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http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003013&sid=a169nN5TcjkU&refer=jp_us
6月14日(ブルームバーグ):UBSの上席グローバル・エコノミスト、ポール・ドノバン氏(ロンドン在勤)は14日、各国中央銀行による利上げ局面は終えんする可能性が高いとの見方を示した。米消費者支出の減少により世界経済の成長が減速し、インフレが緩和するためという。
ドノバン氏は同日、クアラルンプールで記者団に対し、「成長は減速するだろう。雇用と住宅の両市場で鈍化が見られ、米消費者が支出を減らしているためだ」と述べた。その上で、「インフレよりむしろ成長がより大きな脅威だ」と指摘した。
UBSは世界経済成長率について、2005年実績の4.5%から今年が4.3%、来年は3.5%にそれぞれ減速すると予想。ドノバン氏は、同成長率はその後、 2010年まで3.8%を下回る可能性があると述べた。インフレ率については、今年が3.1%、来年は3%と予想。05年は3.2%だった。
ドノバン氏は、「インフレの高進よりむしろ成長の減速に焦点を当てれば、金融引き締めサイクルの終わりが近づいている公算が大きいと言える」と述べた。その上で「市場はインフレと金利を過剰に懸念するようになった。われわれは現在、転換点にある。金利サイクルのピークを迎えているのだ」との認識を示した。
同氏はまた、景気鈍化により世界経済に余剰能力が発生し、インフレ圧力は緩和、中銀による利上げの必要性が後退すると話した。
ドノバン氏によると、米経済成長率は昨年実績の3.5%から今年3.1%、来年2.5%に低下。さらに、日本では、2005年実績の2.7%から今年2.6%、来年2.1%へ成長ペースが減速するという。
先週、欧州中央銀行(ECB)とトルコ、南アフリカ共和国、インド、韓国の各中央銀行は政策金利を引き上げた。米連邦準備制度も今月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で17回連続の利上げを実施すると見込まれているほか、日本銀行も近くゼロ金利解除に動くとみられている。
米政策金利
米政策金利について、ドノバン氏は、5.25%まで引き上げられた後、来年初めには利下げが始まると予想。また、中立的な金利水準は約4%をみているとし、「連邦準備制度の金融政策はすでに引き締め局面に入っているかもしれない」と語った。
さらに同氏は、「過去2年にわたる利上げはまだ米消費者の一部に悪影響を及ぼしていないが、向こう半年から1年の間にこうした影響が見られ、それが経済に波及する」と予想した。
ドノバン氏はまた、マレーシアを含む一部諸国の中銀は今後も1、2回の利上げを実施するとみているほか、ECBについては、現在の2.75%から年内に3.25%まで利上げがあると見込んでいる。