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立花証がアドウェイズを誤発注、買い戻しは借株で調達も (ロイター)
2006年6月20日(火)13時50分
[東京 20日 ロイター] 立花証券は20日、きょうマザーズに新規上場したアドウェイズ<2489.T>株式に出した売り注文について、大量の誤発注が発生したと発表した。取り消しが間に合わず売買が成立した注文の買い戻しをどうするかが今後の焦点になる。発行株数を大幅に上回る売りを誤発注したジェイコム<2462.T>のケースとは異なり、買い戻す必要がある株数は発行株数の1割弱にとどまるため、立花証券はアドウェイズの岡村社長など大株主からの借株などで株券調達を行う考えだ。
立花証券によると、機関投資家から出されたシーディージー(CDG)<2487.Q>株式の指値1670円、2600株の売却注文について、受注者がアドウェイズと誤って注文、すぐに取り消したものの、1482株が売買成立した。誤注文によって売却が確定した1482株の単価ごとの内訳は、147万円で906株、146万円で2株、145万円で6株、143万円で568株となっている。
会見を行った立花証券の土屋副社長は誤発注が起きた経緯について「新規上場銘柄であるために値幅制限がないうえ、(注文をはじく)発行株式数の30%以下の数量であるため注文が通った」としたうえで、「(値段のケタ数ではなく)コード番号の打ち間違えによって起きた。発注者がすぐに気が付き取り消したが一部間に合わなかった」と誤発注が起きた理由が単純なミスであることを明らかにした。
注文を間違えた両銘柄の証券コードは2番違い、いずれもきょう上場した新規公開株だったことが、ミスが起きた要因として重なったものとみられる。
今後の焦点は、受け渡し不能にならないように立花証券が、どのように買い戻すかが焦点となる。アドウェイズ株式は、143万円で約定した後、買い気配を切り上げる展開となり、13時10分現在で、売りが126株に対して買いが2万0900株で、初値である147万円から制限値幅いっぱいの167万円買い気配。大引けに比例配分されたとしても、売り株数が極端に少ないことから、1482株をきょう中に市場から買い戻すのは事実上不可能と言える状況だ。
そのため、同証券としては大株主から借株を行い株券を調達するものとみられる。受け渡し日となる23日までに株券を調達する必要があるものの、幸い、受け渡し不能が懸念された昨年12月のジェイコムのケースと異なるのは、買い戻す必要がある株数が発行株数1万5315株の1割弱であり、現実的にみても調達が可能な点だ。
土屋副社長は「アドウェイズの岡村社長など大株主からの借株など株券調達を第一に考える」としたうえで、「アドウェイズ関係者ときょう午後に会う予定」としている。
誤発注の売買金額は21億5500万円で「今のところ、損失額についてはいくらになるかわからない」(土屋副社長)という。立花証券は、前期実績で経常利益が97億円、当期利益が55億円、純資産は670億円で、今回の誤発注によって発生する損失は吸収できるとみられる。
http://money.www.infoseek.co.jp/MnJbn/jbntext/?id=20reutersJAPAN217997