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(回答先: 日本銀行・福井総裁―― 6月23―25日の日程 バーゼルでの国際決済銀行(BIS)総裁会議に出席 投稿者 hou 日時 2006 年 6 月 23 日 21:47:12)
ミスは帳消しされるのか 福井総裁【西日本新聞】
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/column/syasetu/20060623/20060623_001.shtml
日本銀行の総裁就任後も村上ファンドへの投資を継続していた問題で、福井俊彦総裁は判断の誤りを認め、報酬月額の30%(約61万円)を7月分から6カ月間、自主返上するとした。
2003年3月の日銀総裁就任時に村上ファンドに対する投資を解約すべきだったが、それを怠った。福井総裁はそれが判断ミスだったと認めている。
判断を誤ることは誰にでも起こり得る。それに気づき、過ちを改めるのにはばかることはない。問題は、職責の重さを考え合わせて、反省して改めれば帳消しとされるようなものか、それとも致命的なミスと判断されるかどうかである。
日銀の内規には「職務上知ることができた秘密を利用した個人的利殖行為は、厳に行ってはならない」とある。
福井総裁の村上ファンドに対する投資は、富士通総研理事長だった1999年秋に行われた。総裁就任後も投資は継続されていたが、その運用には一切かかわっていなかった。だから、秘密を利用した利殖行為などに当たらないという。
内規や法令に反する行為はなかった。ただ、村上ファンドは証券取引法違反容疑で逮捕された村上世彰容疑者が率いていた。そうした人物に投資し、結果として1000万円の元本が2倍以上になった。国民に不信感を持たせ、日銀の信頼を傷つけた責任をとったと福井総裁は言う。
しかし、福井総裁は組織のルールを決める立場にある。同じ内規には「世間に疑念を抱かれる利殖行為に該当するか否か判断し得ない場合は、あらかじめ所属長に相談する」ともある。
総裁は最終的に日銀行員の行為の成否を判断する立場にあるといっていい。そのため、明確な規範を持っていなければならない。その意味で「内規にないから」との論法は通じないだろう。
さらに、今年2月に村上ファンドに解約を申し入れた行為にも疑問が残る。
日銀の別の内規に「公私の別を明確にし、公正な職務執行に疑義を招く行為は厳に慎まなければならない」とある。福井総裁は村上容疑者に対する不信感が高まったと言うが、金融政策を転換する直前に解約に動くことが、疑義を招きかねないことは予想されたはずだ。
判断ミスは1つといえないだろう。帳消しとするためには、福井総裁は徹底した資産公開によって国民の信頼回復を図るしかない。それができなければ、進退について決断するしかないだろう。
福井総裁は接待汚職事件の責任をとって一度は日銀を辞した。それがトップとして返り咲いた。重要な「公」の職務を担う以上、民間時代よりも厳しく自らを律する必要がある。
政府の経済財政諮問会議や規制改革・民間開放推進会議などにも経済人が加わり、政策決定に関与している。福井総裁だけでなく、公を担う「民」も中立・公正を疑われる行為があってはならない。
=2006/06/23付 西日本新聞朝刊=
2006年06月23日10時54分