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債券はもみ合いか、米債続落警戒も1.9%は押し目買い−靖国参拝(2 (ブルームバーグ)
2006年8月15日(火)08時00分
8月15日(ブルームバーグ):この日の債券相場はもみ合いが見込まれる。米債相場の続落(利回りは上昇)に加え、米株高などと外部環境は悪化傾向となっており、お盆休暇で参加者が少ないなかで、前日同様に先物に仕掛け的な売りが増えると下げが大きくなる可能性がある。半面、新発10年債利回りの 1.9%台は押し目買いが期待される。小泉純一郎首相がこの日の早朝に靖国神社を参拝したことで、株式や為替市場の反応が注目される。
日興シティグループ証券債券本部の佐野一彦チーフストラテジストは、前日の下落の背景は米金利上昇と株高になるが、何より先物の仕掛け的印象が濃いと指摘。「外部環境の悪化は続くとみられるうえ、お盆休みで投資家不在が気になる。それでも、10年債利回りの1.9%前後では押し目買いなどで止まれると判断。下げは先物、上げは現物主導の展開だろう」という。
東京市場の先物中心限月9月物は、前日の通常取引の終値132円30銭付近で始まり、日中取引では132円10銭から132円40銭のレンジでの取引が見込まれている。14日のロンドン市場で、9月物は東京市場より1銭安い132円29 銭で引けた。
週明け14日の先物相場は下落。朝方は前週末の米債相場下落を受けて売りが先行し、株式市場で日経平均株価の上昇幅が拡大すると売り圧力が強まった。午後の取引では、同日の早朝に発生した首都圏の大規模停電の影響とみられるシステム障害で、日経平均株価の算出が停止したが、TOPIXなどで株価の堅調さは続いたため、債券先物市場では売り優勢の展開が続いた。
先物9月物は、その後の夜間取引、ロンドン市場では横ばい圏で推移したが、14日の米債相場は下落した。米10年債利回りは、5%付近に上昇しており、円債市場にマイナスの影響を及ぼしそうだ。一方、14日の米株相場は小幅高だった。ただ、小泉首相の靖国神社参拝の動向を見極めようと、国内株価が上値の重い展開となれば、債券が売り込まれることは考えにくい。
小泉首相がきょう靖国神社を参拝
小泉首相がこの日の午前7時44分前後に靖国神社に到着し、その後、参拝した。就任時の公約である15日の終戦記念日の靖国神社参拝を実行した格好だが、このことはすでに報道されており、株式や為替市場の反応は限定的とみられる。小泉首相は先日、「いつ行っても(中国などは)批判する。いつ行っても同じだ」と発言し、15日参拝の可能性を示唆していた。
ポスト小泉候補は、福田康夫元官房長官が自民党総裁選への出馬を見送ったことで、安倍晋三官房長官の優位は揺るがず、総裁選が政局リスクになる可能性は後退。小泉首相参拝に伴う過度なマーケットの混乱も避けられそうだ。 日興シティグループ証券の佐野氏は「きょうの材料というより、今後の影響を見たい」という。
10年債利回りは1.8%台後半
現物債市場で10年物の280回8月債の利回りは、前日の終値1.88%付近で始まり、日中は1.8%台後半での推移が予想される。株価が堅調に推移すれば 1.9%台で取引されることも想定される。
前週は機械受注統計の上振れをきっかけに、10年債利回りは1.905%まで上昇したが、1.9%台での取引は一時的だった。1.9%台は押し目買い、というのが投資家の基本姿勢となっており、米長期金利が急騰しないかぎり、1.9%台での上昇余地は小さいとみられる。 一方、前週には株安や米景気減速観測が強まっても、1.82%までの低下にとどまった。新たな買い材料が出ないと、1.8%割れも難しそう。
日本相互証券によると、14日の取引で280回債利回りは、週末比3.5ベーシスポイント(bp)上昇の1.885%で始まり、午前は1.885%の1本値だった。午後に入ると3bp高い1.88%に上昇。そのまま1.88%で引けた。
一方、10年物国債の281回債の利回りは、東京時間11日午後3時時点で、大和証券SMBC、日興シティグループ証券、みずほ証券、三菱UFJ証券各社の平均値であるブルームバーグ公社債基準価格(BBYF)によると1.874%だった。
(14日の債券価格) 前週末比 利回り
長期国債先物9月物 132.30 -0.38 2.093%
売買高(億円) 26986
10年物280回8月債 100.17 1.88(+0.03)
記事に関する記者への問い合わせ先:
東京 山中英典 hidenori yamanaka h.y@bloomberg.net
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