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(回答先: 村上は守銭奴、やっぱり銭ゲバファンドだった! 投稿者 いかりや爆 日時 2006 年 6 月 03 日 17:45:13)
村上代表関係のスレが散発するかと思いますが、分散させずに
こちらに繋がろうと思います。
日本経済新聞06年6月4日付けのコラムです。
おそらくWEB版にはないと思われますので転載いたします。
(以下転載)
手玉に取られた阪神
「阪神と阪急は検察当局に頭が上がらないだろう」。村上ファンドに
近い金融筋は語る。TOBを成立させる微妙のタイミングでインサイダー
取引疑惑が浮上したからだ。
疑惑浮上で消滅
関係者によると、疑惑が表面化する直前まで村上ファンドはほかのファンド
と組んで、阪神の100%子会社化も視野に入れて動いていた。つまり、
選択肢のひとつとしてTOBに応じる側ではなく、TOBを行う側になり、長期
保有も考えていたという。この話は、疑惑浮上と同時に瞬時に立ち消えと
なった。
この八ヶ月間、村上ファンドに手玉に取られるように阪神経営陣は振り
回されてきた。投資ファンドが市場で株式を買い集め、経営支配権を握る
ようなケースは世界的にもまれだ。だが、その解決策が阪急との経営統合
なのか。
経営統合に本当に効果があるのならば、TOBが成立しなくても経営統合を
目指すのが筋だ。TOB不成立のまま経営統合すると、村上ファンドが「阪急
阪神ホールディングス」株の二割ほどを保有する株主として残り、両社経営陣
はそれを嫌ったと推測される。
要は、両社経営陣にとっては、経営統合によって企業価値を向上される
ことよりも、村上ファンドを排除することが重要だったともいえる。大手投資
銀行の幹部は「今回の経営統合は買収防衛策の一環」と見る。経営統合など
事業戦略が主目的なのか、買収防衛が主目的なのか、判然としないケースは多い。
新日本製鉄は事業提携を名目に同業他社との株式持合いを進める一方で
三菱UFJフィナンシャル・グループは新日鉄株の買い増しに動いた。かつての
閉鎖的なメーンバンク制が復活する地合いにはないが、村上ファンドのような
いわゆる「アクティビスト(行動する株主)」も活動できる懐の広い資本市場
への道はなお遠い。
緊張緩むリスク
村上代表に脱法行為があったとすればそれは言語道断だ。阪神株の取得プロセス
などについては行き過ぎとの指摘も多い。経営に影響を与えるほど大量に
株式を取得しながら、ファンドの情報開示特例をフルに活用して取引内容を
不透明にすることも多かった。
在日米国商工会議所の理事を務めるニコラス・ベネシュ氏は「日本には
アクティビストが少なすぎる。米国だったら村上代表は全く目立たないだろう」
と見る。これからはアクティビストに逆風が続くと予想される。「村上代表の
摘発は日本企業にとって最大の買収防衛策」(大手銀行首脳)との声も
出始めた。しかし、経営の緊張感が緩むリスクがあることを忘れてはならない。
(編集委員 牧野洋)