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Re: (livedoorニュース)ジダンの頭突きとOECD対日審査報告書。(3)
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投稿者 どうして? 日時 2006 年 7 月 23 日 16:02:28: 5huHSJ2zKWnK6
 

(回答先: Re: (livedoorニュース)ジダンの頭突きとOECD対日審査報告書。(2) 投稿者 どうして? 日時 2006 年 7 月 23 日 16:00:22)

ジダンの頭突きとOECD対日審査報告書。(3)
【PJニュース 07月23日】− (3)「どうして日本の若者は反乱しないのか」
(2)からのつづき。 「どうして日本の若者は反乱しないのか」。フランス経営大学院の日本視察団に詰め寄られて困った、とは山田昌弘東京学芸大学教授。この4月6日に開催されたコンファレンスでの述懐だ。コンファレンスとは財務省財務総合政策研究所の「経済格差とその政策対応に関するコンファレンス」。山田昌弘教授はあの『希望格差社会』の著者である。

 フランス人のコメントは「日本の状況はフランスの若者の状況よりもひどい。最低賃金は低いし、若者向けの生活保障はないし、年収100〜200 万円の若者が大量にいる」「どうして日本の若者は反乱しないのか」。そして逆に、「低賃金で雇えて、いつでも解雇できて、社会保障もないという労働者の存在が、(経営者の観点からは)羨ましい」とも言っていた。

 世界の目には、日本の「所得格差」問題は特異に映る。世界に類似例がない。どこが特異か。先の(シリーズ第一回)OECDのレポートが注意喚起していた「貧困」の増大を見てみよう。OECDは貧困の定義を「中位所得者の50%以下の所得者」としている。日本の貧困率は15.3%とかなりの高率、先進国の中では抜きん出ている。

 「所得格差拡大→貧困の増加」の理由の中に、母子家庭の増加、若年層の二極化、非正規社員の激増があり、この三者は相互に関連している。ちなみにこのうち、母子家庭の増加は日本の大きな社会変化の一つである。

 日本における生活保護受給世帯の数は、1995年の60万世帯から2005年には105万世帯へと急増している。更に1996年以降2002年までで、生活保護基準以下の「絶対的貧困者」の数が大都会でも小都市でも増えている。従来、生活保護世帯数は景気がいい時期は減少する傾向が強かった。しかし、04年度以降は景気回復の兆しが見え始めているにもかかわらず、増加傾向に歯止めがかからない。

 異様だ。だがしかし待って欲しい、特異なのはこの点ではない。「殻の保護」から「翼の補強」へ、これが欧州の最近の合言葉だ。機会の均等を強化する政策を支持する言葉。殻で守る(=給付金)より、その人が飛び立てるよう、翼(=仕事の力)を補強すべきというものである。つまり、職業訓練の機会の付与、その成果物としての「就業」、「就職」が、「貧困」からの脱出を現実化する手段として重視されている。

 ところが日本はどうだ。就業者たる「非正規社員」の低賃金が貧困につながっている側面がある。この点が深刻なのだ。働いているのに貧困であるという社会、日本。特に契約社員はほとんどフルタイムで、正規社員と同じような仕事をしているのに関わらず、有期契約であり賃金が6割である。

 働くことがが『脱「貧困」』につながらない日本。これが日本の特異性である。「どうして日本の若者は反乱しないのか」。フランス経営大学院の日本視察団のコメントは重たい。【つづく】
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2231211/detail

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