学生は限りなく零になるよ。産科医療を行うと、不当逮捕不当起訴される危険性が益々高まったよ。
 我が息子娘には絶対産婦人科医にはさせない。産科医療が崩壊しているが、知らない。産科医療救世主はどこにも出現しない。破壊者は大勢いるが。不当逮捕不当起訴はまっぴら御免だよ。
1医師より。

投稿 山路憲夫は無資格 | 2006/08/31 01:48

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