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「為替」 米財務長官“強いドルは国益”発言受けてドル上昇117.02円、原油5ヶ月ぶり安値66ドル ／ニューヨーク外国為替市場概況
「米財務長官“強いドルは国益”発言受けてドル上昇117.02円、原油5ヶ月ぶり安値
66ドル」ニューヨーク概況 2006年9月9日（土曜日）−株式会社フィスコ 平松 京
子／片山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*06:21JST 「「米財務長官“強いドルは国益”発言受けてドル上昇117.02円、原油5ヶ月ぶり安値66ドル 」
【ロンドン市場概況】
8日のロンドン外為市場は、ポールソン米財務長官の「強いドルは国益」という発
言が伝えられたこともあり、ドル・円は116円40銭や116円55銭以降のストップロス
を試すドル買いが優勢になり、116円24銭から116円54銭まで強含みに推移した。ユ
ーロ・ドルは1.2724ドルから1.2697ドルまで弱含み、ポンド・ドルは1.8744ドルか
ら1.8684ドルまで下落、ドル・スイスは1.2431フランから1.2456フランに強含ん
だ。ユーロ・円は147円79銭から148円17銭で上下した。
【経済指標】
独・7月貿易収支：+119億ユーロ（予想+124億ユーロ、6月+119億ユーロ）
【要人発言】
ポールソン米財務長官（於ハノイ）
「強いドルは非常に好ましい、ドルの価値は市場で決められるべき」
「世界貿易の不均衡の是正は共有の責任」
トリシェECB総裁
「（インフレに）強い警戒が重要」
「最近の指標は利上げ決定の妥当性を裏付けている」
「為替相場の過度の変動は好ましくない」
仏中銀月例報告
「第3四半期のGDP成長率は+0.4％になる見通し」
ザルム・オランダ財務相
「欧州連合（EU）財務相会合で為替レートは協議されなかった」
「円に対するユーロ高を懸念せず」
【ニューヨーク市場寄付】ドル・円：116円38銭、ユーロ・ドル：1.2721ドル、ユー
ロ・円：147円98銭、ポンド・ドル：1.8719ドル、ドル・スイス：1.2445フラン
【ニューヨーク市場概況】
8日のニューヨーク外為市場では、ドル・円はポールソン米財務長官の「強いドル
は国益」との発言に伴うドルのショートカバーにストップロスを巻き込み116円29銭
から117円02銭まで上昇し116円90銭前後で引けた。ユーロ・ドルは、イエレン米サ
ンフランシスコ連銀総裁(投票権有)、ピアナルト米クリーブランド地区連銀総裁
（投票権有）の追加利上げの可能性を示唆した発言や、ポールソン米財務長官発言
を受けたドル買いに1.2651ドルまで下落したが、オプションバリアー防戦買いに下
げ止まり、1.2675-80ドル前後で引けた。ユーロ・円は週末のショートカバーに147
円74銭から148円33銭へ上昇した。ポンド・ドルは1.8721ドルから1.8628ドルへ下落
した。ドル・スイスフランは1.2434フランから1.2508フランへ上昇した。
【原油市場】
NYMEX原油先物価格は、ナイジェリアの製油所でのストライキ計画報道を受けて
67.40ドルまで反発したものの、供給逼迫感懸念の後退から66.00ドルまで反落、
66.25ドルで引けた。
明日土曜日、ソラナ共通外交・安全保障上級欧州連合代表とイラン最高安全保障委
員会のラリジャニ委員長は、イランの核開発問題に関して会談する予定だが、世界
第4位の産油国イラン、第2位の埋蔵量、世界の原油供給の1/4が通過するホルムズ海
峡の玄関口に位置するイラン対する制裁の発動は回避されるとの楽観的な見方が支
配的になりつつある。
NYMEX原油先物価格は、7/14にイスラエルとヒズボラとの紛争拡大を懸念して78.40
ドルまで上昇した後、約16％の下落となっている。
9/11に開催されるOPEC総会では、現状の生産枠維持が予想されている。
【株式市場概況】
NY株式相場は上昇。原油価格が67ドルを割り込んだことや、商品価格の下落が好
感されて終日堅調な展開となった。セクター別では自動車・自動車部品や食品・生
活必需品小売が上昇する一方でエネルギーや家庭用品・パーソナル用品が軟調。ア
マゾン(AMZN)は動画のダウンロード販売を開始したことで2.7%高。ジェフリースが
投資判断を引き上げたマイクロン(MU)も上昇。自動車用品小売のペップボーイズ
(PBY)は自社株買い枠の設定が好感されて上昇した。一方で住宅メーカーのレナーは
業績下方修正を発表して下落。バンクオブアメリカが投資判断を引き下げた地銀大
手のワコビア(WB)も小幅安となった。ダウ構成銘柄では、WSJ紙が好意的な記事を掲
載したウォルマート(WMT)が2.6％高。結局ダウは60.67ドル高の11392.11、ナスダッ
クは10.50ポイント高の2165.79で取引を終了した。来週月曜日にウィーンでOPEC総
会が予定されており、原油価格の動向とともに注目を集めている。
【通貨オプション】
ドル・円は、週末のショートカバーに117円台に反発した。
オプション市場では、ドル・円が結局レンジ相場に終始している事から変動率は低
下、1ヶ月物は8.025％から7.850％、3ヶ月物は8.225％から8.125％、6ヶ月物は
8.325％から8.200％へそれぞれ低下した。リスクリバーサルでは、G7に向けた下値
リスクのヘッジで短期円コール買い意欲は引き続き強く、25デルタ円コール・ドル
プット1ヶ月物は+0.825％から+0.875％、3ヶ月物は+0.900％から+0.950％へそれぞ
れ小幅拡大するが一方6ヶ月物は+1.050％から+1.025％へ小幅縮小した。
【経済指標】
米・7月消費者信用残高：+55億ドル（予想＋75億ドル、6月+141億ドル←+102.7億ド
ル）
カナダ・8月雇用統計
失業率：6.5％（予想6.3％、7月6.4％）
雇用ネット変化率：-1.6万人（予想+1.59万人、7月-5500人）
【要人発言】
IMF専務理事
「原油価格は引き続き高水準を維持する見通し」
「原油高、米国の金利引き上げや住宅市場の減速が強い世界経済のリスク」
「世界不均衡によるリスクは上昇」
トリシェECB総裁
「強い警戒姿勢は変えず」
「ユーログループは弱い円に関して話し合った」
「為替市場での過度の変動は望まず」
「中国などアジア新興市場での通貨柔軟性が必要」
「米国は貯蓄率の上昇と、エネルギー効率を上げる事が必要」
「欧州は雇用、生産市場の規制を廃止し生産性を拡大する必要」
ピアナルト米クリーブランド地区連銀総裁（投票権有）
「インフレ上昇は未だ懸念」
「経済成長ペースは緩やかなペースに減速した」
「過去の利上げの影響は十分にはまだ感じられず」
「利上げ休止は更なる指標結果を見定める上で適切であった」
「休止により、更なる利上げが必要であるかを判断する機会が得られた」
「連銀は利上げ休止のリスクは限られていると判断」
「インフレ期待を抑制する事は不可欠」
「連銀はインフレに警戒する必要がある」
「インフレ期待は抑制されているため、債券利回りを低水準に維持」
米財務省
「イラン国営サデラット銀行の米国での活動禁止」
【東京市場終値-ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 116.29 117.02 116.24 116.94
ユーロ・ドル 1.2720 1.2724 1.2651 1.2677
ユーロ・円 147.92 148.33 147.74 148.21
ドル・スイス 1.2435 1.2508 1.2431 1.2476
ポンド・ドル 1.8737 1.8744 1.8628 1.8651
株式市場：
NYダウ 11332.24 11402.84 11331.04 11392.11
ナスダック 2160.68 2168.44 2154.55 2165.79
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 4.934 4.919
米国債10年物 4.785 4.775
先物市場：
NY金先物 621.5 622.6 613.5 617.3
NY原油先物 67.35 67.40 66.00 66.25
シカゴ日経平均先物 16055 16055 16000 16025
（フィスコ） - 9月9日7時0分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060909-00000001-fis-brf
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