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「為替」 FOMC控え調整相場、好調な米新築住宅販売件数でドル底堅い116.09円／ニューヨーク外国為替市場概況
「FOMC控え調整相場、好調な米新築住宅販売件数でドル底堅い116.09円」ニューヨ
ーク概況 2006年6月27日（火曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子／片山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*06:26JST 「FOMC控え調整相場、好調な米新築住宅販売件数でドル底堅い116.09円」
【ロンドン市場概況】
26日のロンドン外為市場では、ドル・円は、東京引け際に強まったポジション調
整のドル売りが一服、一旦買い戻され116円17銭から116円49銭に反発後、小泉首相
や与謝野経済財政・金融担当相、水野日銀審議委員の発言を材料にドル売り（円買
い）が優勢になり、116円09銭まで下落した。ユーロ・ドルは1.2540ドルから1.2578
ドルで、ポンド・ドルは1.8187ドルから1.8246ドルで、ドル・スイスは1.2422フラ
ンから1.2465フランで取引された。
【経済指標】
ユーロ圏・4月経常収支（季節調整済）：ゼロ（3月-18億ユーロ←-32億ユーロ）
独・6月消費者物価指数速報：前年比+2.0％（予想+2.0％、5月+1.9％）
【要人発言】
グラッサー・オーストリア財務相
「ユーロ圏のインフレは抑制されている、二次的影響は見られず」
「ECBは金利を低く維持すべき、追加利上げの必要はない」
「06年ユーロ圏GDP伸び率は2.5％の見通し、一部では3％かそれ以上に」
BIS年次報告
「世界の金融政策の適切な道筋は、利上げへの道筋であろう」
「金融政策を通じた抑制が、ほぼすべての地域で望ましいとみられるが、注意深く
慎重に行う必要がある」
「2006年のコンセンサス予想は、世界全体で堅調な成長と低インフレが続くという
見方。今年の世界の経済成長率は4.4％前後、インフレ率は3.2％前後と予想」
「昨年、一部の不均衡が拡大したが、今後一段の拡大が予想される」
「財政規律の強化、アジアの為替柔軟化など構造改革が必要」
小泉首相
「福井日銀総裁、改善すべきは改善ししっかり職責を果たしてほしい」
与謝野経済財政・金融担当相
「骨太方針での日銀金融政策への言及、ゼロ金利継続要請ではない」
水野日銀審議委員
「7月決定会合、経済・物価情勢の判断がこれまで以上に重要になる」
「ファンダメンタルズ不変なら、7月以降の決定会合できちっと議論」
「最近の株安で金融政策の基本的スタンス変える必要性ない」
「足元のコールレートやレポレートの不安定さ理由にゼロ金利継続必要と思わな
い」
「ゼロ金利解除までが一連のプロセス、想定外のこと起きなければ解除」
「ゼロ金利解除後、連続利上げの思惑高まらないようにすること重要」
「ファンダメンタルズから政策変更適切なのに見送った場合、信認の問題出る」な
ど
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：116円45銭、ユーロ・ドル：1.2508ドル、ユーロ・円：145円63銭、ポン
ド・ドル：1.8185ドル、ドル・スイス：1.2508フラン
【ニューヨーク市場概況】
週明け26 日のニューヨーク外為市場は週後半にFOMCが控え、方向感に乏しい値動き
となった。ドル・円は予想外に増加した米5月新築住宅販売件数を受けて一旦116円
49銭まで上昇したが、本邦輸出筋主導の売りに押され116円13銭へ反落し、116円30
銭前後で引けた。
ユーロ・ドルは米住宅指標発表後に1.2537ドルへ下落したものの、相次ぐECB関係者
のタカ派発言を受けたショートカバーに1.2605ドルまで反発し、1.2585ドル前後で
引けた。ユーロ・円はユーロ圏8月利上げ観測の高まりに伴い145円95銭から146円39
銭まで上昇し、ユーロ導入後最高値を更新した。ポンド・ドルは1.8164ドルから
1.8245ドルまで上昇した。ドル・スイスは1.2481フランから1.2408フランまで下落
した。
【原油市場】
原油相場は4営業日続伸し、71ドル台後半まで上昇した。米新築住宅販売件数の改善
が底堅い景気観測を強めたことや銅など他の商品相場が戻り基調にあることが買い
材料となった。NYMEX原油先物価格は71.90ドルまで上昇し、ほぼ高値71.80ドル（先
週末比1.3％高）で取引を終えた。
核開発交渉におけるイランの原油供給の中断について、同国政府高官は“究極的な
選択肢”であり、現在のところ使用する必要性はないと述べた。イラン側から供給
停止懸念を後退させる発言がきかれたものの、市場の反応は限られた。
【株式市場概況】
NY株式相場は上昇。素材セクターで大型買収が相次いで発表されたことや、5月新築
住宅販売が予想を上回ったことを好感して終日堅調な展開となった。但し、FOMC
（連邦公開市場委員会）を前に手控えムードも強く上値は限定的。セクター別で
は、エネルギーや自動車・自動車部品が上昇する一方で、電気通信サービスやヘル
スケア機器・サービスが軟調。鉄鋼世界最大手のミタル・スチール（MT）によるア
ーセロルの買収が合意に達したほか、フェルプス・ドッジ（PD）がインコ（N）とフ
ァルコンブリッジ（FAL）を総額400億ドルで買収すると発表して、それぞれ被買収
企業は大幅高。住宅メーカーでは予想を上回る決算を発表したレナー（LEN）が上
昇。モルガンスタンレーが投資判断を引き上げたヘルスケアのメドコ（MHS）も堅調
に推移した。ダウ構成銘柄では、消費者向け商品部門をジョンソン＆ジョンソン
（JNJ）に売却することで合意したファイザー（PFE）が上昇。結局ダウは56.19ドル
高の11045.28、ナスダックは12.20ポイント高の2133.67で取引を終了した。著名投
資家で世界二位の資産家であるウォーレン・バフェット氏が個人財産の8割以上にあ
たる370億ドルをゲイツ夫妻が設立した財団などへ寄付する事を明らかにした。バフ
ェット氏の引退が近いとの憶測からバークシャー・ハサウェー（BRK.A）の株価は小
幅下落となった。
【通貨オプション】
ドル・円は今週後半の米FOMCを控えて調整相場となっている。オプション市場で
は米FOMCや日本のCPI発表というイベントを控えて変動率が上昇、1ヶ月物は8.450％
から8.600％、3ヶ月物は8.575％から8.625％、6ヶ月物は8.675％から8.675％へそれ
ぞれ上昇している。
リスクリバーサルでは、116円台での推移が継続している事を受けて、円先高感が後
退しており、25デルタ円コール・ドルプット1ヶ月物は+0.700％、3ヶ月物は
+1.100％で先週末比変わらず、6ヶ月物は+1.475％から1.375％へ縮小している。
【経済指標】
米・5月新築住宅販売件数：123.4万戸、前月比4.6％増（予想116.0万戸、4月118万
戸←119.8万戸）
【要人発言】
ブッシュ米大統領
「北朝鮮のミサイル発射は挑発的」
05年度米連銀年次報告
「米経済はエネルギー高にもかかわらず好調な伸び継続」
「コアインフレは短期的に圧力がある」
「住宅市場の減速など経済にはリスクが存在」
上院銀行委員会
「バーナンキ米FRB議長で定例議会証言」
ブルトン仏経済財務産業相
「金利は歴史的に低い水準」
「原油の第2次的インフレ影響はない」
「米財政赤字は各国に影響」
スマギ欧州中銀専務理事
「ECBは引き続き金利変更を続ける」
ウェリンク・オランダ中銀総裁
「ECBは常にインフレ警戒」
メルシュ・ルクセンブルグ中銀総裁
「更なる緩和政策解除が必要」
「ECBは25ベーシスポイントごとの利上げに固執しているわけでない」
「50べーシスポイントの利上げも選択肢」
「最近の指標はインフレ上方リスクを示している」
「インフレ期待は小幅上昇」
「賃金指数は若干上昇」
「石油を除いた生産者価格は上昇」
「国内需要が輸出の減速を埋めている」
「実質金利は非常に低い水準で景気を助長」
「8月3日の利上げはもちろん除外していない」
【東京市場終値-ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 116.26 116.49 116.09 116.27
ユーロ・ドル 1.2569 1.2605 1.2537 1.2582
ユーロ・円 146.13 146.39 145.89 146.28
ドル・スイス 1.2443 1.2481 1.2407 1.2428
ポンド・ドル 1.8229 1.8245 1.8164 1.8237
株式市場：
NYダウ 10990.29 11048.72 10973.72 11045.28
ナスダック 2126.35 2135.71 2123.71 2133.67
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 5.254 5.273
米国債10年物 5.222 5.235
先物市場：
NY金先物 587.0 589.5 580.0 587.7
NY原油先物 70.50 71.90 70.40 71.75
シカゴ日経平均先物 15120 15170 15070 15150
（フィスコ） - 6月27日6時28分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060627-00000002-fis-brf
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