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特別会計をぶっ潰せ・・・・ 日本の貯蓄を減らすには、特別会計をぶっ潰して国民の負担を軽減すること。
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投稿者 hou 日時 2006 年 7 月 24 日 21:42:06: HWYlsG4gs5FRk
 

>>>>まずは貯蓄を減らす方法を考えなければなりません。国民が多額の貯蓄をするのは、社会保障、雇用、教育費、医療費などについて不安があるからです。これらの不安があるからせっせと貯蓄を行っているわけです。したがって、健康保険や教育制度の改革、年金制度の改革を促進し、国民の不安を取り除くことが不可欠です。これらの改革は本格化し始めてきていますが、改革の効果が出るのはもう少し先のことになりそうです。

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2006&d=0724&f=column_0724_001.shtml

「人口ボーナス」は2015年まで、高齢化対応は?
2006/07/24(月) 09:02:01更新

写真:大 / 小
【特別インタビュー】北京五輪前に占う 今までの中国とこれからの中国
第8回 杜進教授に聞く − 高すぎる貯蓄率と外貨準備高から投資過熱を分析

  今回取材をお願いした拓殖大学国際開発学部の杜進(と しん)教授はインタビュアーの企画趣旨の説明を聞いたとき、「なぜ2015年なのですか」と問い返してきた。なぜ問い返したのかは取材を進めていく過程で明らかになっていく。「2015年こそが中国のターニングポイントなんです」と同教授。

  家計と企業の貯蓄や外貨準備高の増加に対して、「決して手放しで喜ぶべきことではない」と警鐘を鳴らす。なぜ喜ぶべきことではないのか、貯蓄率と外貨準備高はどのような関係にあるのか、中国経済の国際化などを専門に研究を進めている杜教授に、2015年の中国がターニングポイントという言葉の真意を含めて話を聞いた。(聞き手:有田直矢・サーチナ総合研究所所長)


――興味をもたれている中国経済の国際化についてのフレームワークは。

  中国経済の国際化をマクロ経済の観点からみれば、少なくとも二つの分野の問題があります。まずひとつに中国経済の成長が世界に与える影響です。そこから派生して、「中国脅威論」や「中国機会論」などの論調が出てくるわけです。

  もうひとつに中国に対する外部からの圧力があります。この圧力が中国経済にどのように影響を与えるかが非常に重要になってきます。WTO(世界貿易機関)加盟や人民元の問題が典型的な例ですが、「外圧」には往々にして中国経済の構造改革の原動力になっているという側面があります。


――中国脅威論についてはどのようにみているか。

  どのような側面からみるかによってだいぶ変わってきますが、マクロ経済の面に限って言えば、貿易と投資の拡大は関係国の全体的な経済福利を増進しますので、中国と世界の経済的な結び付き強化はWinWinの関係であり、グローバリゼーションの中で全般的には相互利益が得られる形になってきています。

  しかし、ミクロレベルで言えば、一部の産業と企業が中国の躍進によってマイナスの影響を受けることも十分考えられます。低コストを武器に中国の製造業は競争力が増しており、日本では労働集約的産業の一部が「空洞化」しているとされていることもその現われです。

  産業空洞化は産業高度化によって克服できる、とよく言われますね。すなわち競争力を持たない産業を整理し、整頓した資源を競争力のある産業にシフトしていく、という産業構造の調整プロセスを指しています。ただし、中国の労働力の規模と賃金の低さ、技術進歩の速さなどを考えれば、中国の躍進に対応するための先進国の産業調整は相当難しい課題になるのではないかと思います。日本に限らず、世界的にもその影響は大きくなります。

  他方、中国の一部の産業と企業も、グローバル化によってマイナスの影響を受けています。WTO加盟などを通じて製造業は世界との距離が縮小してきていますが、農業分野の一部や金融業などには大きな不安を残すことになりました。今の中国はそうした不安を払拭するために、構造改革に躍起になっているというのが実情でしょう。


――日本との関係でみてみると。

  日中両国は経済の面で相互補完的な関係が強く、交流の拡大によって双方が大きなメリットを享受しています。中国からの消費財の輸入増加は日本の消費者の福利増加に貢献し、また、中国の輸入需要の増加は最近の日本の景気回復のひとつの要因であることは間違いありません。

  中国にとっても、日本の資本財と中間財は大きな魅力になっており、中国の輸出加工産業が発展すればするほど、日本からの輸入が増える。両国は経済成長を通じて相互依存関係を強めています。政治的、外交的、歴史的な難問を抱える両国ですが、今後も経済は経済の論理で、相互依存を深める形で進展するのではないかと考えています。


■「外圧」が中国経済を変革する原動力

――中国の国内事情を考える上での重要なファクターは。

  「外圧」は国内の構造改革の非常に重要なファクターです。WTO加盟もそう。米中の貿易摩擦や人民元の切り上げ圧力もそうです。そうした外圧が国際的ルールを導入するよう促し、国内改革を進めさせる原動力になります。

  2001年にWTO加盟を果たし、06年で5年目。この5年は中国にとっては完全なWTO体制への過渡期、あるいは準備期間になりました。06年12月には金融開放がありますが、それに耐えうる体質を整え、考えうるリスクを低減するのに今は必死です。

  その成果として、不良債権の処理に進展がみられ、大手銀行の国内外での上場が相次いでいます。外資銀行が続々と中国の国有銀行に出資し、その株の一部を取得しています。それに伴って、中国の国内銀行ではサービスの充実化や銀行ガバナンスの改善が一部みられています。


――金融面では問題が解決されたということか。

  とんでもない。問題はむしろたくさんあります(笑)。

  金融機構の組織改造はもとより、金利自由化や金融監督の強化など問題は山積しています。もともと中国は改革を進めながら問題を発見し、その都度対応、解決を図ってきたわけです。それは今も変わりません。金融開放などを通じて、新たな情勢に対応できるような方策を模索しているところです。そして、中国経済が抱えている根本的な構造問題はその脆弱な金融システムに大きな衝撃を与える可能性があることも指摘されています。


――根本的な構造問題とは具体的に何のことか。

  マクロ経済の不均衡という構造問題です。対外的に国際収支の不均衡がありますね。80年代の日本と状況が酷似しています。対米経常収支の巨額な黒字を累積しているため、為替レートの切り上げ圧力が強まってきています。

  ただし、対外不均衡は国内経済のアンバランスを反映するもので、経常収支の黒字は中国国内の過剰な貯蓄、すなわち貯蓄が投資を上回るということの裏返しなのです。

  このことは、決して中国の投資率が低いということを意味するものではありません。05年における投資の対GDP(国内総生産)比は45%程度に達しています。同じ高度成長でも過去の日本や韓国で、このような高い水準に投資比率が達したことはありませんでした。

  マクロ経済の視点から見た投資には二つの役割があります。その一つは需要としての投資ですが、国民所得の一部を構成しているため、投資需要が高ければ国民所得も高くなります。高い投資率が中国の高度成長をけん引していることは周知の通りです。

  他方、供給の側面から見れば、現在の投資は将来の生産能力になります。したがって、高い水準における投資は将来的にはより大きな生産過剰を生みます。そうなると価格競争が起き、企業の経営を圧迫し、企業に融資している銀行の経営にもダメージを与えかねません。マクロ経済の視点からみれば、生産能力の過剰はデフレ圧力として景気の下振れ要因となります。

  問題は、中国の貯蓄率がその投資率よりさらに高いことです。高すぎる貯蓄は当然のことながら消費の相対的低迷を意味しています。消費が経済成長をけん引するという成長のパターンに移行していかなければ、中国経済の安定性は確保できません。

  個人消費を活性化させ、貯蓄率を低くすることは、国内経済のバランスを取り戻すと同時に、中国経済の対外不均衡の是正にもなります。輸出超過の持続と外資導入によって中国の外貨準備高が急増しています。世界一の外貨保有国になったということは中国にとって必ずしもよいことではありません。


――外貨準備高の急増にはどのようなデメリットが。

  外貨準備高が増えているということは、それだけ中国は自国の通貨である人民元で外貨を購入しているということです。人民元が大量に市場に出回ることは物価の安定にマイナスの影響を及ぼすことになります。また外貨保有というものは、そもそも国民が自国の所得の一部を使わずに海外で使ってもらっていることを意味します。中国のような開発途上国が米国のような先進国に大量に資金を提供するということは決して望ましいことではありません。

  まずは貯蓄を減らす方法を考えなければなりません。国民が多額の貯蓄をするのは、社会保障、雇用、教育費、医療費などについて不安があるからです。これらの不安があるからせっせと貯蓄を行っているわけです。したがって、健康保険や教育制度の改革、年金制度の改革を促進し、国民の不安を取り除くことが不可欠です。これらの改革は本格化し始めてきていますが、改革の効果が出るのはもう少し先のことになりそうです。


■投資に頼る経済成長は早期に改善が必要

――そのほかの問題点としては。

  企業の貯蓄率も非常に高くなっています。そもそも中国の国有企業というのは世界的にも恵まれた環境の中で存在しています。国有企業は所有者である国家に配当という形で収益を納めていません。その結果、国有企業は資金が余ります。それが再投資に回され、投資過熱にもつながります。本来そうした資金は国が吸い上げて、弱者救済や教育などの面に再分配されなければならないのですが。


――投資に頼る経済成長についてもう少し具体的には。

  中国の投資の特徴をみてみると、まず、財政による投資の大部分は地方政府によるものだということです。地方政府の業績評価は当地のGDP成長に連動していますので、任期制の下で、地方行政長官は就任するや大規模な投資を行います。経済を活性化し、雇用を確保するためです。それが自らの業績にもつながりますから。しかし、任期満了すれば新しい長官が就任しますので、また同じことを繰り返すわけです。


――どのように中国は投資に関する政策を行っていくべきか。

  投資財価格が低く抑えられていることも投資膨張を招く一因です。土地価格や素材価格などについての政策を見直すべきでしょう。特にエネルギーについての価格補助は止めるべきです。省エネということが中国でも唱えられています。今はエネルギー価格が上昇していますね。その分の企業コストを補填するためになんと政府が補助金を出しています。これではエネルギー消費を刺激することになります。

  現在のところ、産業への投資はほとんどが製造業へのものです。中国ではまだまだサービス業は脆弱ですが、今後はこの方面への投資を促進していくのがよいだろうと考えています。サービス業の発展に伴い雇用が増え、従業員に支払う賃金は消費の活性化につながります。ただし、サービス業への投資移行を実現するためにも、規制緩和が必要になってきます。サービス業への民間の参入を認める施策が必要になってきます。


――その流れの中で、2008年には北京五輪が控えているが。

  北京五輪については、インフラ整備や経済効果などが注目されますが、むしろ間接的な効果が大事ですね。「外国はどのように我々をみるか」ということを強烈に意識することになるでしょう。国際的なルールを遵守しているかどうか、自分たちでチェックすると同時に、海外からの目も光っています。

  世界から尊敬されるようになれるのか、どのように認められるのか、その後の中国にとって非常に重要です。環境にやさしい五輪を標榜して、公約としていますが、それも欧州あたりから提起された中国の環境に対する懸念に配慮したものです。貿易や投資とは異なり、五輪は中国社会と世界との接触です。ある意味では北京五輪も「外圧」なんですね。中国社会を変化させる大きな原動力です。間違いなく中国に積極的な影響を与えるでしょう。


■2015年の中国

――2015年、あるいはそれ前後の中国はどうなっているか。

  2015年は大きなターニングポイントです。労働年齢人口の割合が減少に転じる転換点になります。ここ二十数年の中国の経済発展は、安価で豊富な労働力はもとより、相対的に高い労働力人口比率と相対的に低い扶養人口比率のバランスに支えられてきました。今ちょうど労働力人口が増えている時期にあり、労働年齢人口の割合が大きいことは、貯蓄が大きく伸びる時期でもあります。このような局面は一般的に「人口ボーナス」と言われ、経済成長にとって最も適した時期です。

  ただし、2015年を境に「人口ボーナス」によって増えていた貯蓄率は確実に低下していきます。当然、高齢化も加速します。経済的な活力の喪失、インドなど新興国の台頭なども懸念材料です。中国では今、「豊かになる前に老いていく」という懸念が広がっています。


――2015年までに多くの問題を解決しなければならないが。

  今の高度成長は2015年まで間違いなく続きます。問題はその後です。急速に進む高齢化社会に対して、社会保障、年金、医療、高齢者福祉など、課題は山積です。2015年までに現実的な解決策を構築して実施していかなければなりません。

  2015年という時点において、正直に言って今までのやり方では農村まですべてを網羅した社会保障体制が実現できているとは思いません。問題解決にはこれからの10年において、少なくとも二つの大きな仕事を成し遂げなければなりません。ひとつは政府主導による社会保障システムの強化です。弱者救済策を含め、社会的セーフティネットの構築は欠かせない課題です。

  もうひとつは人口流動の自由化を促進することです。あまり注目されないことですが、第11次5カ年規画(「十一五」、06−2010年)では都市化の進め方について新しい方針が打ち出されています。それはメガロポリス、中国語では「都市群」という巨大都市圏の建設です。中小都市の乱立という非効率的な都市化政策を見直し、ハードとソフトの両面から都市インフラを改善することです。既存の大都市はまだまだ農村人口を吸収できると政府は認識し始めたのだと思います。もちろん、大都市の周辺に衛星都市の建設を進める必要もあるでしょう。

■関連サイト
・【識者に聞く】北京五輪前に占う 今までの中国とこれからの中国 - サーチナ総合研究所

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