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「為替」 トリシェECB総裁タカ派発言受けたユーロ・ドル上昇に連れ117.30円、原油安値更新／ニューヨーク外国為替市場概況
「トリシェECB総裁タカ派発言受けたユーロ・ドル上昇に連れ117.30円、原油安値更
新」ニューヨーク概況 2006年9月15日（金曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子
／片山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*06:11JST 「「トリシェECB総裁タカ派発言受けたユーロ・ドル上昇に連れ117.30円、原油安値更新」
【ロンドン市場概況】
14日のロンドン外為市場は、イギリスの8月小売売上高は予想通りだったが、7月
分が上方修正されたことを受けてポンド買いが優勢になり、ポンド・ドルは1.8779
ドルから1.8854ドルまで上昇した。トリシェECB総裁の利上げ示唆発言を受けてユー
ロ買いが強まり、ユーロ・ドルは1.2683ドルから1.2723ドルまで上昇、ドル・スイ
スは、スイス中銀の金融政策発表を控えてロート総裁のタカ派的発言警戒からスイ
スフラン買いが強まり、1.2501フランから1.2452フランまで下落した。結果的にク
ロス円が上昇、ユーロ・円は149円20銭から149円67銭まで上昇し、ドル・円は117円
57銭から117円77銭での取引となった。NZドル・ドルは0.6640レベルまで上昇が進ん
だ。
【経済指標】
英・8月小売売上高：前月比+0.3％（予想+0.3％、7月ゼロ←-0.3％）
【要人発言】
岩田日銀副総裁
「4月展望リポートの物価見通しの数字はCPI改定を考慮して作成した」
「CPI改定により金融政策運営は大幅に変わることない」
ボールズ英財務閣外相
「速すぎる人民元の改革は、中国や世界経済を不安定にする恐れ」
トリシェECB総裁（イタリア誌)
「ユーロ圏の景気トレンドは拡大しているが、世界の不透明感を軽視できず」
「物価の上昇リスクを抑制するには、依然強い警戒が不可欠」
「物価リスクが顕在化する前に、行動することが重要」
G7筋
「シンガポールG7、世界不均衡に関する追加声明は出ない公算」
テーラー元米財務次官
「米政府は日本の03-04年の為替大量介入を黙認」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：117円57銭、ユーロ・ドル：1.2728ドル、ユーロ・円：149円61銭、ポン
ド・ドル：1.8868ドル、ドル・スイス：1.2474フラン
【ニューヨーク市場概況】
14 日のニューヨーク外為市場では、ドル・円は米小売売上高の予想外の上昇を受
けた債券利回り上昇に伴い117円67銭まで上昇したが、オプション絡みの売りが上値
を押さえ、117円30銭まで反落し117円55-60銭で引けた。ユーロ・ドルは米小売売上
高を受けて一旦1.2693ドルへ反落したが、ユーロ圏金利先高観を受けた買いに
1.2754ドルまで上昇し1.2729ドル前後で引けた。ユーロ・円はトリシェECB総裁のタ
カ派発言を受けて日欧金利差拡大観測を受けて149円32銭から149円87銭へ上昇し
た。ポンド・ドルは1.8830ドルから1.8919ドルへ上昇した。ドル・スイスは、
1.2441フランから1.2528フランへ上昇した。
【原油市場】
NYMEX原油先物価格は、IMFが、2007年の原油価格予想を75.50ドルに上方修正した
ことで64.24ドルまでで強含んだものの、米エネルギー省が天然ガス在庫増加
（+1080億立方フィート、3兆840億立方フィート）を発表したことを受けて天然ガス
価格が2年ぶりの安値まで急落（約10.4％）したため、63.00ドルまで連れ安に推移
し、63.22ドルで引けた。
今年の高値78.40ドル（7/14）から63.00ドル（9/14）まで約19.6％の下落。
【株式市場概況】
NY株式相場はまちまち。原油価格の下落が好感されているものの、ダウ銘柄に投
資判断の引き下げが相次いだことが上値を抑える要因となった。セクター別では、
電気通信サービスや食品・生活必需品小売が上昇する一方でエネルギーや自動車・
自動車部品が軟調。ベアスターンズ(BSC)は予想を上回る決算を発表して上昇。既に
決算発表済みのゴールドマン・サックス(GS)やリーマンブラザーズ(LEH)も堅調推移
となった。携帯音楽プレーヤーを発表したマイクロソフト(MSFT)も上昇。このほか
ダウ構成銘柄では、UBSがボーイング(BA)とGE(GE)の投資判断を引き下げ両社とも下
落した。結局ダウは15.93ドル安の11527.39、ナスダックは1.06ポイント高の
2228.73で取引を終了した。明日は8月消費者物価指数の発表が予定されており、
FOMC(連邦公開市場委員会)前の重要指標として注目されている。
【通貨オプション】
ドル・円は、今週末にG7を控えて117円台で調整相場となっている。
オプション市場でも調整色が強く、1ヶ月物は7.850％で昨日比変わらず、3ヶ月物は
8.100％から8.050％へ低下、6ヶ月物は8.050％から8.100％へ上昇した。
リスクリバーサルでは、G7を控えた下値リスクヘッジの円コール買いが継続してい
る。25デルタ円コール・ドルプット1ヶ月物は+0.800％は昨日比変わらずだが、3ヶ
月物は+0.800％から+0.875％、6ヶ月物は+0.925％から+1.025％へそれぞれ拡大し
た。
【経済指標】
米・先週分新規失業保険申請件数：30.8万件（予想31.5万件、前回31.3万件）
米・8月小売売上高全体：前月比+0.2％（予想-0.1％、7月+1.4％）
除く自動車：前月比+0.2％（予想+0.3％、7月+0.6％←+1.0％）
米・8月輸入物価：前月比+0.8％（予想+0.3％、7月+1.0％←+0.9％）
米・7月企業在庫：前月比+0.6％（予想+0.5％、6月+0.9％←+0.8％）
【金融政策】
アイスランド中銀：政策金利50べーシスポイント引き上げ14％
スイス中銀：政策金利25べーシスポイント引き上げ1.75％
【要人発言】
スイス中銀
「06年度インフレ予測を1.2％から1.3％へ引き上げ、07年度1.2％から1.1％、08年
1.9％から1.6％へそれぞれ引き下げた」
「06年成長予想を3％へ引き上げ」
「成長が予想通り拡大すれば、引き続き徐々に金利を引き上げる」
「07年度経済成長ペースは06年度から減速」
「07年度経済見通しは良好」
「07年経済成長は潜在的水準を上回る」
アルムニア欧州委員会委員
「為替市場における過剰な変動は避ける必要がある」
「アジア新興市場、人民元などに柔軟性が必要で、更なる対策が必要」
「更なる原油価格の上昇や、米景気減速は07年ユーロ圏経済成長のリスクとなる」
【東京市場終値-ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 117.60 117.77 117.30 117.58
ユーロ・ドル 1.2689 1.2754 1.2683 1.2723
ユーロ・円 149.21 149.87 149.03 149.59
ドル・スイス 1.2497 1.2528 1.2433 1.2517
ポンド・ドル 1.8789 1.8919 1.8779 1.8864
株式市場：
NYダウ 11543.40 11549.08 11495.37 11527.39
ナスダック 2220.92 2230.97 2218.86 2228.73
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 4.893 4.917
米国債10年物 4.759 4.791
先物市場：
NY金先物 600.2 624.0 583.5 586.0
NY原油先物 64.10 64.20 63.00 63.22
シカゴ日経平均先物 15840 15860 15810 15850
（フィスコ） - 9月15日6時13分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060915-00000001-fis-brf
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