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□ゴーンの勝負に、各社冷ややか [ライブドア・ニュース]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2196013/detail
ゴーンの勝負に、各社冷ややか
GM、ルノー・日産提携交渉 ホンダ社長「3社の独自性がなくなる」
【ライブドア・ニュース 07月13日】− GMがなんでああ(業績悪化)なったのか。大きくなることが脅威になるとは考えられない──。
ホンダ<7267>の福井威夫社長は、13日に都内で開いた新車発表後の記者団との懇談で、経営再建中の米ゼネラルモーターズ(GM)と、仏ルノー・日産自動車<7201>連合との提携交渉について、こう述べ首をかしげた。
世界的な自動車メーカー3社の提携に関する大々的な報道を受けて始まった7月3日月曜日の東京株式市場で、日産株の終値は前週末より7円(0.56%)高い1257円。その後の正式発表にも、目立った反応が見えないどころか年初来の安値圏で伸び悩み、13日の終値は前日比19円(1.55%)安の1204円となった。
GMの社外取締役のジェローム・ヨーク氏と、同氏が顧問を務める米投資会社トラシンダの“投資のカリスマ”カーク・カーコリアン氏からルノー・日産両社の社長を務めるカルロス・ゴーン氏に要請があって始まった今回の提携交渉。業績悪化に端を発し、資本提携していた日本企業の株式を次々と売却しては、その場をしのいでいるGMが相手なだけに、国内自動車メーカーの反応も冷ややかだ。
1981年からGMと提携関係にありながら、今春に保有株20%のうち17%分の自社株買いで事実上の“救済”に応じたスズキ<7269>の鈴木修会長は、4日の新車発表の席上「よそ様の問題」と一蹴。「とにかく分母が違う。規模が違う。次元が違う。自分たちのような中小メーカーは、自分たちのことを一所懸命やらなければならない」と続けた。
一方、昨秋にGM保有株20%の一部をトヨタ自動車<7203>が取得し、GMと完全に縁を切った富士重工業<7270>の森郁夫社長も3日の記者懇談会で、3社の提携交渉に「ちょっとびっくりした」としながら、「まったく考えていない組み合わせだ」と素っ気ない。
「GM、フォードが工場の稼働を保つためにディスカウントして売るようなことが続くのは市場にとって良くない」と、今回の提携交渉を別の視点から指摘するホンダの福井社長。世界中のメーカーにM&A(企業の合併・買収)の触手を伸ばし、世界最大の主要12ブランドを擁するまで膨張し続けた“総合的な自動車メーカー:general motors”の迷走を、「あの3社のアライアンスだと、同じモデルばかりになって3社の独自性がなくなる」と切り捨てる。
福井社長の脳裏にはシビックとアコードの2車種のみに資源を集中し、世界のトップグループに仲間入りしたかつてのホンダがあるようだ。「あの頃に比べると今はモデルが増えちゃって、必死にやっているけど(商品力は)薄まっていると思う」と、GMの膨張を反面教師に自社の現状も省みていた。
また、日産はスズキとも新型車のOEM(相手先ブランド生産)で提携強化、トヨタは富士重も傘下に入れるなど、国内でもメーカーどうしのアライアンスが進む中、ホンダは独立独歩の道を歩んでいる。「アライアンスを決して排除している訳ではないが、優先順位としてホンダのお客様、ディーラーを大切にしたい」と話した福井社長は、今後あり得る提携を「自動車企業ではない企業との共同研究」とし、化学や電機分野との燃料電池開発をあげた。
6月27日、横浜市内で開かれた日産の株主総会。株主からはゴーン改革への賛美の声が次々と挙がり、総会後の懇親会では、ゴーン社長を握手や記念撮影を求める多くの株主が囲んだ。そんな中、実質的なナンバー2で国内販売を担当する志賀俊之・最高執行責任者は、台数の下方修正を余儀なくされた販売不振を「想定を超えている」と認め、終始表情をこわばらせていた。
各取締役会の承認を得たGM、ルノー・日産の3社は、来週にも交渉を本格化させるようだ。一方で、一連の動きは、事実を抜かれた報道の後手に回る形で発表するのみで、株主やユーザーそっちのけで不透明との見方もある。ゴーン社長は総会で「自信を持って信頼してほしい」と強気の姿勢を示し続けたが、巨額の負債を抱えるGMとの提携にどんな青写真を描けるのか。【了】
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ライブドア・ニュース 常井健一
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2006年07月13日19時00分