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TOP 【在野のアナリスト】http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/
米国の株安が止まらず、それが世界同時株安にも波及するほどの影響をもって広がっています。私は以前から米国は『嫌なインフレ』という言葉を使って、あえてスタグフレーションとは言ってきませんでした。しかし最近はこの言葉を使う方も増えたので、仕方なく私も使うことにします。(こうした言葉は独り歩きする可能性があるので、使いたくはないのですけれど…)
日本もこの米国の株安に連れ安しており、私の予想下限である15000円に接近しています。今回「200日移動平均線が抵抗帯に…」という説を私が採らないのは、「下落局面では勢いの方が勝る」という言葉に集約されています。前回「下げ止まりとは言いませんが、下値は15000円で見えてきた」と記載したのもこの理由で、上下動には必ずオーバーシュートが必要で、勢いが良いほどこの量が増えます。つまり今はオーバーシュートで下げ続ける状態、というわけです。
日本の経済を読む前に、米国の行方を考えてみましょう。米国では後一回の利上げで止まるのか、そうでないのかが市場の不安定要因になっています。ですがこれは『利上げ』を恐れてのものではなく、バーナンキFRB議長の手腕を市場が疑っているため、それがミスリードなのではないかという疑心暗鬼がさせているものです。つまり利上げが止まらないことにより、米国経済に深刻なダメージを残すのではないか?と市場が疑っており、それが上値を抑える原因になっているのです。
私は昨年から米国経済は弱いと見ていましたので、今年まで強さを保ってきたことを驚いています。逆に考えれば、グリーンスパン前FRB議長への信頼が市場を引っ張ってきた側面があり、今のバーナンキ氏に対する不審もその裏返しの動きなのだと理解できます。そしてその不審感が現実味を帯び始めると、市場は一気に混乱の極みに達する。それが今の市場の動きにも現れているのです。
米国は上記のように、どちらにも振られ易い展開ですが、日本も今似たような状態です。朝は米国の動き、午後は香港、インドの動きに振られ易い。つまり国内の状況云々よりも、外部要因により弱含んでいる側面が強いのです。そうなるとしばらく上昇は難しい、となります。世界の動きが落ち着かないとセンチメントが強気に傾くことはありませんので、狼狽売りと押し目買いを繰り返すと言う訳です。
これで日本の動きも読みづらくなり、いつゼロ金利解除に怯えるのかが不透明になりました。年後半の株価上昇を予想する人もいますが、金利上昇局面では上昇を描くのも難しいでしょう。年後半までもみ合いを続けると思いますが、上抜けるのか下抜けるのかは、今後の世界経済の動向にかかっているのでしょうね。
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