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http://blog.hitachi-net.jp/archives/50109029.html
国の特別会計の見直し本格化増税議論の前に特別会計の改革を
2006年度予算編成に向け、「特別会計」の見直し作業が本格化しています。
国の予算には、教育費や防衛費など政策経費を扱う一般会計のほかに、厚生保険特別会計や道路整備特別会計など計31の特別会計があります。
予算は本来、一般会計で一体的に管理されますが、国が保険など特定の事業を行う場合、事業ごとの収支を明確にするため、財政法で例外的に、一般会計と区分した特別会計の設置が認められています。
しかし、例外的とは名ばかりで、実際には31特会の予算規模はあわせて387兆円に達しています。特別会計の重複部分などを除いても205.2兆円にのぼり、一般会計の5倍近くの規模に膨らんでいる実態があります。
改革の加速を求める国民の声を受けて、政府・与党は、2005年度予算で約411.9兆円に上る特別会計の改革に向けた議論を本格化させています。財政制度審議会が11月下旬には改革案を示し、自民・公明の与党は財政改革協議会に作業部会を設け、年内にも基本方針を取りまとめる方針です。
参考:財政制度等審議会の特別会計の見直し案(PDF版)
11月18日に提出された財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の見直し案では、類似の特会は統合を検討し、国が行う必要のない事業は独立行政法人化や民営化を進めることなどが柱となり、31ある特会をほぼ半減させる内容となりました。不要な剰余金や積立金は、財政再建のため一般会計に繰り入れることも求めています。
統合すべきと指摘された特別会計は、内容が似ている道路整備、治水、港湾整備、空港整備など公共事業系や、社会保険系(厚生保険と国民年金)、融資事業系(財政融資資金と産業投資)など。自治体などに土地取得・都市整備資金を貸す都市開発資金融通特会も、公共事業系か融資事業系への統合を検討します。
特定財源の見直しでは、道路、空港整備各特会について、使用目的を特定しない一般財源化を主張しています。原子力発電などの立地を進める電源開発促進対策特会では、一般会計に入れてから必要額を特別会計に移すよう提言しています。
特別会計の統廃合を進めれば、業務のむだが省け歳出削減につながります。剰余金や積立金の有効活用は、国の財政健全化にも寄与します。一般会計や特別会計間の複雑な資金の流れが減れば、外部からのチェックも効きやすくなります。
消費税を含む増税議論が政府や自民党の一部で高まっていますが、こうした特別会計の見直し抜きに、増税を語ることは許されません。
■31特別会計に関する財政制度等審議会見直し案
<類似する特別会計同士の統合を検討>
・道路整備+治水+港湾整備+空港整備(+都市開発資金融通)
・電源開発促進対策+石油及びエネルギー需給構造高度化対策
・財政融資資金+産業投資(+都市開発資金融通)
・食糧管理+農業経営基盤強化措置
・厚生保険+国民年金
・農業共済再保険+漁船再保険及び漁業共済保険
・船員保険の一部+労働保険
<独立行政法人化・民営化を検討>
・森林保険
・国立高度専門医療センター
・自動車検査登録
・自動車損害賠償保障事業
<一般会計に統合して廃止>
・登記
<勘定を統合>
・国有林野事業
<現状維持>
・地震再保険
・貿易再保険
・国営土地改良事業
・外国為替資金
・交付税及び譲与税配付金
・国債整理基金
・特定国有財産整備
・特許