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日本株(終了)日経平均が約半年ぶり15000円割れ、下落率は今年最大 (ブルームバーグ)
2006年6月8日(木)17時24分
6月8日(ブルームバーグ):東京株式相場は4日続落となり、日経平均
株価は終値ベースで2005年11月30日以来、約半年ぶりに1万5000円を割り
込んだ。下落率は今年最大となる3.1%に達し、昨年4月18日(3.8%、終
値)以来の大きさとなる。TOPIXも、同年11月16日以来の1500ポイン
ト割れ。東証1部市場は、値上がり銘柄数が過去最高の1648に達し、値上が
りはわずか40銘柄にとどまる記録的な全面安となった。
米国景気の後退、金融政策の不透明感を背景とした世界的な株安懸念が根
強いところに、国内では外国人売りや信用取引の戻り売りの多さ、株価指数先
物・オプション取引のSQ(特別清算値)算出を前にした需給悪化への警戒感
が重なった。
特に前日に、株価指数がおよそ1年ぶりに投資家の長期的な売買コストで
ある200日移動平均線を割り込んだことで、これまで下値を買っていた国内機
関投資家勢からも損失確定の機械的な売りが増加。相場急落で再び信用取引の
処分売りやヘッジを含む先物への売りが誘発され、売りが売りを呼ぶ悪循環に
陥った。
日経平均株価の終値は前日比462円98銭(3.1%)安の1万4633円3銭。
TOPIXは同51.32ポイント(3.4%)安の1482.22。東証1部の売買高は概
算で26億5245万株と、前日の19億株台から急激に膨張。売買代金も3兆
4000億円台と、前日の2兆5000億円台から膨らんだ。
東洋証券情報部の大塚竜太ストラテジストは「朝の段階では1万5000円
は割れても、誰もここまで下落するとは予想しなかった。投資家の投げ売りが
明らかに出ている。追い証(追加証拠金の差し入れ義務)に追われた投資家も、
ついに我慢の限界が来たようだ。投資信託の解約売りも出たようだが、ここま
での下げを見せられると、大底を打ったという確信をかなりの確度で持った」
と話していた。
米国景気の後退を懸念してソニー、キヤノンの電機株やトヨタ自動車、ホ
ンダなど自動車株を含めた外需依存型業種が指数の下落を主導。国内景気の腰
折れ不安も芽を出し、信用取引の投げ売りがかさんだことから、銀行、鉄鋼、
電気・ガス、鉄鋼など、個人投資家が好む銘柄を含む内需関連株の下落も目立
った。
東証業種別33指数の騰落状況は、全業種が下落。東証1部の値下がり銘
柄数は1648、値上がり銘柄数は40と、ほぼ全銘柄が下落した。
信用の投げ売りにSQの波乱が追い打ち
この日は株価指数先物・オプション6月限の最終売買日に当たるため、先
物には持ち高整理の売り圧力なども出やすくなっていた。市場では、SQに関
連する日経225型の1万5000円プット(売る権利)オプションのポジション
を巡る思惑で、先物の投げ売りを誘発したことがこの日の急落のきっかけにな
ったとの見方が出ていた。
「世界同時株安から始まり、信用の期日を迎えて需給面でも不安が重なる
中、最後にSQが引き金になった」(日興コーディアル証券エクイティ部の西
広市部長)という。
TOPIX先物に比べて遅れがちだった日経平均先物のロールオーバー
(期近物から期先物への乗り換え)も、午後になって期先物の9月物が6月物
の売買高を上回り、急速に進む格好となった。
それでも市場では、午後になっても「あすのSQは1銘柄当たり20万か
ら30万株の売りとの観測が出回った」(東洋証券の大塚氏)ことから、現物、
先物とも取引終了にかけて下値を模索する展開になったという。
米当局者の利上げ継続示唆続く
7日の米国株式相場は3日続落となった。アトランタ連銀のグイン総裁が
講演で、インフレ高進に懸念を表明。今週に入り、同趣旨の金融当局者発言が
相次いだことから、市場では景気が減速しても利上げが継続されるとの観測が
強まった。ダウ工業株30種平均は終値で1万1000ドルを割り込んだ。
アトランタ連銀のグイン総裁は7日、当地で企業経営者向けに講演し、最
近のインフレ指標は「気がかり」だと述べた上で、政策当局者は金利水準の見
直しに際して選択肢を広く持つ必要があると語った。
アジア市場も軟調
こうした影響を受け、東京市場以外のアジア市場もほとんどが下落。日本
時間の午後5時現在、中国の上海総合指数を除き、韓国総合株価指数、ムンバ
イSENSEX30種、香港 ハンセン指数、シンガポールST指数などが軒並
み2%を超える下落率となっている。
新興市場も2.7%超える下落率
この日はジャスダック指数、東証マザーズ指数、大証ヘラクレス指数が
2.5%を超える下落率となり、いずれも終値ベースで年初来安値を更新した。
ジャスダック指数は前日比2.57ポイント(2.7%)安の94.19。東証マザーズ
指数は同49.10ポイント(3.7%)安の1276.18。大証ヘラクレス指数は同
73.59ポイント(3.5%)安の2059.84。
ジャスダック市場では、第三者割当増資の実施でルクセンブルクに籍を置
く日本株投資ファンドが筆頭株主となると発表した新日本建物が急落。ホテル
事業の売り上げ未達などで損失が膨らんだリベレステが急落。同じく業績下方
修正した精養軒も売られた。他にイー・トレード証券、楽天、テレウェイヴも
安い。
半面、関連会社の金融情報企業のフィスコが株式を上場したインデック
ス・ホールディングスが高い。スパークス・アセット・マネジメント投信、ア
ーク、東北新社も堅調。
東証マザーズ市場では、サイバー・コミュニケーションズ、サイバーエー
ジェント、ACCESS、アルデプロが安い。
半面、タカラバイオ、ディー・エヌ・エー、ソネット・エムスリーが高い。
大証ヘラクレス市場では、日本技術開発株の買収をめぐり、保有する株式
(持ち株比率22.22%)をTOBで対抗するエイトコンサルタントに売却する
方針を固めたと8日付の日本経済新聞が報じた(取引終了後に正式発表)夢真
ホールディングスが急落。業績下方修正したドリームテクノロジーズ、サンラ
イズ・テクノロジーも安い。
半面、アセット・マネジャーズ、スタイライフ、大阪証券取引所が高い。
フィスコの初値は公募の2倍、神戸物は公募割れ
この日は大証ヘラクレスのグロースに金融情報を提供するフィスコが新規
上場した。買い気配を切り上げた末、公募価格の2倍に当たる27万1000円の
初値が付いた。終値では31万1000円まで上昇した。
一方、大証2部に新規上場した業務用食材スーパーの神戸物産株は、初値
が4050円と、公募価格の5050円より1000円値下がりした。終値は4250円だ
った。
新規上場で初値が公募価格を割り込んだのは、2005年10月25日の東京ス
ター銀行以来のこと。投資家による新規上場株への投資人気が、後退している
状況を示した。
記事についての記者への問い合わせ先:
東京 松井 博司 Hiroshi Matsui hmatsui@bloomberg.net
http://money.www.infoseek.co.jp/MnJbn/jbntext/?id=08bloomberg11aqrXerUOcKog