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[フランクフルト 6日 ロイター] 欧州中央銀行(ECB)は6日の理事会で、主要政策金利である定例買いオペの最低応札金利を予想通り2.75%に据え置いた。さらに8月3日に追加利上げを行う構えを示した。
トリシェ総裁は会合後の記者会見で「経済分析と金融分析を照合した結果、中期的物価安定に対し上方リスクが存在する」と指摘。「中期的な物価安定へのリスクが現実化しないために強く警戒していく(exercise strong vigilance)」と述べ、過去の利上げ直前に用いてきた文言を使って強調。さらに慣例を破り、当初電話で行う予定だった8月3日の理事会を実際に会って開くと語った。また理事会後には予定されていなかった記者会見を開くことを明らかにした。
ユーロ圏債券や金利先物は下落。ユーロは全般に上昇し、対円で高値を更新した。ベアー・スターンズ欧州エコノミストのデビッド・ブラウン氏は「総裁はすべての銃を連射することで8月3日に利上げを行う可能性を引き上げた。会見内容は総じてタカ派的と見られる」と話している。
これまでのところECBは0.25%の幅で段階的に利上げを行ってきているが、一部理事会メンバーは、インフレを十分に抑制するべく、ECBが一段と速やかに、もしくは一段と大幅に行動する必要があると主張している。しかし総裁は「過去の決定内容と異なるようなことをすべきといったセンチメントはない」と指摘。0.5%利上げの可能性を排除を意識したかような発言をした。
一方、政財界からは反発の声も予想される。ドイツ銀行協会は6日、追加利上げは必要ないとの認識を示したほか、ブルトン仏財務相も、インフレが十分に抑制されている状況では「賢明かつ慎重な」対応が必要と述べた。
ECBは今回の理事会で、限界貸出金利(上限金利)と中銀預金金利(下限金利)も、それぞれ3.75%、1.75%に据え置いた。