★阿修羅♪ > 国家破産46 > 705.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
日本債券:大幅高、世界株安で国内株価も急落−日銀の利上げに足かせ (ブルームバーグ)
2006年6月13日(火)16時15分
6月13日(ブルームバーグ):債券相場は大幅高(利回りは低下)。インフ
レ懸念から米株相場が下げ止まらないほか、新興市場など世界的にも株安が進
展しており、これを受けた国内株価の急落が買い材料視された。さらに、日本
銀行の福井俊彦総裁が村上ファンドに資金を拠出していたことが明らかになる
と、市場はゼロ金利解除の足かせになるとの憶測から買いが一段と膨らんだ。
トヨタアセットマネジメントの深代潤チーフファンドマネジャーは、中南
米をはじめとする新興市場の株価が再度急落して、もともと株安・債券高の地
合いは整っていたと指摘。「それに加えて福井総裁の話が伝わると、日銀は金融
政策を動かしにくくなるのではないかとの連想が働いた」との見方を示した。
東京市場の先物中心限月9月物は、前日比17銭高い132円80銭で始まり、
日経平均株価が300円近く反落すると132円90銭まで上昇。その後、株価が下
げ渋ると、この日の安値132円72銭をつけ、しばらくは132円80銭を挟んで
もみ合った。ただ、午後に株安が加速するにつれ、当初の見通し以上に上昇幅
を拡大させる展開となり、結局は47銭高の133円10銭で引けている。
再び世界同時株安が進展−米金融政策に注目
12日の米国市場では株式相場が続落した。クリーブランド連銀のピアナル
ト総裁をはじめ、米連邦準備制度理事会(FRB)のメンバーからインフレを
懸念する発言が続き、米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げの観
測が強まった。これを受けてS&P500種株価指数は昨年11月以来の安値に下
げたほか、ナスダック総合指数は2%を超える急落となった。
さらに、米国をはじめとする金融引き締めが過剰流動性を収縮させるとの
見方から、新興市場(エマージング・マーケット)の株価も大きく下落。
こうした世界同時株安の進展にさらされる格好で、前日には底堅さを発揮
していた国内株価も大幅に反落。日経平均は600円超も急落して引けた。
米景気減速やインフレへの懸念の後退、これに伴う米株相場の持ち直しが
ないかぎり、国内株価の自律反発も期待しにくい状況にあるわけだが、米国で
は経済統計や金融政策の見極めになお時間を要するとも言う。
市場では、「米国は景気減速と物価高というスタグフレーションのリスクが
意識されており、CPI(消費者物価指数)やFOMCを経て、大幅な利上げ
がないことを確認できるまで株価の反発はきつい」(リーマン・ブラザーズ証
券・山下周チーフJGBストラテジスト)との指摘があった。
10年債利回りは1.77%
現物債市場で10年物の280回債利回りは、前日の終値より1.5ベーシスポ
イント(bp)低下の1.815%で取引を始めた。開始後間もなくに買いが優勢とな
ると3.5bp低い1.795%をつけ、新発10年債としては5月23日以来、3週間ぶ
りに1.8%割れを記録して、その後も1.795−1.80%での推移が続いた。
さらに、午後に入って株安が加速すると水準を切り下げる展開となり、2
時40分前後には3月31日以来の低い水準となる1.77%をつけた。
夏場利上げの可能性を見極め
もっとも、午後に株価が大幅に急落したとはいえ、日銀の金融政策には不
透明感が強いことから、債券市場の反応の鈍さを指摘する見方も聞かれた。
みずほ証券の落合昂二シニアマーケットアナリストは、エマージング諸国
などの株安の余波が続けば、市場の利上げ期待の後退も考えられるとしながら
も、「国内にかぎっては景気、物価のいずれも強い指標が続いており、7月か遅
くとも8月の利上げシナリオは大きく変わっていない」と指摘。
現物市場で長期や超長期債が大きく買われた一方で、2年債など短期セク
ターの金利低下の鈍さにつながっていた。
(債券価格) 前日比 利回り
長期国債先物9月物 133.10 +0.47 2.021%
売買高(億円) 45255
10年物280回債 101.06 1.775(-0.055)
記事に関する記者への問い合わせ先:
東京 赤間信行 Nobuyuki Akama akam@bloomberg.net
http://money.www.infoseek.co.jp/MnJbn/jbntext/?id=13bloomberg12a3ogxjCB.YK0