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【松下、内部告発者に差別待遇】ステークホルダーへの約束が守れない会社。【BLOG「合同庁舎5号館」】
http://www.asyura2.com/0601/hasan47/msg/426.html
投稿者 一市民 日時 2006 年 8 月 06 日 09:23:01: ya1mGpcrMdyAE
 

http://diary.jp.aol.com/druhcfrzcms/1022.html
2006/8/6 7:55
ステークホルダーへの約束が守れない会社。

米国企業改革法(SOX法)において、内部通報者保護は最も重要な制度の一つです。米国に上場する大企業なら、米国外の子会社にまで規制対象が及びます。
松下電器産業には、アメリカで上場していることの意味がわかっていなかったのでしょうね。だって、アメリカで内部告発者を不利益に取り扱ったら、「Unfair Trade」を平気で行う企業として、社会から袋叩きに合うのが常識なのですから。


http://www.asahi.com/national/update/0806/TKY200608050371.html
偽装請負の内部告発者を隔離 松下子会社
2006年08月06日06時10分

 松下電器産業の子会社「松下プラズマディスプレイ」の茨木工場(大阪府茨木市)で働いていた吉岡力(つとむ)さん(32)が「工場で違法な偽装請負が行われている」と大阪労働局に内部告発し、その後、同社から差別的扱いを受けたなどとして損害賠償を求めて同社を大阪地裁に提訴していることがわかった。吉岡さんは提訴後に職場を追われ、失業中のまま、会社と争っている。

吉岡さんが配置された作業場

 吉岡さんは04年1月、請負会社の社員として、茨木工場の製造1部製造3課パネル係で働き始めた。松下社員の指揮下でパネルを組み立てる生産ラインを受け持った。昨年3月、時給の安い別の請負会社に転籍するよう松下社員に迫られたことをきっかけに、労働問題の専門家に相談。初めて自分の雇用形態の違法性を知り、地域の労働組合に入った。

 5月26日、大阪労働局に申告書を提出。「松下は職業安定法に違反し、みずからの指揮命令の下に、他社から供給される労働者を働かせている」と内部告発した。労働局は6月1日に工場に立ち入り調査。7月4日、松下に「労働者派遣法違反の事実がある」として是正を指導した。

 その10日後、松下の人事担当者から「直接雇用したい」と言われた。

 吉岡さんは素直に感心した。「これまでさんざん嫌がらせをしてきたのに、よう素直に要求をのんだな」。しかし、話をじっくり聞くと、裏があった。「1月末まで」と期間を区切られ、仕事の内容もそれまでと異なっていた。

 8月22日、松下に入社した。「期間工」の身分を持つのは社内にただ一人。与えられた仕事は不良パネルの再生。パネルの端子の間にある異物を竹串で取り除く細かな作業だった。同じ作業をしている人はほかにいなかった。「今までこのような不要パネルは廃棄処分していた」と係長に言われた。

 作業場は、黒いシートでテントのように囲われていた。苦情を申し立てると、透明シートに替えられた。が、外の光が入らないように非常口の窓が黒色シートでふさがれた。さらに、青いついたてが置かれ、外部と仕切られた。そこにたった1人。

 請負会社に雇われていた当時の職場では朝会(ちょうかい)が開かれ、正社員も請負社員も一緒になって松下の社訓を唱和した。「産業人たるの本分に徹し、社会生活の改善と向上を図り……」。松下の社員になってからは逆にそれがなくなった。

 11月11日、損害賠償などを求めて提訴。「原告を他の従業員から1人だけ隔離し、朝会に参加させない、身分証を発行しないなどの嫌がらせが行われている」

 12月28日、会社から「1月末日をもって期間満了により雇用契約が終了する」と告げられた。

 会社側は法廷で、「個人の疎外感の緩和よりも業務上の要請が優先される」「シートは帯電防止用。ついたては作業者がけがをしないよう設置した。隔離する意図はない」と反論している。

 労働者派遣法には内部告発者保護の定めがある。同法違反の事実を厚生労働省に申告した派遣労働者への不利益扱いを禁じており、違反者には懲役刑の罰則があるが、会社側は「原告を何ら不利益に扱っておらず、かえって原告の要望に応じて直接雇用をしている」と法廷で反論している。

 1月に職場を追われたことについて吉岡さんは「不当解雇だ」と主張し、訴訟の中で復職も求めている。


【参考】
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S60/S60HO088.html
・労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律
(昭和六十年七月五日法律第八十八号)
最終改正:平成一七年一一月二日法律第一〇八号

(厚生労働大臣に対する申告)
第四十九条の三  労働者派遣をする事業主又は労働者派遣の役務の提供を受ける者がこの法律又はこれに基づく命令の規定に違反する事実がある場合においては、派遣労働者は、その事実を厚生労働大臣に申告することができる。
2  労働者派遣をする事業主及び労働者派遣の役務の提供を受ける者は、前項の申告をしたことを理由として、派遣労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。
第六十条  次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
一  第十六条第一項に規定する届出書を提出しないで特定労働者派遣事業を行つた者
二  第二十二条又は第四十九条の三第二項の規定に違反した者
三  第四十九条の規定による処分に違反した者


http://www.azsa.or.jp/b_info/keyword/sox.html
・米国企業改革法(サーベンス・オクスレー法)【あずさ監査法人のサイトより】

002年7月に米国企業改革法(サーベンス・オクスレー法)が制定されました。同法は、エンロン事件などの会計スキャンダルにより、大きく傷ついた証券市場の信用を回復させるため、監査制度、コーポレート・ガバナンスやディスクロージャーなどに関する抜本的な改革を行うことを目的とした法律であり、米国の公開会社に適用されます。

その内容は、監査の独立性強化、経営者の責任の厳格化・明確化、情報開示の強化など多岐にわたっており、その概要は次のとおりです。

<監査の品質管理と独立性の強化>

* 監査を担当する会計事務所の監査業務を監視する機関の設置
* 会計事務所による、監査業務提供会社に対する非監査業務の提供禁止等

会計事務所の監査業務を監視する機関を設けるとともに、会計事務所が監査業務を提供している公開会社に対して、監査に関連する一部の業務等を除いて、非監査サービスの提供を禁止することなどにより、会計事務所の監査業務の品質管理と独立性を強化しています。

<コーポレート・ガバナンスの改革;企業責任の厳格化・明確化>

* 監査委員会の独立性強化;委員はすべて独立した取締役に限定
* 財務報告および内部統制に対する経営者の責任の明確化等

監査委員会は、会計事務所の任命・報酬・業務監督の責任を負い、その委員である取締役は、取締役報酬以外の報酬等を受け取らず、かつ、その会社・子会社の社員等でない者に限定されます。

CEOとCFOは、年次報告書・四半期報告書に、その報告書を吟味した旨、虚偽記載がない旨、重要な事実の記載を欠いていない旨、財政状態・経営成績を適正に表示している旨、および内部統制の有効性についての評価結果を開示している旨等を記載した証明書を添付しなければなりません。

<ディスクロージャーの強化>

* 重要なオフバランス取引状況等の開示
* 取締役や幹部に対する個人的貸付の原則的禁止
* 経営者による内部統制の評価と監査担当会計事務所によるその証明等

財務報告のための内部統制の構築・維持に関する経営者の責務や、適正な情報開示を担保するための規制等が設けられています。

その他、証券アナリスト等に対する規制、企業不正に対する刑事罰の強化や内部告発者の保護などが規定されています。

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