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「為替」 日米金利差拡大観測やFRB高官のタカ派発言でドル一段高113.69円、原油2％超下落／ニューヨーク外国為替市場概況
「日米金利差拡大観測やFRB高官のタカ派発言でドル一段高113.69円、原油2％超下
落」ニューヨーク概況 2006年6月8日（木曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子／
片山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*06:33JST 「「日米金利差拡大観測やFRB高官のタカ派発言でドル一段高113.69円、原油2％超下落」
【ロンドン市場概況】
7日のロンドン外為市場では、取引の手掛かり材料難から全体的に小動きになっ
た。ユーロ・円がポジション調整とみられる売りで145円26銭から144円91銭まで下
落したことで、ドル・円は113円37銭から113円04銭まで弱含み、ユーロ・ドルも
1.2827ドルから1.2803ドルまで軟調に推移した。ポンド・ドルは1.8590ドルから
1.8644ドルまで上昇、ドル・スイスは1.2164フランから1.2192フランに強含んだ。
【経済指標】
ユーロ圏・4月の小売売上高：前月比+1.4％、前年比+2.8％（予想+1.0％、+2.3％、
3月-0.8％、-0.2％）
独・4月の製造業受注（ノルトライン・ウエストファーレン州除く）：前年比+4.9％
（3月15.0％）
【要人発言】
グラッサー・オーストリア財務相
「為替に関する限り、急激な上昇はみられない。したがって、ボラティリティはそ
れほど高くない」
「今とは違う対ドル相場であったらと願うが、1.20-1.30ドルの範囲内であれば、問
題ない」
福井日銀総裁
「株価だけでなく債券・為替も調整過程に入っている」
「株はエマージング諸国の下落の波及、次の均衡に向けたプロセス」
小泉首相
「株安は、米国はじめ世界経済の影響、日本の実体の動き底堅い」
独政府筋
「G8、金利上昇とインフレ圧力を世界経済のリスクと認識」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：113円26銭、ユーロ・ドル：1.2784ドル、ユーロ・円：144円88銭、ポン
ド・ドル：1.8578ドル、ドル・スイス：1.2216フラン
【ニューヨーク市場概況】
7 日のニューヨーク外為市場では、ドル・円は日米金利差拡大観測を受けた投機筋
主導の買いで113円69銭まで上昇後、本邦輸出筋の厚い売りをこなせずに一旦113円
26銭まで下落したが、グイン米アトランタ連銀総裁のタカ派発言を受けて113円50銭
前後まで反発して引けた。
ユーロ・ドルは米系筋主導の売りに1.2760ドルまで下落後、中銀筋の買いに下げ渋
り、トルコ中銀の大幅利上げを受けたリスク回避の動きに米債券買い（利回り低
下）が強まったことから1.2814ドルに反発し、1.2790ドル前後で引けた。ユーロ・
円はCTA（商品投資顧問）筋や投機筋の買いに144円76銭から145円25銭まで上昇し
た。ポンド・ドルは1.8610ドルから1.8530ドルまで下落した。ドル・スイスは
1.2244フランまで上昇後1.2194フランに下落した。
【原油市場】
原油相場は2％超の大幅下落。イランが昨日、核開発問題をめぐる包括的見返り案に
対して「前向きなステップがみられた」との見方を示し、核開発停止に向けた交渉
に進展の可能性がみられたことや週次の原油在庫が予想に反して2週連続で増加した
ことが売り材料となった。NYMEX原油先物価格は1週間ぶり安値水準70.50ドルまで下
落し、70.82ドル（前日比2.3％安）で取引を終えた。
【株式市場概況】
NY株式相場は下落。原油価格が大幅下落となったことで午前中は堅調推移となった
ものの、アトランタ連銀のグイン総裁がインフレ懸念を示し、追加利上げ観測を示
唆する発言を行ったことで引けにかけて下落に転じた。セクター別では、ヘルスケ
ア機器・サービスや銀行が上昇した一方、半導体・同製造装置やエネルギーが軟
調。ドイツ銀行が投資判断を引き下げたデュポン（DD）が下落、ダウケミカル
（DOW）など化学関連各社が連れ安となった。炭鉱のインターナショナル・コール
（ICO）が業績下方修正を発表して16.5％下落。プルデンシャルが投資判断を引き下
げたクラフトフーズ（KFT）も軟調推移となった。一方、小売のターゲット（TGT）
は粗利益率を上方修正したことが好感されて上昇。ダウ構成銘柄ではファイザー
（PFE）が、分離独立を検討しているコンシューマ向け商品部門に対して数多くの入
札があったことを明らかにして上昇。一方、通信用半導体部門を売却する方向で検
討していることが明らかとなったインテル（INTC）が下落。結局ダウは71.24ドル安
の10930.90、ナスダックは10.98ポイント安の2151.80で取引を終了した。インフレ
に対する連銀関係者の発言が嫌気されており、ダウは節目となる11000ドルを約3ヶ
月ぶりに割り込んで取引を終えている。
【通貨オプション】
ドル・円は日米金利差拡大観測を受けて、113円台後半まで上昇した後、上げ渋っ
ている。111-114円のレンジ相場との観測からオプション市場では、変動率の低下が
継続している。1ヶ月物は9.400％から9.35％、3ヶ月物は9.225％から9.200％、6ヶ
月物は9.175％から9.075％へそれぞれ低下した。
リスクリバーサルでは、ドル・円上昇が一服している事を受けて、円コール買いが
再び強まった。25デルタ円コール・ドルプット1ヶ月物は+0.950％から+1.100％へ拡
大、3ヶ月物は＋1.500％で昨日比変わらず、6ヶ月物は+1.825％から+1.900％へ拡大
している。
個別ではFOMC が開催される8/8期日の110円ストライク円コールの買い意欲が見られ
た。
【経済指標】
米・週次の原油在庫：前週比+115万バレル（予想-50万バレル、前回+160万バレル）
米・4月の消費者信用残高：前月比+106億ドル（予想+35億ドル、3月+14億ドル←
+25.2億ドル）
【要人発言】
トルコ中銀
「政策金利1.75ポイント引き上げ15％へ」
グリーンスパン前米FRB議長
「家計はガソリン価格高騰に奮闘している」
「最近のデータは高い原油価格の影響を受けている」
「高い原油価格は米国経済に主な損傷は与えていない」
「米国経済は原油価格を吸収するだけの力がある」
「投機家が価格上昇速度を促している」
シュタインブリュック独財務相
「ドイツの2005年度のインフレ率は2％、06年は1.5％-1.6％を予想している」
グイン米アトランタ連銀総裁
「上昇するインフレリスクはやっかい」
「おそらくコアインフレは容認水準を越えている可能性がある」
「インフレ抑制に努力、遅れをとっていない」
「米経済は堅調に推移」
「米経済は緩やかな成長に減速し始めると予想」
「住宅市場の減速が米経済におよぼす影響は限られる」
「世界経済、生産がインフレ緩和を助長する可能性」
「インフレリスクは景気減速リスクよりも大きい」
「政策金利は会合ごとに決定」
「インフレ期待は若干上昇」
「政策金利は中立水準に近い」
「労働コストの上昇は緩やか」
【東京市場終値-ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 113.25 113.69 113.04 113.58
ユーロ・ドル 1.2817 1.2827 1.2760 1.2786
ユーロ・円 145.15 145.26 144.73 145.20
ドル・スイス 1.2176 1.2244 1.2164 1.2221
ポンド・ドル 1.8598 1.8647 1.8530 1.8545
株式市場：
NYダウ 11002.06 11077.38 10928.34 10930.90
ナスダック 2166.44 2184.44 2150.69 2151.80
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 5.076 5.088
米国債10年物 5.000 5.020
先物市場：
NY金先物 624.0 634.5 621.5 632.6
NY原油先物 71.80 71.90 70.50 70.82
シカゴ日経平均先物 15220 15270 15090 15090
（フィスコ） - 6月8日6時40分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060608-00000002-fis-brf
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