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「為替」 アジア地政学的リスク＆米追加利上げ観測で115.79円、原油最高値75.40ドル／ニューヨーク外国為替市場概況
「アジア地政学的リスク＆米追加利上げ観測で115.79円、原油最高値75.40ドル」ニ
ューヨーク概況 2006年7月6日（木曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子／片山
善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*06:21JST 「アジア地政学的リスク＆米追加利上げ観測で115.79円、原油最高値75.40ドル」
【ロンドン市場概況】
5日のロンドン外為市場では、「政府関係者：北朝鮮が7発目のミサイルを午後5時
22分に発射」との報道を受けて円売りが優勢になり、ドル・円は114円93銭から115
円23銭まで上昇した。しかし、伸び悩みからドル売りに転換、欧州大陸市場でのフ
ィキシングに絡む海外投資家からのドル・円の売り観測もあり114円84銭まで下落し
た。ユーロ・円は146円69銭から146円96銭に反発後146円66銭まで下落した。ユー
ロ・ドルは、ユーロ圏の5月小売売上高が減少したことで一時ユーロ売りが優勢にな
り、1.2771ドルから1.2745ドルまで下落後1.2775ドルまで買い戻された。ポンド・
ドルは1.8407ドルから1.8456ドルまで強含みに推移、ドル・スイスは1.2297フラン
から1.2263フランまで弱含んだ。
【経済指標】
独・6月サービス部門PMI：61.0（5月56.7）
仏・6月サービス部門PMI：61.6（5月60.6）
ユーロ圏・6月サービス部門PMI：60.7（5月58.7）2000年6月以来の高水準
ユーロ圏・5月小売売上高：前月比-0.6％（予想+0.1％、4月+1.0％←+1.4％）
【要人発言】
小泉首相
「（7発目のミサイル発射）そういう情報受けている」
「ミサイル10発発射したのかはわからない」
「意図はともあれプラスはない、北朝鮮はよく考えるべき」
「北朝鮮問題、対話なしに解決できない」
「今後もミサイル発射の可能性否定できない」
ロート・スイス中銀総裁
「今のところインフレリスクはみられない」
「原油価格が下落すれば、インフレは低下する」
「スイスは2007年に適度な成長に」
イラン政府筋
「核問題をめぐるイランとEUの会合、1週間延期に」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：114円71銭、ユーロ・ドル：1.2793 ドル、ユーロ・円：146円72銭、ポン
ド・ドル：1.8453ドル、ドル・スイス：1.2254フラン
【ニューヨーク市場概況】
5日のニューヨーク外為市場では、ドル・円は北朝鮮のミサイル発射を受けた円売
りに加え、民間調査会社ADP発表の6月全米雇用報告が雇用者数の大幅増加を示し、
米追加利上げ継続観測を受けて債券利回りが急伸したことにより114円66銭から115
円79銭まで上昇し、ほぼ高値で引けた。
ユーロ・ドルは好調な米雇用報告やM&A絡みのドイツ筋のユーロ売りを受けて1.2794
ドルから1.2707ドルまで下落したが、中銀筋の買いに下支えられ1.2725ドル前後で
引けた。ユーロ・円はアジア地政学的リスクや原油価格の最高値更新を受けて円売
りに拍車がかかり146円67銭から147円38銭まで上昇し、ユーロ導入後の最高値を更
新した。ポンド・ドルは1.8455ドルから1.8327ドルまで下落した。ドル・スイスは
1.2251フランから1.2359フランまで上昇した。
【原油市場】
原油相場は約2ヶ月半ぶりに過去最高値を更新した。北朝鮮のミサイル発射実施を
きっかけに極東情勢が緊迫化し、アジア産油の供給量の減少や備蓄活動の活発化な
どによる需給懸念が強まった。また、イラン核開発問題においてイラン側が包括的
見返り案を巡るEU代表との協議を延期するなど中東情勢の不透明さも買い材料とな
った。
NYMEX原油先物価格は今年4/21の高値75.35ドルを上抜き最高値75.40ドルまで上昇
し、結局75.19ドル（前営業日比1.7％高）で取引を終えた。
【株式市場概況】
NY株式相場は下落。北朝鮮のミサイル発射を受けた地政学リスクの高まりが嫌気さ
れたほか、原油価格が最高値を更新したことで終日軟調な展開となった。セクター
別では、エネルギーが上昇した以外はほぼ全面安となっており、特に半導体・同製
造装置や商業サービス・用品が軟調。ドイツ銀行が投資判断を引き下げたチェッ
ク・ポイント・ソフトウェア（CHKP）が下落。半導体のマキシム・インテグレーテ
ッド（MXIM）はストックオプションの遡及付与問題で司法省から召喚状を受け取っ
たことを明らかにして3％安となった。またニュージャージー州の予算案審議の遅れ
で、カジノ運営が一時停止する見込みとなったトランプ・エンターテイメント
（TRMP）も下落。ダウ構成銘柄では、ゼネラルモータース（GM）のワーゴナー会長
がルノー・日産のゴーン氏と資本提携に関して今月下旬に会談を設定したとの報道
で堅調。結局ダウは76.20ドル安の11151.82、ナスダックは37.10ポイント安の
2153.34で取引を終了した。原油価格が1バーレルあたり75.19ドルと過去最高値を記
録したことで、一段とインフレ圧力が強まることが懸念されている。
【通貨オプション】
ドル・円は北朝鮮のミサイル発射を受けた円売り、強い米経済指標を受けたドル
買いの動きが強まり115円台後半へと反発した。7月の日銀金融政策決定会合などの
イベントリスクにもかかわらず、オプション市場では変動率は低下しており、1ヶ月
物変動率は9.000％から8.900％、3ヶ月物は8.925％から8.875％へそれぞれ低下し
た。6ヶ月物は8.825％で3日の水準と同水準で取引されている。
リスクリバーサルでは、円先高観が後退し25デルタ円コール・ドルプット1ヶ月物は
+1.000％で変わらず、3ヶ月物は1.300％から1.200％、6ヶ月物は+1.525％から
1.475％へそれぞれ縮小した。
【経済指標】
米・5月製造業受注：前月比+0.7％（予想+0.2％、4月-2.0％←-1.8％）
【要人発言】
リープシャー・オーストリア中銀総裁
「原油高がユーロ圏12カ国のインフレを押し上げている」
「ユーロ圏の景気拡大は強まっている」
スノー米報道官
「米国、北朝鮮との直接対話に応じる意向はない」
「日本、中国、韓国、ロシア各国首脳が米国と共に北朝鮮の行動を非難」
ライス米国務長官
「世界は北朝鮮の挑発的なミサイル発射実験を懸念」
【東京市場終値-ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 115.04 115.79 114.66 115.73
ユーロ・ドル 1.2757 1.2794 1.2707 1.2725
ユーロ・円 146.74 147.38 146.66 147.27
ドル・スイス 1.2291 1.2359 1.2249 1.2323
ポンド・ドル 1.8415 1.8474 1.8327 1.8345
株式市場：
NYダウ 11225.06 11225.06 11123.32 11151.82
ナスダック 2174.17 2174.69 2147.12 2153.34
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 5.200 5.268
米国債10年物 5.149 5.222
先物市場：
NY金先物 631.0 631.9 619.5 629.7
NY原油先物 73.95 75.40 73.90 75.19
シカゴ日経平均先物 15490 15500 15345 15430
（フィスコ） - 7月6日6時23分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060706-00000001-fis-brf
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